今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
いつも拝読しているブロガーさんの記事で、ウィーン・フィルの首席クラリネット奏者、エルンスト・オッテンザマー死去のことを知った。
心臓発作とのこと。
私は、エルンスト・オッテンザマーのソロ・コンサートには行ったことがない。
しかし、一度だけ、昨年秋のウィーン・フィルのコンサートで、ブルックナーの交響曲第7番を聴いたときに、(よく見えなかったが)おそらく彼のクラリネットを聴くことができた。
そのときの記事(こちら)や別の記事(こちら)にも少し書いたが、そのブルックナーでのクラリネットは絶品というほかなかった。
特に、第1楽章展開部冒頭での、きわめて繊細で、それでいてよく通る音、あれは今でも忘れがたい。
私が生で聴いたクラリネット演奏の中では、ベルリン・フィルのヴェンツェル・フックスと並んで、段違いに美しくまろやかだった。
彼の息子たち、ダニエルとアンドレアスも、それぞれウィーン・フィルとベルリン・フィルのクラリネット奏者として、第一線で活躍している。
超絶的な家系である。
息子たちの演奏は、私はまだ聴いておらず、いつか聴いてみたい。
ただ、息子たちの演奏も聴かれた方のコメントで、息子たちも大変うまいけれど、父エルンストの域にはまだ達していない、とのご意見もあった。
エルンスト、もっともっと聴きたかった…。
残念だけれど、あのときのブルックナー、あれが聴けただけでも幸福だった。
ご冥福をお祈りする。
あと、クラリネット奏者といえば、ザビーネ・マイヤー。
彼女の演奏を一度でいいから生で聴かないことには、死んでも死にきれない。
どうか長生きして下さい!
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