いちおういろんなサイトを拝見させていただいたところ

ノストラダムスご本人(ホントカヨ!?)が語っているものは無かったように

思います。

解釈者たちの資料からこのようなことを言っているんではないか??

という推測ではなく、本人が異端審問を避けるため、アナグラムにしたもの

また、占星学の解釈を交えて表現したものをストレス無く正しく読んでいただけたらと思いました。


ただノストラダムスはこの本では、そもそもがこれから訪れる天、人災に準備が無い人類に

警告の意味で必要なものだけ解説してます。ですので全部は載っていません。


自分としてはだいぶいたんだ原書を今のうちに。。。。

と整理するつもりでのっけてます。


また内容的にジュセリーノさんやマクモニーグルとかぶってkるところもあるので

答え合わせしながら、温暖化防止など読者様それぞれに心のうちに何かを感じていただけたらと思います。


第十五章 最後の三教皇


 ヨハネ・パウロ二世は暗殺される 意外な気がするが'イスラム国から現われる反キリストの邪悪な計画において、カ-リック教会が重要な役割を演じることになるらしい。

おのれの目的達成のためには、他の諸国ばかりでなく教会までも同様の流儀で利用する気なのだ。

この男の心はひど-歪んだ悪魔的なものにちがいない。

ノストラダムスが以下の予言を通じて警告を発してくれなかったら、人間にこのような邪悪な思考をする能力があるとは、わたしには想像すらできなかっただろう。
しばしば時間的に一致しない出来事が数件述べられている四行詩もあるため完壁にはいかないが、できるだけ年代順に並べたつもりだ。


 独身者のポールはローマから三リーグ離れた地で死に'
 もっとも近隣の二人は憂彰な怪獣から逃げる。
 火星がその恐るべき王座に就くとき、 
 雄鶏と鷲、フランスと三人の兄弟。
             (第八巻四十六番)


ノストラダムス-現在の教皇は旅行の途上で死ぬ。
ヴアチカソをはなれた旅先で命を失うのだ。
これは反キリストが動きはじめ、力をためはじめたときだろう。
教皇にもっとも近い枢機卿二人は教会に対する危険を察知しヴァチカンに閉じこもって来たるべき事態から身を守ろうとする。


わたし-「憂彰な怪獣」とは反キリストなのですね。
すると、これはみな現在の教皇の存命中に起きるのでしょうか?


ノストラダムス-これらの出来事は彼の臨終近に始まるだろう。
現実に起きるとき'教皇は死ぬ。
だから、教会に破壊が及ぶときにはわずか二人の枢機卿しか残らないのだ。


わたし-では'反キリストに関する予言の大部分は現在の教皇の死後に起きるのですね。
その後は二人の枢機卿しかいないのですか?


ノストラダムス-紛争の多い時代だからへどの教皇も長生きしない。
現在の教皇は暗殺されるだろう。
彼は善良な人物で'世界平和を求めて尽力しているが、彼の地位にあっては当然必要である自己の霊的中心~に触れることはしていないのだ。

だが充分に世界平和を念願しているので、一般世界には知られずに'ローマ教会内部のある確立した権力集団と戦っている。
やがてあるとき、ローマ教会内部にあって自己の富と権力に執着した人々が忠告を装って'教皇を危険な状況におとしいれるような話を持ちかける。
だが教皇は危険に気づかない。
この暗殺によってローマには多くの不安と暴動が発生する。
次の教皇は短命だろう。
 この四行詩の後半は第二十二章〝偉大なる指導者〟で謎ときをおこなう。


 二つの川から水を供給される都市に'
 ローマ教皇は用心する。
 汝はその場所に血を吐-だろう汝と汝のものがともに
 暮夜の花咲くときに。
            (第二章九十七番)


ノストラダムス-この詩を金属板に刻みつけて現在の教皇に送るべきだ。
菩夜の花咲-晩春'二つの川から水を供給される都市で、彼は暗殺されるのだから0
教皇と従者数人が死ぬだろう。


わたし-教皇は旅先で死ぬということでしたね?


