木のスプーンの作り方①の続きでございます。
今度は枝の部分を小刀やナイフで削って行きます。
写真は平ノミで彫っています。(この時小刀が無かった)
木を削った事がある人は気が付いてると思いますが
木って向きがあるんです。
繊維の向きって言えばいいのかな?しかも木によって繊維の向きが違う。
サクラの木の場合は、さっきまでスーーーっと刃が入ってたかと思うといきなり刃が入らなくなっちゃう。
あばれんぼう。繊維の向きがバラバラ。
サクラって、枝がうにょうにょと好きな放題な方向に伸びて行ってるものねー。
で、そういうのを、逆目(さかめ)と言います。
杉やヒノキはまっすぐ空にむかって伸びてるので大体繊維の向きは一定の方向なのだけれど
柔らかいのでちょっとの事で凹んだり跡がつくので気を使う・・・。
クルミや栗なんかは、桜よりは逆目が少ないようなそうでもないような・・?
どっちやねん。
(´・ω・`)
で、逆目なんですけど
逆目に出会ったら 逆から彫る。これ大事。無理やり彫らずに木の向きを変えて逆から彫る。
すると、スススーと彫れたりします。この繰り返し。
よくあるのが
逆目で毛羽がたって、その毛羽がどうしてもとりたくなって
そこばっかり彫ってしまって細くしすぎて折れちゃった。
てのがよくあるので!気をつけて下さいね~~~!
で、刃物でここまで仕上げました。
少々刃物の跡が残ってても大丈夫です。ヤスリで結構消えます。
次はヤスリがけです。
ヤスリがけは
120番あたりから始めて
120番→240番→400番 と言う感じで木の毛羽や角をとっていきます。
刃物で彫った手作り感を出したい場合は、最初から細かいヤスリで仕上げていきますヽ(`Д´)ノ
紙やすりは数字が大きくなるほど細かい目になります。
木の荒い部分や毛羽が立っている所をヤスリで取ってます。
でどうなったかというと
こうなった。
ここまでくればもう使えますな~~。
裏はこんな感じ。
で、これを水に浸けて毛羽立たせてから乾かします。
乾いたらまたヤスリの400番をかけます。→また水に浸ける→乾かす→ヤスリがけ
水につけても毛羽が立たなるまでやりますヽ(;´Д`)ノ
毛羽がたたなくなったスプーンを完全に乾かして。次はオイルをしみこませます。
サクラの木はオイルが入ると、パンをトーストしたような色になります。
おいしそうな色になるのですよこれが~~~(*´Д`)=з
オイルはクルミオイルです。ウォールナッツさんです。料理にも使える奴です。
とっても香ばしくて甘い香りです。余計にスプーンがおいしそうに見えます。
一晩置いてクルミオイルを浸透させます(*^▽^*)
ちなみに、なぜクルミオイルを使うかというと
クルミオイルは乾性油と言って空気に触れると徐々に酸化して固まっていきます。
固まると木のカトラリーを保護してくれる役目をします。
乾性油の種類は他に
亜麻仁油・桐油・芥子油・紫蘇油・荏油・紅花油・向日葵油などがあります。
サラダ油やオリーブオイルは不乾性油なので空気に触れても固まりませんが
身近にあり手軽に手に入るものなので木のスプーンのメンテナンスをお聞きされた場合は
コチラをオススメしております。
不乾性油でも充分木に潤いを与えてくれますので
使い続けているスプーンが白くなってきたらやってあげて下さい(^∇^)
でもできたら・・・・乾性油がいいです・・・!
で、仕上がりをチェックして
やっと完成です~~~。オツカレーオツカレ~~
刃物で手作りスプーンやフォークなどのカトラリーを作っている人たちって
「コスト考えたら手彫りのスプーンなんて儲けがねえ・・・でも好きだからいいのさ」
じゃないのかなーと勝手に思っていつも作ってます。
私はたまたま木のすぷーんとか作ってるけど・・・
同じハンドメイドでモノ作りをしている人たち、ハンドメイドが好きな人たち
とっても応援します。ヾ(。`Д´。)ノ
時には機械に力をかりたり。時には人の知恵をかりたり。
心がこもった、あったかいモノが、また日本に増えるとイイなーと思います。
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