大預言―2030年、人類未曾有の危機が来る
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第3章 一〇〇〇年後を見通した聖ヒルデガルド


 カトリックには公的啓示(聖書) のほかに私的啓示がある。


過去、多-の聖人が私的に神から受けた啓示を書き残している。

その中でもかな-正確な預言の賜物を授かったのが'二世紀ドイツの聖女、ビンゲンの聖ヒルデガルドだ。



ビンゲンの聖ヒルデガルド


ビンゲンの聖ヒルデガルド
(Hildegard von Bingen 1 098-1 1 79)


彼女の預言は数世紀後のことまで正確に的中させている。


 聖ヒルデガルドは'一〇九八年、ドイツのバーメルバイムの大土地所有者の家に'末娘として生まれた。


兄弟と姉妹は、全員、司祭と修道女だった。


母の胎内にいるときから記憶を持ち、五歳にして神の幻を見はじめた。


八歳にして、ベネディクト派修道院に入り、名高い女隠者ユッタに師事。


一五歳で正式に修道女とな-'三八歳で女子共同体の指導者になった。

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 修道院の主任司祭ポルマール神父は、早-からヒルデガルドの幻に注目し'彼女の述を逐一記録。


上に報告し続けた。


彼女の幻は'やがて時の法王エウゲニウス三世によって、真実の天啓と認められるようになる。


 二四七年、ヒルデガルドは、ルベルツベルグに女子共同体を移し大変な苦労の末に最初の女子修道院を建設。


この修道院の中で'八〇歳で生涯を閉じるまで、啓示を受け続けへ多-の著作を残した。


『各種被造甥の微細性に関する九つの書』は、百科事典的な論理構成で綴られた、自然科学書だ。


動物界、植物界、鉱物界への洞察がまとめられている。


姉妹編の『複合医学書』は'病気の原因と治療法をまとめたものだ。

彼女の自然医学は、最近その有効性が改めて注目されるようになり'次々にラテン語からの翻訳が着手されている。


聖女はまた自分の聴いた天界の音楽を譜面に移し替え、美しい聖歌を沢山創作した。


預言書として、特に注目されるのが、

『スキピアス』(主の道を知れ)と『リベル・ディビノルム・オペルム』(神業の書)というふたつの黙示録的大作だ。


そこには、天地創造から人類の最終的救済に至るまでの歴史が'幻とその解釈の形で綴られている。