ノストラダムス-そうだ。
大きな川の合流点にあるヨーロッパの主要都市を探し出し'教皇に注意を呼びかけるのだ。
どんな地図にも載っている。


わたし-わたしたちには警告を試みることしかできないのですね。
この詩はかなり明瞭でしたが、現在の教皇と結びつけるのは難問でした。


 世界に王が作られるが、
 平和もほとんどなく、短命だろう。
 そのとき教皇制度の船は失われ'
 最大の損害を与えて支配する。
               (第一章四番)


ノストラダムス-この詩には意味が複数あるが、ここで注意が必要なのは'現在の教皇と最後のあいだに就任する教皇についてだ。
彼の在位は短いだろう。
この教皇の犯した政治的な大小の失敗のせいで、最後の教皇はより容易に反キリストの道具となってしまうのだ。
在位は短命だが'教会に終局的な失墜をもたらすだろう。


 ある物体によって目はひどく膨らみ、
 大いに燃えるため、雪が降るだろう。
 レッジオでプライメートが死するとき'
 給水された野原は縮みはじめる。
              (第十巻七十番)


ノストラダムス-いつもどおり、これも複数の意味をもっている。
目をひどく膨らませて大いに燃やす物体とは、一種の核分裂を利用した装置だが'必ずしも爆弾ではない。
爆発するとも 地球の気候に重大事を起こすのだ。
爆発によって気塊が移動すると寒暖の均衡が-ずれ、その結果温室効果が均衡を失って極端に傾き、気候に激烈な影響を及ぼし、まわりまわって農業に悪影響を及ぼすのだ。


 これは〝核の冬〟と呼ばれる現代的概念のようだ。
それはもし大規模な核戦争が起きれば、死の灰と放射能が地球を取り巻き'気候に干渉して'やがては永遠の冬を作り出すという学説だ。


ノストラダムス・・・それが教皇がレッジオあるいはレ-ジで死ぬときに起きるのだ。

わたし-「プライメートが死ぬとき」がそれですね?
わたしはプライメートとは猿だと思い、何かの象徴だろうと考えていました。


ノストラダムス-プライメートは教皇の別名だから'カトリツク教会の教皇を指すのだ。
辞書を引けばすぐわかることだ。


わたし-レッジオは町の名前ですか?


ノストラダムス-そうだ、イタリアの地名だ。
 この詩は次の教皇のことを述べているのだと思うO
 現在の教皇の死は族先で起きるとノストラダムスは言っているのだから。


ノストラダムス-この詩のもう一つの意味は形而上的なものだが、やはりカトリック教会に生じる荒廃を述べている。
彼らは再び野心的になり'分不相応に力を増大しょうとする。
その日は高慢と虚栄で膨らみ、望むものは何でもうまく処理して手に入れられると考えるのが、没落の原因になる。
きわめて明るく輝く光は'彼らが追求しようとしている野心の的だ。
降ってくる雪とは'敗れたときそれらの野望がさめることを指し、その結果も教皇が廃位させられたカトリック教会の構造に大変動が生じる。
結局'カトリック教会の信奉老が大挙して離脱するために'カトリツク教会の影響力は縮小する。
「給水された野原」つまり影響力の及ぶ範囲が激減するわけだ。


わたし-なるほど、たしかに意味が二つあるのですね。
それは同時期に起きるのでしょうか?


ノストラダムス-別の時期だろう。


わたし-同じ四行詩に入れたのは'意味が同じだからなのですね。
だんだんあなたの考え方がわかってきましたよ。

 最初これらの四行詩を教えられたときには'教会がそんな紛争に巻き込まれることなどありえないと思った。
教会は堅固で権力のある団体なのだ。
だが、ジム・パッカー事件PTLクラブ事件が表面化し'ジミー・スワッガート事件が続いた。
これは、ノストラダムスの四行詩のなか (第十一巻二十七番と第l巻四十番) で予言されていたのだ。
これらの事件が教会内に引き起こした騒ぎを考えると、ノストラダムスが教会に関しておこなった予言はたしかに正しかったのだと思われてくる。


 反キリストと最後の教皇

 彼らが木曜日に崇拝Lにくるとき、
 地球と大気はたくさんの水を凍らす。
 やってくる者は
 彼を崇めに-る少数の仲間と同様の美しきにはなれない。
             (第十巻七十1番)


ノストラダムス・・・前半は別の四行詩と関連があるが、それがどれかはこの詩を全部訳し終えたらわかるだろう。


地球と大気が凍るとは、やはりこの直前の四行詩に言及されていた、あらゆるものを不調にさせる原子力利用の装置から生じる影響だ。
この状況を打開しようとあらゆる解決策がとられるが、政府が国民の恐慌状態を防ぐために美辞麗句をふりまくにもかかわらず、成功しない。


「崇拝を捧げる人々と同様には美しくない老」と称される人物とは'中東から現われるあの支配者のことだ。
彼はもっともらしいまやかしを連ねて世界のためにすばらしくも壮大な貢献をすると大構想 けんでんを喧伝するが、この男がどんな卑劣なことでもする反キリストであることを完全にはごまかしきれない。
いずれ馬脚を現わしてしまうのだ。


わたし-この男はこれらの気象変化と同時に現われるのですか?


