Her2情報発信セミナー報告 その1 | 笑顔で帰ろう

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2012年7月17日 乳がんの告知を受けました。

アピタル主催・キャンサーネットジャパン企画運営の

「Her2陽性乳がん患者さんに対する情報発信セミナー」

に、行ってきました。


受付待ちの間に、無事pomeさんとも合流でき

(pomeさん、小柄で凛とした格好いいお母さんでしたよー)

楽しい時間を過ごせました。


セミナーの内容を報告しますが、

私の勘違いもあるかもしれないので

詳細はこの後公開される以下のサイトでご確認ください。


http://www.cancernet.jp/her2station/


まず中村清吾先生から最近の治療薬と治療方針のお話。


ハーセプチンが生まれるまでのお話は

皆さんよくご存知だと思うのですが、

抗がん剤が大砲の弾なら、分子標的薬は

ピストルの弾丸であるという例えはわかりやすかったです。


つまり、大砲は標的の周囲も破壊してしまうけど

ピストルの弾丸は狙ったところだけ打ち抜く

「魔弾(magic bullet)」ということですね。


さて、ではハーセプチンの後ですが、

現在はHer2だけではなく、Her1からHer4までの

Herファミリー全体をターゲットとした薬の

開発が進んでいるようでした。


すでに認可されたものとして経口薬の「タイケルブ」

これはハーセプチンがHer2の外側にくっつくのに対し

内側へ入り込んで信号をブロックするのだそうです。

現在はカペシタピン、ゼローダとあわせて

おもに再発の患者さんに処方されます。


またこのタイケルブは、ハーセプチンの150分の1

という小さなものなので、いままで届かなかった

「脳」へも届くことが期待されているそうです。


次にペルツズマブ(パージェタ)ですが、これはハーセプチンと同じく

Her2タンパクに作用しますが、

ハーセプチンとは違う方向の場所にくっついて

her2とHer3を合体させないようにして増殖を抑制します。


現在はやはりおもに再発患者さんに対して

ハーセプチン、タキサン系抗がん剤とあわせて処方されます。


そして最後に認可待ちの「TDM-1」

これはハーセプチンそのものに抗がん剤をくっつけた薬

おそらく年内か、来年早々には認可されそうです。


その2に続く