直島で、有識者30名での濃いFuture Centerセッションをしてきました。 | イノベーションを科学する: フューチャーセンター、ゲームストーミング、サラサラの組織、事務局力、コミュニティ・オブ・プラクティス

直島で、有識者30名での濃いFuture Centerセッションをしてきました。

直島。すばらしいところですね。
ベネッセの福武さんと建築家の安藤さんのワールドに包まれて、三日間のワークショップを楽しんできた。
$野村恭彦・新公式BLOG-直島

ぐずぐずしていたから、立派なレポートが日経エレクトロニクスや、東大の竹内先生のBLOGにもすでに載っている。

一日目は12人が次々と、12分ずつのプレゼン。私は最後で、一人だけ6分くらいでプレゼンを終えた。面白いことに、質問がわんさか。それまでのプレゼンターは皆、時間いっぱい話して、議論の時間がとれなかったものだから、堰を切ったように質問が出た。その結果、夜のワールドカフェでは、「大学こそFuture Centerになるべきだ」「ピラミッド型組織から、コミュニティ型組織に変わらないといけない」という話題で持ちきりになった。

二日目は、午前中の7人のプレゼンが終わると、家プロジェクトや地中美術館へ。一通り直島のアートを楽しんだのち、午後3時からは、30人全員で「フューチャーセンター・セッション」だ。大学の有名教授がざくざくいる場で、アイスブレイク、ポストイットでのブレスト、投票、そしてシナリオ作成。未来に向けてのアイデアが、どんどんと花開いていった

三日目の午前には、見事に直島宣言がまとまった。これを実行するかどうかは、参加者のコミットメント次第。がんばりましょう、矢野さん、そして参加者の皆さん。


【直島宣言:科学・技術・ビジネスの協調により挑戦する今後15年のグランドチャレンジ】
(まとめ:日立製作所の矢野和男氏)

1. アフェクティブ・サービス
人々の暖かい思いの相互作用を高める「アフェクティブ・サービス」を実現する。

2. アフェクティブ・テクノロジー
気持ち、思い、幸せを指数化し、計測、記録、分析、通信する技術を実現する。

3. 柔軟な組織
予測困難な未来への対応力を持つ、不定形でしたたか(ロバスト)な自律的組織を実現する。

4. 人間・組織データアーカイブ
人間・組織に関する科学の発展のため、社会資産としての全人類のデータアーカイブセンタを構築する。

5. 組織ヘルスケア
多様な人々が協創する組織・コミュニティ実現のために、組織問題の発生を科学的に予防し、診断、処方、管理するシステムを実現する。

6. 新終身雇用システム
多様な働く形態を創出し、新しい形の終身雇用を実現する。

7. 大量データ活用技術の標準化主導
大量データを活用したリスク管理技術(センシング、解析、予測)における規格化・標準化において、世界を主導する。

8. 安全な社会システム
安全な社会システム(水、農業、気象、交通等)をグローバル事業として普及する。

9. 国境を越えるリスク管理組織
科学的データの横断的収集・分析により、国境を越えて世界の安全性やリスク管理を支援する組織「安全支援隊」を実現する。

10. 新経済指標
天然資源(木や水)の保全や流通を考慮した経済評価手段・指標を確立し、これにより南北問題の流れを変える。