ノストラダムス-ちがう。
わたしが改めてあなたに何も言わないかぎり、二つの事件は別の時期に生じる。


 王が殺害される少し前に、
 船のなかにカスト-ルとポリユデウケース、
 髭のついた星ひとつ。
 陸と海の上でからにされる公共の宝、
 ピサ、アスティ、テラーラそしてテユリソは禁じられた土地だ。
             (第二章十五番)


ノストラダムス-これは反キ-ストの干渉によって生じる事件を述べたものだ。
カスートルとポリユデウケースとは双子座の双子でも ここではイギリスの首相とアメリカの大統額をあらわしている。


わたし-では、占星術とは関係がないのですか?


ノストラダムス-これはちがうが'髭のついた星とは聾星のことだ。
これは北半球の空にはっきりと見える大きな葦星だ。
これらは次の教皇の暗殺へと積み重なっていく兆候なのだO


わたし-次の教皇も暗殺されるのですか?


ノストラダムス-そのとおり。
現在の教皇も暗殺されるが、それは撃星以前におきる。
現在の教皇が暗殺される理由は、たんに人類の現状を憂えて多方面に旅行したためへ危険な状況に巻き込まれてしまうからだ。
次の教皇の場合は、反キリストの障害になるが、相手の要求に屈服しないためだ。
反キリストはおのれの手下を在職させるために彼を暗殺するのだ。


わたし-次の教皇の在位は短いのでしたね。


ノストラダムス-今の説明のとおりだ。
第二の教皇の暗殺後、反キリストはヨーロッパ戦略に乗り出す。
その結果、首相と大統債はこの問題を協議するが、安全か`つ内密に会談するためも彼らはチャーチルとルーズヴエルトのように海上で会うだろう。
最後の 「陸と海の上でからにされる公共の宝」とは、戦争のさいにからにされ、破壊される兵器のすべてを指す。


わたし-「禁じられた土地」と表現されている場所は'イタリアの都市のように思えますが。


ノストラダムス-そう、ヨーロッパ戦略の開始を言っているのだ。


 大いなる予言者の手紙が横取りされ、
 暴君の手に落ちる。
 彼の労苦は王を偽るためだが'
 間もなくおのれの窃盗によって彼は困惑する。
             (第二巻三十六番)


ノストラダムス・‥これは紛争の時代に生じる出来事を述べている。
反キリストが全権を握る以前'まだ台頭する途中で計画を練っているとき、世界にとっては'権力構造のうえでは彼の上にまだ何人かの男がいるように見える。
だが実際は、反キリストはそれらの男を山頂に到達する手段として使っているにすぎない。
この間、彼は枢幾卿数人を完全に支配し、その一人に教皇をスパイさせているのだ。


わたし-最後の教皇ではないですね?


ノストラダムス-これは最後から二人めだ。
スパイをおこなっている枢機卿は教皇から情報を盗むと同時に、教皇の通信を改変している。
届いた手紙の綴りをほんの少しいじって実際よりも事態が

悪化していると思わせ'そのために教皇が種々の事態に不適切な対応をするように仕向けるのだ。
人々はこの教皇を無能と思い込むため、教皇の暗殺の時期が早まることになる。
枢機卿は自分の行為が大切な教会に悶着を起こしているらしいので不安だが'反キリストに味方するゆえの行為なのだ。


わたし-「大いなる予言者」 は教皇なのですね。
これまではあなたか'あなたの解説者の復讐を述べた詩だと考えられてきたのです。


ノストラダムス-全世界的な問題があるというのに、そんな些細なことに時間や労力を費やしたりするものか。


 土星が水瓶座の合にあり'太陽とともにある年に、
 きわめて強力な王が受け入れられ'
 レ-ムとエースで聖別される。
 柾服ののち彼は無事の民を殺す
            (第四巻八十六番)


ノストラダムス-これはカトリック教会最後の教皇について述べている。
一九九〇年代にこの出来事は発生する。
現在の教皇は暗殺され'次の教皇は短命に終わるから、そのころにはまた次の教皇がすでに就任しているか'またはその予定になっているだろうO


わたし-この最後の教皇は反キリス-の道具になるのでしたね?


