最近読んだ本で「55歳からの一番楽しい人生の見つけ方」というタイトルの本を読みました。
なかなかいいことが書いてあり私にとってとっても為になったり、
今後の参考になったので、みなさんにもシェアしたいと思いました。
今日から何回かに分けてお届けさせていただきますね♪
ではどうぞ(^^)v
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■いまでも「自分の可能性」を信じているか?
「55歳」からの一番楽しい人生の見つけ方 (知的生きかた文庫)川北 義則:著より
中高年ライダーが増えているという。日本自動車工業会の調べ(2006年)によ
ると二輪車ユーザーで最も多いのは「五十歳以上」で、四十歳代と合わせると実に約
六割が中高年ライダーだそうだ。逆に若者世代の落ち込みが目立ち、十歳代は八%しかいない。
数年前だが、そんなオヤジライダーたちにエールを送るような元気の出る映画を観た。
「世界最速のインディアン」(二〇〇七年公開)。英国の名優アンソニー・ホプキンスが、
バイクの世界最速記録に挑んだ実在の男を演じたヒューマン・ドラマだ。
主人公の名は、バート・マンロー。ニュージーランド南端の小さな町に暮らす六十三歳のバイク乗りだ。
二十一歳のときに手に入れた「1920年型インディアン・スカウト」を高速マシンにすべく四十年以上も改良し続け、
ついに1962年、米国ユタ州ボンヌビルの記録会「スピードウィーク」に出場し、世界最速に挑むというストーリーだ。
妻と離婚した彼は、一人身の年金暮らしで、おまけに狭心症と前立腺肥大の持病を抱えている。
バイクにしろ車にしろ世界最速をめざすようなマシンは例外なく、とんでもない大金がかかる。
主人公には、そんなお金など、どこをどう探しても出てこない。
そこで彼は、必要な部品は全部自分で手作りする。たとえばオイルキャップにブランデーの
コルクを使ったり、旧式の車(シボレーとフォード)のピストンを溶かして
新たにオリジナルのバイク用ピストンを作ったりする。タイヤの溝も自分でナイフで
入れる。バイク好きなら、これらのシーンを観るだけで一発でノックアウトだろう。
当時でも骨董品レベルのバイクで「スピードウィーク」の会場に現れたバートを見て、
大会スタッフは「前代未聞のポンコツ」と鼻で笑う。しかし、本番の最高速アタック(1000CC以下)で、
バーとは参加者の度肝を抜く。とてつもない記録を打ち立てる。
時速300キロ!実在のバートは、七十歳過ぎまで記録を更新し続け、その記録はいまでも
破られていない。映画のなかでバートはぽつりと言う。
「夢を持たない男は野菜と同じだ」
一生をかける夢を見つけられる人は、そう多くないだろう。たとえ見つけられた
としても、何らかの事情で諦めざるを得ない日とも少なくないと思う。
だからこそ、何の気負いもなく、まっすぐに自分の夢を信じ、世界最速をめざして
インディアン・スカウトを改良し続けるバートの姿に、多くの人が感動する。自らの
好奇心と四十年以上も向き合い続ける愚直な誠実さに心を打たれる。
とにかく教えられることの多い映画だ。一人は怖いか?失敗は怖いか?
主人公の生き方は、私たちにそんな素朴な問いかけをしてくれる。その
答えを私たちが自身に求めるとき、なかには自分の可能性を信じ、胸の奥にしまい込んでいた夢を
いま一度追い求める勇気を奪い起こす人もいるかもしれない。
この映画を観た二十歳代の編集者がいっていた。
「じいさん、カッコいいですよねえ。あんなふうに生きられたら最高だろうなあ」
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「55歳」からの一番楽しい人生の見つけ方 (知的生きかた文庫)川北 義則:著より
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