ドイツ語圏で特に詩で人気のオーストリア人作家エーリッヒ・フリートは日本ではほとんど知られていません。それはもったいない!
エーリッヒ・フリートは数多くの名言を残しています。実は、ベルリンの壁にも彼の名言が絵として描かれています。以下の通りです。

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Bundesarchiv B 145 Bild-F088808-0036, Berlin, East Side Gallery“ von Thurn, Joachim F. -
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Wer will, dass die Welt so bleibt, wie sie ist, der will nicht, dass sie bleibt. (Erich Fried)

日本語にすると、「世界の変化を望まない人は、世界の存続を望まない」になります。つまり、物事はずっと同じままではいられないので、物事の変化を受け入れることが大事という意味です。
こんなのもあります。

Für die Welt bist du irgendjemand, aber für irgendjemand bist du die Welt. (Erich Fried)

「世界にとって、あなたは「誰か」でしかないが、「誰か」にとって、あなたは世界。」つまり、世界の大きさで考えれば、一人の人間は何の影響も価値もないが、一人の人間の視点になってみれば、誰かがの存在はとても大切で、世界そのもの。

フリートはなかなかいいこと言ったでしょう?^^

そんなフリーとは日本と縁があって、日本の創世神話について研究しました。日本の神話にはこれまで経験したことのないようなものと、よく知っているものが混在していて、このことが彼を惹きつけました。あまりにも魅了されたので、まずは日本の神話を英語からドイツ語に翻訳しました。しかし、それだけではありません。日本の神話をヨーロッパの神話の要素と混ぜ、独特な音声劇に仕立てました。
この音声劇は1960年代、北ドイツのラジオ(NDR)で放送されたきりです。

研究者クリスティーネ・イヴァノヴィッチは、この音声劇をパウル・ツェランの遺品から発見し(これもまたすごいですよね・・・)、今年、書籍として出版しました。

そして、なななんと!この音声劇をドイツ文化センターで体験(?)することができます。
イベントではクリスティーネ・イヴァノヴィッチによるこの作品の紹介の後、久保摩耶子作曲による音声劇が、ギタリスト土橋庸人伴奏によって上演される予定です。曲名は「イザナミの涙」と「イザナギの叫び」です。よかったら、遊びに来てください!

音声劇
2014年12月16日 (火) 19:00
東京ドイツ文化センター 2 階 図書館
参加無料 要参加登録
ドイツ語 の催し物
協力:オーストリア文化フォーラム 及び 早稲田大学独文科


東京ドイツ文化センターのイベントHP:
http://www.goethe.de/ins/jp/ja/tok/ver.cfm?fuseaction=events.detail&event_id=20445663