南アルプス 塩見岳登山 テント泊
7月20日(金)夕方の事でした。
白馬岳の天候を気にしながら中止を決めかねていた母ちゃんに菊兄ちゃんから
「この天気じゃ、残念な縦走になると思うよ・・・」
菊ちゃんも昔、白馬大池~白馬岳へ強風と土砂降りの中を歩いた経験があるそうだ。
山師匠の菊ちゃんからの一言で目が覚めた。彼の忠告はとても説得力がある。
この企画を言い出したのは私。皆が私の計画に賛同してくれたのだ。
雨で辛い登山になるのなら、私が中止にしなければ・・・
時を同じくして、ヤス&メグさんからも、中止にしようとの
どうやら母ちゃんの足の不調と病み上がりを気遣ってくれたようだ。
みんなの優しい気持ちが嬉しくて申し訳なくて・・・・。
分かったよ。有難う。 それじゃあ、みんな週末はじっと我慢だよね。
えっ?
登れる山を探すってか???
ネットで全国の登山天気を隈なく血走った目で見つめ・・・・
かろうじて雨の少なそうな、日曜日は晴れマークもありそうなところは・・・
ってことで、急遽決まったお山は、南アルプス 塩見岳
菊ちゃんと行くんだから、もちろんテント泊♪
白馬中止でしょんぼりの母ちゃんも、
菊兄ちゃんとの登山となれば、急にシャキッと気合が入る。
母ちゃん「 テント場までお供させてくださ~い 」
7月21日(土)
このとき、目前のバス時刻が全く目に入っていない。
当初は5:00出発の予定だったのでバスは眼中になく
最初から40分の林道歩きを覚悟していた。
天候を考え、山頂アタックは明日に延ばした。
今日はのんびり出発の三伏峠小屋のテント場までに変更。
8:40 母ちゃん久々のテン泊仕様10キロ越えザックに早くもフラフラ
登山口バス終点の目前で大型バス2台が通り過ぎる。
あ~そうだ!この林道バスに乗れる時間だったんだ!
やっと気づき ガクっ
すでにバスから下りた登山者で騒がしくなっていた。
登山道に入り三伏峠小屋を目指す。
すんごい 荷物!!
彼等(彼女も)は8月の強化合宿用の食料等を担ぎ上げてます。
山小屋はダンボール1個を200円/日で預ってくれるそうです。
終盤強雨に打たれ父ちゃんは今シーズン最高の疲労感
到着したときはかなりの強雨。小屋のご主人はテント泊の人には冷ややか。
小屋の軒下というかブルーシートの僅かなスペースが雨宿りの場所。
父ちゃんは雨に打たれてから急に寒気を感じガタガタ震えてた。
低体温ってこんなふうになってしまうのかなぁ~と、高山の雨の怖さを実感。
菊ちゃんが急いでお湯を沸かし、温かい昼食を用意してくれてみんな元気復活。
僅かな雨上がりにテントを張ろうとしばらくここで待機。
14:00 雨はいっこうに止みそうにない。
小雨のタイミングで急いで幕張。荷物を放り込み寝袋に入る。
温かい寝袋に包まったら、17:00までお昼寝
そういえば昨夜は2時間程度しか寝てなかった。
でもこの間に菊ちゃんは水場まで調達に出かけてくれました。
さりげなく調達してくれたんだけど、それは遠い遠い水場だったようです。
こんなに水場が遠いテン場は初めてだって・・。
小屋の前の水は飲めないし使えない。宿泊者専用って書いてある。
この小屋は、本当にテント泊の人に冷たい。
17:30 菊ちゃんの 「そろそろ始めようか」の声で今宵の宴会スタート♪
ヤスさんお手製のテーブル。母ちゃん背負って来たのに、このふたり組み立てられないみたい。
田貫湖キャンプの時、ヤスさんから詳しく取説聞いていたのは父ちゃんでしょ・・。
もう~知恵の輪じゃないんだから、早く組み立ててよ!
あんまり面白いのでヤスさんに画像を送信。
なになに、ヤス&メグさんは、すぐ近くにいた!
