デロイを探せ!(その50) ソ連向けデロイの輸出許可申請書(その1) | ゴンブロ!(ゴンの徒然日記)

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かなり以前に

「デロイを探せ!」(その47

でアップしたソ連向けデロイの出荷計画ですが、その後国会図書館を再度訪問し、GHQ関連資料(マイクロフィルム)を調査の結果、以下判明したことは

「デロイを探せ!」(その48

でご連絡の通りです。

 

1.     発端は依然不明なるも、日本の当時の貿易窓口である貿易庁から、19483月にGHQあてに回答している文書を発見

2.     同文書の内容は以下の通り。(メーカは東芝車輛))
(1)
 輸出許可取得後10-14か月でデロイ型電機を3製作の上、
   ソ連向けに出荷可能。

(2)
 仕掛品の他、工場手持ちの資材もあるが
  (車輛の内、車体
2両分は完成しているとの記載あり)、
   不足している原材料の手配とあわせ
GHQの協力が必要である。
(3)
 輸出許可申請書を添付するのでGHQの判断を仰ぐ。

 

おさらいとしてソ連向けデロイの図面を再掲します。
 

 

 

 

さて、国会図書館のマイクロフィルムの字が薄く、情報の解読に時間がかかりましたが、わかる範囲でこれから何回かに分けてアップします。

もはや鉄道趣味というよりは、秘史探索の学術論文の付録資料みたいになってしまい、延々古文書の羅列で退屈ですがお付き合いください。

 

【ソ連向けデロイ3両の輸出許可申請書本文のオリジナル(一部)】

 

 

【ソ連向けデロイ3両の輸出許可申請書本文を英文で再打ち込みしたもの】


 

 

 
  
 
 

 

【ソ連向けデロイ3両の輸出許可申請書本文の和訳版】

 

 
   

 
 
 

 
 

【ソ連向けデロイ3両完成の為(新たに手配が必要な)原材料】


 

 

【製作工程】

 
 

1948223日付け工程表。

よく見るとBody(車体)部分には2台分が既に完成と記載ある。

 

【工事進捗率】
 

 

1948215日付けの進捗度グラフ

3両とも75%程度は完成していることが判る。

 

以下次回に続く。