川魚でもあるうなぎは全国で食べられているんだけど
なんと言っても有名なのは名古屋だね

そう!櫃まぶし(ひつまぶし)だ! о(ж>▽<)y ☆
明治の頃に出前のうなぎを美味しくと考案されたそうだけど

①そのまま食べる ②薬味を乗せて食べる ③お茶漬けにして食べる
④①~③のお気に入りで締める
って言うのが通らしい

ところが
お江戸にだって ”鰻重” って言うがあるんだ α(・_・)

え! 知ってる? そりゃ失礼!
でもそれ、丼だよね? 重じゃないよね?

”鰻重”は今では、すたれてしまったんだけど別名 ”びっくり丼” って言って
最近は名前だけが残って、たいがいはまったく別の丼だ

じゃぁ、どんな丼だったかって言うと、明治の頃
ある男が鰻屋に入ると常連客が

常『おやじ、締めに例の』
主『へい!松の上でやすね』

『なに? おやじ、おめぇんとこは松竹梅の上があんのかぃ?』 とお品書きを見る
主『へい!自慢の丼でごぜぃやす』

『なに? 鰻重だぁ、んな重箱にへぇったって味なんざ変わんねぃだろ えぇ』
常『ふっふ、丼だよ』

『んん、丼が重ってかい? おう!おやじ、試しにおぃらにもそいつくんなぃ』
主『へい! 少々お待ちを』
と、出てきた丼をかき混ぜようとすると・・・

常『にぃさん、ハナっからそりゃ野暮ったいぜ』
『何をぅ、食い方にまでケチ付けやがんのかこのぉ・・・』
主『まぁまぁお客さん、お好きに召し上がっていただけば結構なんでございますよ』

『お、おぅ、粋にやりゃぁ良いんだろ!粋によぉ
  サンショもよぉ、ばさっつっちゃいけねぃやな、ちょいと香りを楽しむってもんで
  パラリってな、なぁニイさんよぉ』 と、真ん中あたりを箸でつまんで

『タレ(女性)もよぉ、こう腰の辺りから摘んでなぁ・・・ おうっ、おやじぃっ!おめっとこのタレ(付けタレ)も
  なかなかいけんなぁおい』
見ると常連客はニヤっとしたかと思うと急に丼をかき混ぜてかっ込みはじめ、三口ほど残したと思うと

常『おやじ!』
主『へい! こちらで』 と、熱い茶を急須で出す
常『美味かった』

『な、なんだいありゃぁ、終いだから尾張ってかい? 薄っ気味悪いねぇなんだか
  ああ言う食い方なんかい? あいつぁ何時も?』
主『へいっ! 皆さんあのように召し上がっては、喜んでいただいております』

腑に落ちない様子で男も箸を進めると突然 ニヤリとして言った

『おうっ!おやじぃ おめぇ、やってくれたなぁ、っきしょうめぇ』 (。≖ิ‿≖ิ)
主『へいっ! はじめての皆さんそのように驚かれます』

ってな感じなのが ”鰻重(うながさね)” って言う丼
ご飯・うなぎ・ご飯・うなぎ って言う4層にして、見た目はうな丼だけど
ご飯の真ん中にもうなぎがサンドイッチ状に隠れてるんだ

この、うながさねも、うなじゅうも、櫃まぶしも
ごはんでうなぎを蒸して、よりふっくらさせるためなんだね本来は

炊飯器で炊いたご飯で蒸らして
櫃まぶし風に作ってみました ↓
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うなぎのタレを多めに使いますので別売りがあれば購入しますが
作る場合は、たまり醤油 大さじ3・みりん 大さじ3・砂糖 大さじ3 の割合で軽く沸騰させます
(アルコール分を飛ばし、味を馴染ませるため=煮詰めない)

うなぎのタレはこれに半助(鰻の頭)と中骨を煮て出汁を取ったものが多く使われていますので
かなり近い味が出せます

たまり醤油って聞き慣れないでしょうけど濃い口醤油が広まる前に使われていた醤油で
作るのに3年もかかるために、すたれていったのですが ”さしみ醤油” などの品名で売られています

米2合に対して
うなぎのタレ2~3人分・うなぎ長焼き1(150g)・三つ葉1把(好みで)

うなぎは刻み、細火のフライパン軽く焼いて冷ましておきます
(脂が出ますのでキッチンペーパーなどで吸い取っておきます)

米を研ぎうなぎのタレ1人前を加えて水を加減する

ご飯が炊けたら2~3分蒸らしたら軽く混ぜて刻んだ鰻をのせて10分ほど蒸らす
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蒸らしおえたらよくかき混ぜるんだけどタレを1~2人前かけてから混ぜると良い
(うなぎはある程度は潰れた方が良い この時に三つ葉を加えると香りが良く立つ)
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山椒を使わない代わりに三つ葉を使いました
うなぎと三つ葉って結構相性が良くて、櫃まぶしの薬味やうな茶とか肝吸いにも使われます
お茶碗に盛ってから刻んだ三つ葉をかけても良いですよ

米2合にうなぎ長焼き1尾150gで脂質30gになりますので、3食分として考えてくださいね (;^_^A

しかし・・・ 今日は長文だったのに皆さんお時間があるので、最後まで読んでくれたんですね

きっと・・・ ポカッ! (._+ )☆ヾ( ̄∩ ̄#) ひまつぶし じゃねっつぅの!

注! うなぎは高脂質、山椒は刺激物です

うなぎと山椒の起源は知らなので想像ですが
日本民族は元々脂っぽい食べ物はあまり食べていないんですね
うなぎは縄文時代から食べられていたそうですが、1度に一口程度だったんじゃないでしょうか?

アボリジニをはじめとする縄文期同様の生活をする民族の多くは、たとえ一摘みになっても
みんなで分けて食べる習慣があるそうですから

一人が1尾を食べるのも、わりと近代になってからですから長い食習慣で脂がきつく
胃がもたれるなどで、漢方の消化を促す山椒を薬味に用いたんじゃないかと思っています

天ぷらなんかもわりと新しい食べ物で、古い文献に徳川家康の死因について
【鯛の油煮(天ぷらと思われる)を食し・・・】とあるそうです

消化を促す作用は胃液と膵液の分泌を促しますので、膵炎には禁物!
たいがいの膵炎の方は胃液の分泌を押さえる薬(胃の制酸剤)を処方されていると思います
反する作用の食材は避けるべきでしょう

とは言えほんのりと香りを楽しむ程度なら・・・
1食の粉山椒は耳かき半分で多めでしょうかね (;^_^A

山椒はお好みでと言いたいが出来れば止めておこう>膵炎の方

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