ジュセリーノ未来予知ノート/ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース
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いちばん現実的なのは、現存している水源を保護し、汚染された水源の回復に努めることだろう。


後者については、水の節約がもっとも優先度が高い。

たとえば農業では、水が過度に消費されている。

工業分野でも、もっと効率的な方法を編み出すことが可能だろう。

機械設備の冷却・洗浄では、再利用した水を用いることなどが考えられる。


最後に、わたしたちは解決策を実行する機会を手中にし、迫りくる混乱を回避できることを、あらためて訴えておきたい。


地球温暖化による影響の数々

北極や南極の急激な氷の融解は最初の兆候にすぎない。

今後はわたしたちの星で、激しい気象変化がつぎつぎと起きることになる。


英国では、ウェールズ地方の最高峰であるスノードン山がもっとも象徴的な例となるだろう。

サクソン人にとって「雪の山」を意味する山岳地帯だが、現在の勢いが続けば、たった一二年のあいだに雪はすべてなくなってしまう。

そして、二〇万年前の最後の氷河期に同地に生えていた、珍しい百合の花がふたたび姿をあらわすことだろう。

異変は皮肉なかたちで表面化するのだ。


われわれの自然環境に起きている変化は、二〇〇七年一二月三一日を越えると、もうあともどりできなくなるだろう。

タイムリミットは間近に迫っている。この時点を過ぎると、地球の気象変動は解決不能な段階に到達し、人間の生活は大きく変貌して二度と元には戻らない。


それが偽らざる結論である。


二〇〇七年一二月までなら、まだ希望が残されている。


わたしは三〇年も前から、世界中の科学者に向けて「自然を破壊する行為をすぐにやめないと、人類はとんでもないしっぺ返しを食らう」と警告を発してきた。

日本は地球温暖化によって多大な被害を受けることは間違いないのだから、温暖化の阻止に全力で取り組まなくてはならない。

インドネシア、インド、オランダ、ルクセンブルク、ベルギー、ブラジル、アメリカなどもそうだ。

荒廃は、われわれの想像や科学者の分析よりもはるかに悲惨なものとなる。

そして、破壊の連鎖が始まるまでの時間は思いのほか短い。


人騒がせなことを、とお思いだろうか。

しょせんは「予言者のたわごと」にすぎないと思われるかもしれない。

しかし、わたしはこれまでに八万九千通ほどの手紙を書き、世界中に危横をうったえてきた。

現状を目の当たりにして真撃に耳をかたむけてくれる人は、日に日に増えている。


地球の気温を一定以下に保つメカニズムはいちじるしく弱り、人間の活動は温暖化傾向をさらに助長している。

輸送機閑や工場はとりわけ、おびただしい量のC02を排出する原因となっている。

参考までに、CO2排出量上位の国や連合体を挙げておこう。

アメリカ、中国、欧州連合、ロシア、日本、インド、カナダ、韓国だ。


自然のバランスを崩す人間の活動は、今後三〇年のあいだに、ほぼ間違いなく破壊的な影響をもたらす。

「焼け石に水」の京都議定書

京都議定書に参加した国々は、結局、地球を汚染しっづけるためのうまい口実を用意した-それが「CO2排出権」というものである。


わたしたちはC02をトン単位で大気中に大量排出している。

CO2排出権は、工業国が温室効果ガスを排出しつづけることを保証するものにほかならない。

これに加え、広大な地域で森林伐採が行われているため、気温上昇は徐々にではあるが確実に進行している。

事実、アイスランドの「プレイザメルクルヨークトル氷河」の氷は、一九七三年から現在までに二キロメートルほど後退している。二〇一四年には、さらに気温上昇が進み、広範囲で農業を行うことが不可能になるだろう。

人口の多くが飢えと貧困で苦しんでいる国々では、間道がさらに顕著となる。


すでに乏しくなっている水源も、完全になくなってしまうかもしれない。

海水面は上昇し、陸地の低い国々では海岸地域の侵食が広がる。

これは、人口が急激に増えている国ではもっとも深刻な問題となる。

オランダや日本、インドネシアをはじめとするオセアニアの国々の受ける被害はとても大きいだろう。

二〇三七年にはすさまじい気象現象によって都市のインフラが破壊され、
最大の混乱が訪れる。

ちょうど、二〇〇五年にハリケーン「カトリーナ」が、アメリカのニューオーリンズ市を襲ったときのように。

CO2の排出を減らせば、気象変動を抑制することはまだ可能かもしれない。

しかし、神が定めた二〇〇七年二一月三一日目の日付より前に、排出削減を実行しなくてはならない。

さもないとブラジルでは、アマゾン川が二〇二〇年までに枯れてしまうおそれがある。

裕福な国とて安心はできない。

他国への経済的な影響力を失うことで、貧しい国よりも受ける損失は大きいからだ。これにより世界全体の経済も悪化するかもしれない。

二〇二三年の環境問題


一九七八年のはじめ、わたしは予知夢の助けをかりて二〇二三年の環境シナリオを考察し、「全滅を回避するために即座に実行すべき環境保護」という文書にまとめた。

この文書は、今後発生する対立、テロ、都市の暴力、人種・経済問題など、未来の運命を決定づける数多くの分野を網羅している。

世界規模の環境変化は二〇〇三年からすでに始まっており、今日、わたしたちの視野に入るところとなっている。

今後一六年間にはもっと顕著になるだろう。
環境問題について、わたしの予知夢は若干の希望をも提示している。

IT技術が発達している今日、もし科学者が情報交換を積極的におこなって環境問題に取り組めば、まだ比較的初期段階にあるバイオテクノロジーに革命が起き、大きな進展を見せるだろう。

自然環境を回復する新しい方法が編み出され、農業が活気づく。

そうなれば、農業用土地を増やす目的で樹木を伐採する必要はなくなる。


原生林の保護が容易になり、絶滅の危機にさらされている数多くの動植物を助けることができる。

動物種の絶滅を招く要因は、おもに森林伐採、狩猟、密輸である。


とくに森林伐採は深刻で、種の絶滅を招くだけでなく、ウィルス、バクテリア、菌類などの解放にもつながる。


それらは生物との接触で変異し、人類がかつて遭遇したことのない未知の危険な疫病に生まれ変わるかもしれない。

一方、気温上昇によって森林火災は着実に増加していく。

二〇〇三年から始まった熱波がもっともひどくなるのは、二〇〇九年から二〇三六年にかけてだ。

世界中で数百万人もの死者が出るだろう。





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