大預言―2030年、人類未曾有の危機が来る
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私たちに関係するのが第三にして最後の幻だ。

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*第三の幻・三つの世界戦争


再びあの謎めいた声が聞こえてきた。


「共和国の子よ、見て悟れ」。


すると、黒い影のような天使が口にラッパを当てて、大きく三度吹き鳴らした。


彼は、海水を汲むと、ヨーロッパ、アジア、アフリカへ振りかけた。


私の目は恐ろしい光景をとらえた。


これらの国々から厚い黒い雲が沸き起こりへまもなく合体した。


この塊を通して赤黒い光が作裂し、その光の中に、雲とともに動きへ陸を行進し、海からアメリカへ船で渡ってくる軍団を見た。


祖国が厚い雲に包まれ、この大部隊が国全体を荒廃させ、国中の都市や村を焼-のを見た。

大砲の音へ血みどろの戦いのなかで無数の国民の悲鳴が聞こえてきた。
そのときに'再び、「共和国の子よ、見て、悟れ」という不思議な声が聞こえてきた。

声が消えると'黒い影の天使がラッパをもう一度口に当て、長く恐ろしい音を立てた。

・その瞬間、千の太陽を集めたような光が頭上で件裂し、アメリカを覆う暗雲を


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突き刺して、散り散りにした。


同時に、「一致」の言葉に頭上に輝かせる天使が'片手に国旗片手に剣をもって、白い霊の軍団に付き添われて、天から降-立った。


彼らが直ちにアメリカ国民に加わると'敗北する寸前だった国民は勇気を取戻し引き裂かれた隊を呼び集めて戦闘を再開した。


再び、恐ろしい戦いの音の中で

'「共和国の子よ、見て悟れ」との不思議な声を聞いた叫声が消えると、黒い天使が最後の水を大西洋から汲みアメリカに降り*かけた。


その瞬間、黒い雲は、引き連れてきた軍隊ともども退き、国民は勝利した。


以前に見た場所に、都市と村が復興し始めると、国民の間に星条旗を立てた光り輝く天使が大声で叫んだ。

「星が留まり、露が大地に注ぐ限り、合衆国は続く!」。

彼が「一致」の語を刻む冠を脱ぎ、星条旗の上におくと'国民はひざまずいて「アーメン」を唱えた。

その光景はすぐに崩れだし、最初に見た渦巻-霧以外、何も見えな-なった。

これが消えると'私はふたたび不思議な訪問者を見つめていた。

その人は前と同

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じ声で言った。

「共和国の子よ、あなたが見た幻の意味はこうです。
大いなる危機が三回共和国を訪れる。
もっとも恐るべきは三度目の危機。

しかし、この最大の動乱の中で'全世界が結束してもアメリカを倒せません。

共和国のすべての子らに、神のため、故国のために生きさせなさい」この言葉とともに幻は消えた。

私は椅子から立ち上がり、合衆国の誕生と発展と運命を啓示する幻を見たと直感した。


承テロとの戦いか第三の幻の解釈はこうなるだろう。


預言された時期は二〇世紀から二一世紀にまたがる。


大西洋上の黒い天使が三度吹き鳴らした世界戦争のラッパの音は、二〇世紀以後に起きる三つの世界戦争だ。


すでに世界戦争は二度起きている。


三度目のそれは、ヨーロッパ、アジア、アフリカに共通する原因から貯こり、アメリカが標的になる。


これら三大陸に共通する要因はイスラムとイスラエルである。
イスラム教は'これ


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ら三大陸に、合わせて一〇億人を超える巨大勢力圏を築いている。


その中心は三大陸の要衝、中東だが、宿敵イスラエルがここに位置する。


しかも、イスラエルを常に背後で支えてきたのはアメリカなのだ。

イスラエル対アラブの紛争が最後にアメリカに波及することは避けられない。


この視点からみれば'同時多発テロが第三の幻と無関係でないことがわかるはずだ。


幻の注節には'共産主義勢力によるアメリカ攻撃を予知したものとしばしば書かれるが、アラブテロリス-を影で育ててきたのは他ならぬ共産主義である。


今回のテロがワンシ-ンの幻と即直結するかどうかはわからない。


だが、第三の幻が実現するまで「時」が残されていないことは確かだ。


ワシントンの執務室に現れた預言の伝達者-婦人Iは'アメリカを雛型として世界の未来を啓示したと思われる。

「婦人」とは誰だろう。

彼が死ぬ直前にカトリックに改心したことを鑑みるに、ワシントンに現れた婦人は、時の終わりを啓示する役目を常に負う聖母マリアだったと思われる。


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