●予知夢は(直感)のひとつ
これほど鮮烈な出来事ではないとしても'誰でも一度は'「長いあいだ会っていない友人のことを考えた直後、当人から電話がかかってきた」といったような'常識では説明のつかない現象を体験したことがあるはずです。
ある若い青年は'親しい叔父が亡くなったという予感に襲われ、その
直後に計報の電報を受け取ったそうです。
またある母親は、娘に手紙を書いているときに手に強い痛みを感じましたが、ちょうど同じころ、娘は台所のコンロで手を火傷していました。
また、ある少女は恐ろしい予感からスクールバスに来るのをやめたそうですが、バスはそのあとで高速道路を走行中、トレーラーに衝突されたという事件もありました。
もちろん、偶然の産物とくくることもできますが、,賂史を振り返ると'運やまぐれではとうてい説明できない出来事が数多く見られることから'わたしは五感を超越した感覚が存在していると信じています。
そしてわたしが授かった予知夢という能力も、そのひとつなのではないかと思っています。
昔の人々が奇跡や予言という言葉で表していた現象は、現代では「超感覚的知覚」という小難しい名前で呼ばれることが多いようです。
そして,通常の感覚では得られない情報を,なんらかの方法で感知できる人たちは、「超能力者」と呼ばれています。
超能力者は,五感ではわからない時間と空間の隙間にかすかな光を投じることができます。
超感覚的知覚は,その研究にあたり,大きく三つのタイプに分類されることが多いようです。
まずもっともよく知られているのが,言葉を用いずに人から人へ思考を伝達することを可能にする「テレパシー」。
感覚が似ている人(たとえば一卵性双生児など)のあいだで'頻繁に発生すると考えられています。
ふたつ目は,遠方の出来事や事物を知る「透視」という能力。
火事や殺人事件のイメージが頭から離れない,という強烈な事例もありますが、ほとんどの場合は、封筒に入った手紙の内容などが,心に瞬間的にイメージとして現れるようです。
三つ目は,出来事が起きる前に察知する「予知」で、わたしの予知夢もそのひとつに数えられます。
二〇〇五年一月、わたしはパキスタンのベナジル・ブット元首相を暗殺する
研究者はこれらを対象とする学問を「超心理学」と名付けています。
多くの科学者や懐疑論者は、超常現象についてろくな研究も学習もせず、それらは霊能者を通じて死者の霊との意思疎通を図る、古めかしいスピリチュアリズムの延長にすぎないと決めつけています。
超心理学は科学なのか、それとも科学とは無縁の代物なのかという議論はいまでも相変わらず盛んに行われています。
_しかし、超自然的な力に対する人間の信仰は昔から蔵強-存在し続けています。
一部の超自然現象については、人々の体験にもとづく数多くの出版物が存在します。
最近の調査によれば'超自然的な体験をしたことがあると思っている人は'世界中の成人の七六パーセントにもおよぶそうです。
また、同じ研究によれば'深層心理のレベルで超自然的な体験をしている人は数百万人に滝のぼるとのことです。
たしかに、統計というマジックを用いればどんなことでも言えてしまうものですが、日常の理解を超えた力が存在するという兆候は本当に根強く'数多く存在しています。
単なる迷信や幻想、空想という言葉で片づけるのは愚かしいことだと思います。
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