大預言―2030年、人類未曾有の危機が来る
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ネッド・ダガーティーとはどんな人物なのだろう。いかなる臨死経験をして未来を啓示されたのか。

 ネッドは、アメリカでトップにランクされる超高級ナイトクラブ、「クラブ・マラケ
ッシユ」を、マンハッタンとパームピー」チで経営する実業家だ。

幼い頃はカトリックだったが、信仰心はなく、金儲けだけが人生とい、ナ典型的なアメリカンドリームに生きた。

不動産業から始めて、三〇代には、一生食べていける資産を築いていた。

そんな彼が、人生を一八〇度変化させる事件に遭遇したのは、三七歳のときだった。

悪質な取引業者と取っ組み合いの大喧嘩をしたときに、彼は心臓発作を起こした。

そして、クラブの外に出たとたん、路上に倒れ、死んでしまったのだ。

一九八四年七月二日夜一〇時二〇分のことだった。

 だが、驚いたことに、「彼自身」は肉体から抜け落ちて、道路にぱっくり口を開く底
の見えない穴へと落下したという。

光のない真暗闇の世界だった。穴の深さはわからない。

自分が落ちてきた入口を通して、次第にかすれていく光をはるか上空に見た。

 身動きがとれず、パニックに陥ったときに、久しく忘れていた「神」 の言葉が心に
浮かび、遠ざかる光を神の存在と直感したという。

このまま沈めば存在が消滅するような気になり、自分を保とうと、「自分は存在する。存在する」と必死に念じた。


 それが効いてか、次の瞬間、自分の遺体を運ぶ救急車の中にいた。

遺体に付き添う友人に声をかけてもわかってもらえない。そうこうするうちに、救急車は猛スピードで走り去り、彼自身は路上一〇メートルの空間にひとり浮遊していたという。
 そのとき、眼前に自分の生きてきた人生と、所有していた贅沢品すべてが、一瞬のうちに映像となって浮かび上がり、霧のように蒸発するのを見た。彼は、次に星空を仰ぎ見て、「家に帰ろう」と思った。

その瞬間、頭上にエネルギーの渦がおこった。

 私の目の前で、天に巨大なエネルギーの場が形成し始めるや、大きな機械的な音とともに、エネルギーの塊が、上へ続く筒に変形した。

エネルギーの塊が大海のようにうねり、天へ広がる完璧なトンネルを形成した。

その大きなエネルギーのトンネルから、光り輝く青いエネルギーの場が降りてきた。

光る青い場の塊は人の姿をとり出した。

それがはっきりしたとき、私は懐かしい友と対面しているのを知ったのだ。ダン・マッキャンベルだった。

再会できるとは思ってもみなかった。

彼はベトナム戦争で戦死したのだ。

 旧友のダンとは 「思い」だけで心を通じ合えた。

テレパシーが霊界の言語だったのだ。
ダンに伴われて、光の海を貫くトンネルに入る。
抜けてみると、そこは上も下も星だらけの宇宙空間だった。

 すでに友人の姿はなく、代わりに太陽よりまぶしい大きな光が近づいてきた。その
光に包まれていると、神に抱きしめられている気持ちに溢れ、苦しみがすべて洗い流された。

魂は浄化され、「自分は霊的存在である」との自覚を持ち、神の光から宇宙の法則と魂の発祥と運命についての啓示が一瞬のうちに注がれた。

 霊の清めを経験した彼は、ふたたびダンに伴われて、無数の霊が集う円形劇場のような場所に連れて行かれ、死別した友人や肉親と再会した。そして、クリスタルパレスのような場所で水晶球に映し出される自分の人生を見た。

 次に彼が見たのは周囲に広がるエデンの園のような美しい楽園だ。神々しい存在が
近づいてきた。

彼はその存在を「光の婦人」と形容しているが、後にエジプトのゼイトンの聖マリア聖堂に出現したマリアの映像を見て、同じ霊だと確信する。

 この信じがたい絶景に驚いていると、まぶしい光が現れた。

私は美しく輝く天使のような存在を前にしていた。

その人は、真白な衣に包まれていた。頭から足まで白いベールが流れるように覆って心る。
顔から発散する光に妨げられたが美しい人だった。

どんな天使よりもまぶしい黄金色の光を放っているので、霊の世界で高い地位にいるのだとわかった。

 光の婦人は未来の告知者だった。

まず、彼自身の生涯でこれから何が起こるかが一つ一つ映し出された。

 彼は本を書き、講演し、大学、研究所に呼ばれて、多くの学者の前で自分の経験を話していた。

ワシントンでは国会議事堂に通って政治指導者とも会談した。

映画会社、テレビ、メディアと関わった。病院を訪問して死に瀕している人々を見舞い、自分の臨死体験から彼らの心を癒して死に準備させることができた。

また、飢えに瀕した人々に食糧を供給する仕事に打ち込む自分を見た。

最後に、「天使の使命」 という名の組織を作って、国内各所に霊的センターをつくる自分を見た。

これらのことはのちに実現した。