彼女を好きになる12の方法 | I'm in the living roomなう ~今居間にいます~

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入間人間、作

作者がふざけた名前で、メディアワークス文庫だから、多分ラノベに分類される

というか読み味が軽いものをラノベというなら、これはラノベだ

さくさく読めるという点で、この作品は優れている

そして、この作品は(他の作品は知らない)僕と文章が似てる、と思った

文章は全て一人称視点、登場人物の名前が明かされないところも

うん、似ている

ただ、ヒロインとその彼氏の台詞の区別がつきにくい感は否めなかった

登場人物は、たった3人でシンプル

ヒロインと、その彼氏(主人公)と、ヒロインに片想いをしている男

主人公と、片想いの男の章が交互に繰り返される構造になっている

主人公は彼女と長く一緒にいるが、そのためには理由が必要だと感じていた

そこで、彼女を好きになれば一緒にいていいと考え、彼女を好きになる方法を模索する

ヒロインに片想いをした彼が主人公と話すシーンがあるのだが、そこが印象的だった

「彼女のどこが好きだ」と問う主人公に、彼は「全部だ」と答える

「なんで好きなんだ」と訊かれると、「好きだから、好きなんだ」と言う

この「好きだから、好き」というのが心に響いた

ヒロインを挟んだ三角関係にあるこの二人に、僕は共感を覚える

主人公のように、人を好きになる理由を探してしまう

考えすぎ、というやつ

片想いをする男のように、狂ってしまうほど人を好きにもなる

気持ち悪いことも、結構する

この作品は、僕(人)がもつ二面性を、二人の登場人物を通して描いている、とも読み取れる