旅立ちの日の記録 ② | いぬまんぢゅう。   注※食べられません

旅立ちの日の記録 ②

1月4日

 

日付が変わった1月4日。

 

おトイレにも自分の足で行けそうになかったので

立ち上がったタイミングがおトイレのサインかと思い

なんどか抱いて連れて行った。

 

便の頻度が今日は多くて

最後は軟便だった。

 

 

調子が安定しないごまちゃんが気になってはいたけど

前日もほぼ眠れていなかったので、

仕事に差し障りがあってもいけないし…

 

そろそろ寝ないといけないかな…と

ごまちゃんに

 

「ママ明日もお仕事だから、そろそろおやすみなさいしよっか。

 ねんねする前に最後におトイレもう一回行こうね?」

 

っと言って抱き上げた。

 

 

トイレまでくると

しーちゃんが周りをウロチョロし始めて

トイレを陣取って、座ってしまった。

 

しーちゃんをどかそうとごまちゃんから

手を離した時、

 

自分の身体を支えきれなかったごまちゃんが

ずるずるっと滑って

トイレから縦にはみ出る形で

お腹をトイレに打ちベシャっと崩れてしまった。

 

 

しーちゃんをどかして、

再度ごまちゃんをおトイレに立たせたとき、

 

手足にはもう力が入らない感じで、

ぐにゃぐにゃっと崩れてしまった。

手足をだらぁ~んと伸ばした不自然な形だった。

 

(今思えばもしかして、

 この時脾臓が破裂してショック状態だったのかもしれない…)

 

 

 

明らかな異変、尋常じゃない姿に

抱きあげて

戻ろうとしていた時だった。

 

ぐっぐっ…

 

っとごまちゃんが吐く素振りをしたので

素早く降ろして

後ろにあったティッシュを構えた。

 

だけど、

 

ごまちゃんはうまく吐けなくって、

よだれの様なものだけが

口の周りにたくさんあった感じだった。

 

うまく吐けなかった吐物が

肺にはいって詰まってしまったのか、

たまたまそこが最後だったのか…

腫瘍が破裂してしまったのか…

 

ごまちゃんは1度、そのまま息を引き取った。

 

 

目は半開きで、眼球を触っても反応することもなく、

もちろん呼吸も止まっていた。

胸に耳を当てて、音も確認した。

 

 

 

 

逝ってしまったんだ…

 

 

っと理解をしたときに、

 

自分でもよく覚えてないけど、

心臓マッサージをしていた。

(これが逆にごまちゃんを苦しめてしまったかもしれない…)

 

 

 

最初に息が止まってから

マッサージをしたのは数回だった…

 

泣いて、身体をさすって…なんて言葉をかけてたのかは記憶にないけど…

たくさん名前を呼んで、ありがとうって言えたのは覚えてる…。

 

さらにその1、2分後だったと思う…

 

 

 

腕の中のごまちゃんが、

動いた…。

 

 

 

目を見開いて…口を大きく開けて

えずくように…何かを吐き出す様な…

さっき吐けなかった吐物を吐こうとしたんだろうか…

 

声にならない、ヒューっという息の音と

とても苦しそうに

私の目を見ながら4、5回ぐらい…

 

その、吐くように

大きく口を開ける仕草を繰り返すと、

 

今度こそもう動くことはなかった…。

 

 

 

余計なことをして、マッサージなんてしたがために

息ができない状態のごまちゃんを

生き返らせてしまったのではないだろうか…

 

最後の顔がホントに苦しそうで…

目に焼き付いてしまって…

 

あれをしなければ

息を吹き返すこともなくラクに逝けたんじゃないだろうか…

よけいに苦しめる結果になってしまって

本当にごめん。

 

 

 

 

だけど、

自分の都合のいいように解釈をするなら…

 

 

 

もしかしたらごまちゃんは、

何かを伝えるために

 

一瞬だけ戻って来てくれたのかもしれない…。

 

 

その言葉が何だったのかは

私にはわからなかったけど、

 

きっと今は苦しみのない世界で、

お水も好きなだけ自由に飲めて、

好きなものも好きなだけ食べれてる事を願ってます。

 

 

 

ごまちゃん、頑張ってくれてありがとう。

たくさん辛い思いをさせてごめんね。

 

ずっと大好きだよ。

 

 

その日は一晩、

同じお布団で抱きしめて寝ました。