量的緩和政策が解除された! 今後の政策課題のポイントは? | 経営の勘どころ・つかみどころ

量的緩和政策が解除された! 今後の政策課題のポイントは?



 2001年3月。今から5年前、崩壊寸前の日本経済を支えるため日銀は世界的にも極めて異例な政策である量的緩和政策を導入した。量的緩和とは日銀に開設してある民間金融機関の当座預金口座に30兆円に余る資金を供給して銀行倒産の危機に備える政策であった。
 

 それが、実に5年も継続したところに日本経済の危機の深刻さが見て取れる。デフレ脱却観測が強まる中、3月9日に日銀は量的緩和解除を宣言した。これで日本経済は立ち直ったと考えるの早計に過ぎる。ゼロ金利政策はまだ継続中だからである。いずれ日銀は金利政策が可能な中立金利(2~2.5%)の実現に動くことは確実だが、病後の回復期にある日本経済が金利上昇に耐えられるかどうかは今だ判然としない。
 

 金利上昇は800兆円超の国債残高を抱える政府にとっても悪夢である。一歩間違えれば国債大暴落を引き起こし、日本経済はハイパーインフレに見舞われ崩壊する。
 

 薄氷日本はまだ続く!