●超能力の可能性を模索する公的組織


一九六七年、米ニュージャージー州の主婦は、失綜した子供の死亡を予知し、遺体の発見場所や衣服を描写しました。


二か月後に警察は主婦の予知内容が正しかったことを明らかにしました。


一九七三年、定年を迎えたカリフォルニア州の警察官は、バージニア州から三千キロメートル離れた地点で人工衛星を監視する極秘拠点があると言い、詳細に描写してみせたため、シークレットサービスの厳しい取り調べを受けることとなりました。


そして、ブラジルに住むわたしは'日本の長崎市市長が殺害されることを予知し'事件の年月日と市長の名前も申し述べました。


ほぼ十年後、予知は現実になってしまいました。


右に述べた出来事は'人類が求めてやまない知識や正義、富、権力に対し'超能力が役に立つ可能性を秘めていることを示しています。


事実,個人だけでなく'大学、企業へ政府機関といった保守的な巨大組織も、超能力にはかもしれない魅力を感じているのです。


官僚的思考の持ち主と超能力者との共同作業は決して円滑にはいかないものです。


組織の側はリスクをできるだけ少なくしようと考え'集団で結論を導き出そうとします。


そこでは'意見の一致と伝統的手法が成功への道筋だとみなされています。


一方、多くの超能力者の成果は不安定で'芝居じみていると見られることもあります。


しかし'超能力者のなかには安定した成果をあげている人もいますし、評判が傷つくリスクを負ってでも超能力者に支援を求める大組織も現れています。


今後も、こうした傾向はますます高まっていくことでしょう。

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