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┃日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信 ┃ http://www.realist.jp
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├ 2014年3月20日 日米安保破棄!?が現実となる日に備えて・・・
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管理人です。

おくやまさんが登場した、先週号の「FLASH」。
皆様はご覧になられましたでしょうか?

もう店頭には並んでいないと思われますので、「アメ通」読者の皆様に、おくやまさん登場のところだけですが、ご紹介させて頂きます。

いつもの濃厚な「アメ通」と比べて短いテキストとなりますが、かなり重要な指摘をされておりますので、ぜひお読み下さい。

(転載はじめ)

▼「FLASH」2014年3月25日号より
「疑米」シリーズ開始! 日米安保が破棄される日

◎米国の“リアリスト”が主張する戦略理論◎

もはや大国はイデオロギーでは動かない。
その点で、いま米国内で高まっているのが「オフショア・バランシング戦略」だ。

代表的論客はクリストファー・レイン米国テキサスA&M大学全学特別教授。
彼の主張は
「米国は中国を地域的覇権国と認め、アジアから米軍を撤退するべし」

というものだ。

レインの主著『幻想の平和』の翻訳者で、欧米の地政学、戦略論に詳しい奥山真司氏が言う。

「この戦略では、正義や善悪で外交を考えません。
自らは“オフショア”(沖合)で、一歩引いた位置から対岸のバランスを考える。

東アジアでいえば、中国の勢力拡大に直接対処するのではなく、日韓にやらせ、最後に請われて出て行く方が望ましいという考え方です。

レインはさらに過激で、“日本は米国に頼るのをやめて自らの力で中国に対抗すればいい”。
“米国は日米安保を破棄し、日本の核武装を支援すべき”だとも主張しています」。

皮肉にも、米国の財政難が、この戦略を強烈に後押しする。

15年会計年度で米国の国防費は前年比6%減。
さらに今後10年間で約50兆円削る「歳出強制削減措置」が発動されている。

「米陸軍の兵員は57万人から約13万人も減らされ、第二次大戦後最低レベルとなる。

オバマ大統領は内政にかかりっきりで外に出られない。
そこにオフショア・バランシング戦略が幅を効かせてきているのです。
ハーバード大などでもこの戦略が真剣に議論されています。

ブッシュ政権のようにイラクまで出て行き、あらゆる紛争をつぶす戦略も失敗だったし、クリントン政権時代から続く、ヨーロッパ、中東、東アジアの三大地域に直接関与し、バランスを保つ、という流れも無理。

オフショア・バランシング戦略を主張する“リアリスト”たちは、自分たちは傷つきたくない、という考えが強い。

日中韓でつぶしあっている状態のほうが米国にとってはまだマシ。
安倍政権は親米保守に傾いているが、気をつけたほうが良い。

日米安保破棄が実現した場合に備える心構えを持つべきでしょう」

(奥山氏)

(転載おわり)

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(編集後記)

再び、管理人です。

さて、昨日、和田さんよりご紹介させて頂きました

▼プロパカンダ&セルフプロパカンダ
http://www.realist.jp/propaganda.html

ですが、さっそく非常に大きな反響を頂きまして、文字通りの嬉しい悲鳴を上げております。(笑)

なんとかこの連休中にじっくりお聴きして頂きたかったので、管理人がこの編集後記を書いている時点で、お振込みを頂きました皆様には、既に発送の手配を致しました。
お申込み頂きました皆様、本当にありがとうございます。

これまで「アメ通」では、
「地政学」「リアリズム」「プロパカンダ」、
この3つを、より多くの人達に知って頂き、さらに、それを“活かして"、この複雑な世界を読み解く、強力な思考ツールにして頂きたい、と考えてきました。
ようやく、その3つ目を加わえることができました。

私達日本人は、ある意味で、“お人好し"と言いますか、特に海外からの情報をそのまま素直に受け取ってしまいがちです。
ですが、<如何なる情報にも何らかの意図が含まれている>。
このことをそろそろ本気でシビアに認識すべき時です。

今回、管理人は“嬉しい悲鳴"を上げつつも、このような認識を共有して頂ける方がこれだけたくさん居らっしゃることに、大きな希望を感じています。

今回のおくやまさんの新CD、

▼プロパカンダ&セルフプロパカンダ
http://www.realist.jp/propaganda.html

お聴き頂いた感想、ご意見など、どうか容赦なく(笑)お寄せ下さい。

よろしくお願い致します。

(管理人)

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▼「リアリズム」の理論とは何か?
~ジョン・J・ミアシャイマー『大国政治の悲劇』から読み解く~
http://www.realist.jp/mea2.html

勃興する中国、混迷を続ける欧州、そして、冷戦終結後の世界で覇権を握ったかと思いきや、ここに来て、衰退の兆しも見え始めた米国。

その米国が、東アジアから撤退する可能性すら囁かれている現在、これを読んでいるあなたは、日本が大変な岐路に立っている、大変な状況に置かれている。
と言われれば、必ず納得するはずです。

では、そんな厳しい現状で、私たち日本人は何をすべきなのでしょうか?
それは・・・
古今東西、国際政治の底流に脈々と流れ続ける、学問・学派としての「リアリズム」を真摯に学ぶことです。

しかし・・・
日本国内で一般的に言われているような、ともすれば、“世俗主義"的な意味合いで語られるいわゆる<現実主義>ではない、本当の意味での「リアリズム」をしっかり学べる素材があまりにも少ない・・・
そんな想いの元に、今回のCDを企画・制作しました。

▼「リアリズム」の理論とは何か?
~ジョン・J・ミアシャイマー『大国政治の悲劇』から読み解く~
http://www.realist.jp/mea2.html

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