やはり晴れの可能性を狙って中央アルプス、空木と木曽駒登山口でキャンプして待機。
ふたりと電話で大盛り上がり♪ おかげさまで楽しい宴になりました。
これじゃぁ使えないよ・・。 はい上手に出来ました。便利便利♪
毎度の事ですが、菊ちゃんのテントに入ると、温かいランタンの優しい灯。
菊ちゃんが背負ってきた美味いもんがいっぱい並んでる。
とうもろこし、枝豆、みそ胡瓜、トマト、ハムetc・・・
父ちゃんが背負ってきた3本のビールではちょっと心配。
母ちゃんはあと3本小屋へお買い物に出かけていきました。
楽しい宴も終りテントに戻った頃は土砂降り。
激しい雨音を子守唄に
夜中に雨音がなくなったので、外に出てみると 満点の星空
やったぁ~ 明日は
病み上がり、足も不調の母ちゃん、今回はこのテン場までと思ってきたけれど
お天気が良ければ山頂にアタックしようかな・・なんて思いながら朝を待つ。
しかし・・・
何故か・・・・
朝起きると 雨 しかも時折激しい降り
菊ちゃんのテントで温かい素麺を食べながら小止みになるのを待っていたら
空が明るくなってきた。
母ちゃん、空を見上げて・・・ 「う~ん やっぱ止めとく」
これ以上雨に打たれたら、心が折れそうなんだもん。
弱っちい母ちゃんをテン場に残し、父ちゃんと菊ちゃんは山頂アタックに出かけていきました。
ここのトイレは紙製簡易便器でスタッフが使用方法を詳しく説明してくれた。
なんだか、もうすでに介護の特訓を受けている気分で凹む。
山頂への稜線は針から爺ヶ岳へと続く道に良く似ているように思える。
厳しい決断をして帰ってきました。 とても辛そうだった。
山頂も後ひとふんばりの所で、下山中の地元松川のイケメンからパワーをもらい元気復活。
帰りに母ちゃんが三伏峠テン場で君と同じ色のテントでふせっているから、声をかけて
この山の素晴らしさを伝えてくださいと伝言する。
ほんと母ちゃん好みのイケメン♪
9:00 塩見岳3052m スマイルスマイル 一度も負けないジャンケン。
懲りずに負けてくれる相方。
9:20 母ちゃんはザックだけ身代わりに登頂。塩見をカウント。
展望ゼロ。本来なら富士山はもちろん、南アルプス、北アルプス、中央アルプス全てが迫る
雨とガスの中、熊平から来て折り返して農鳥に向かうサッポロからのご夫婦はGPS持参。
先程の無念のご夫婦との差はこれか?
これより下山に向かう。
今朝もテン場でご挨拶。カラフルですね。絵になりますよ。
それにこのガイドさん、とてもしっかりされてます。的確な指示を出しながら
優しく安全に導いています。今まですれ違ったガイドさんの中ではピカイチ!
10:25 塩見小屋に折り返す。水分補給 400円×2。
この後強雨に打たれ、下山の画像は登山口まで無し。
激しい雨に足元は水が流れグチャグチャ。
テン場から山頂までにかかった時間は往復で7時間弱。
テン場に戻ると母ちゃんが、まだのんびりゴロゴロしていて、あまりの速い帰りに驚いていた。
松川のイケメン君には会ってないみたい。(トイレにでも行ってたかな?)
退屈している母ちゃんへ父ちゃんからのサプライズもパ~。 母ちゃん好みだったのに残念。
雨の中、ぐっしょり濡れた重いテントを手早く撤収しザックに詰め再出発。
13:25 登山口に戻る。雨も上がりようやくカメラを出しワンショット。
もちろんバス無し。 への林道歩きは早足30分。
鹿塩温泉 塩湯荘 貸切タイム 600円。こじんまり のんびり Gu~。
名の通りショッパイ ショッパイ。
松川インターで菊ちゃんとお別れ。次回の山の約束を交わす。
次回とは・・・ もうこの週末だ。
リュウゾウ宅 22:00着。
おしまい。