ノストラダムス・・・そのとおり0
ローマ教会はすでに道具と化している。
彼らは必ずしもまだこのことに気づいていないが、反キリストの進路を助けている。
すでに反キリストのカードの手にうま収まる素地ができているのだ。
これはトランプではなく、タロット・カードのことだが。


わたし...(驚いて).クロット・カードをよくご存じなのですか?


ノストラダムス-知っている。
反キリストを幻視するとき、その手にタロット・カードが見えることがある。
いま彼の持ち札は、天地が逆の〝吊られた男″ '天地どおりの 〝杖の従者〟 、天地が逆の〝皇帝″と、天地が逆の〝神官〟 0
天地が逆の〝剣の十〟と'方地が逆の〝正義〟 、天地どおりの 〝運命の輪″だ。


わたし…大部分は上下が逆ですね。
何か読みとれないでしょうか?


ノストラダムス-気になるのは'カードはときどき変わるのに'彼の持ち札がほとんどいつも大アルカナであることだ。
これはごく珍しい。
たいていカードの手といえば、小アルカナを一枚か二枚の大アルカナが影響して全体の図柄をあらわすのだ。
だが反キリストは歴史と時の合流点における重大人物なので、その逆になる僚向があるのだ。

 タロット・カードは本質的には七十八枚のカードが大アルカナと小アルカナの二組に分かれる。
現代のトラソプは小アルカナから進化したものだ。
大アルカナは二十二枚の絵札であり'置き札に絵札が出れば解釈上の重要性と意味の深さが増す。

 ノストラダムスがタロットに詳しいようなので、幻視に重要人物が現われたときタロット占いをしてもらい、彼らの性格や振る舞いを知る手がかりを得られないだろ-かO

 タロットはエジプト時代に使われていたのが知られているほど古いし、 ノストラダムスの述べたカードは現代のものと似ているようなので、可能性はある。

ノストラダムス-タロット・カードはきわめて貴重な道具だ。
心霊的気質を発達させるにもよいし、 通信手段としても'わたしの時代に秘密の伝言をやりとりする場合にタロットの象徴は役に立った。


わたし-現代にもタロット・カードはあるのです

よ。
ノストラダムス-だが今ではカード構成が変化して'種々の絵柄を用いたものがいく通りもあるから、心理的な面ではそれらの象徴をもっと明確につかみやすくなっているかもしれない。


わたし-では'今後あなたにこういう象徴が見えるときは教えてもらうと便利ですね。わたしたちもタロットを知っていますから。


ノストラダムス-それは好都合だo この霊媒もタロットの象徴によく通じているのがわたしにもわかってきたところだ。
あなたがたに情報を伝えるのにこの知識体系も利用してみよう0


わたし-この最後の教皇はフラソス人ですか?ノストラダムス-フラソス人だという感じがひじょうに強くする。
この男は肌が浅黒-、性格はタロット・カードの〝天地が逆の神官″ にたとえられるだろう。

謎の多い男だ。
肩か足に'何らかの肉体的奇形がある。
軽度の拘倭とか、足の変形とか'そんな類いの先天的不具だ。
その結果彼の心は、人々が別種のものに向ける残酷さと冷酷さで傷ついてきた。
この青い目に浅黒い肌の男は、自分を愛して結婚してくれる娘も得られまいとの苦い絶望から、若くして教会に入門したのだo その苦悩から逃れるために教会に入ったのだ。
両親がフラソスでナチと関わっていたことも彼を傷つけていた。
第二次大戦後は学友たちから〝ナチの恋人〟と呼ばれて噸られるのにも耐えねばならなかったのだ。
環境のなかで周囲の残酷さと冷酷さにさらされなかったら'彼は善良な、あるいは親切な人間にもなれたかもしれない。
だが現実の彼は、苦悩に圧しつぷされて酷薄になり、若いときに受けた苦痛を世間に仕返ししてやろうと思っているのだ。

 これが反キリストを受け入れる充分な下地になっている。


わたし・・・「柾服後彼は無事の民を殺す」とはどんな意味ですか?


ノストラダムス-この最後の教皇が子供時代の痛手の腹いせに、世間に対して 「見ていろ、俺は強いのだ。おまえたちより偉いのだ」と見せつけてやりたい気持ちでいるのを'比喰的に表現したのだ。
また「征服後」 は、彼が望みの権力を手中にしたあとを指し'反キリストの手先になることによってへ 無事の人々の殺害に加担したという意味だ。


 戦闘の前に大いなる男は倒れて死に
 そのあまりの唐突きが悲嘆をさそう。
 不完全に生まれたが、男は道程の大半を歩く0
 血の川の近く、地面はしみで汚れる。
             (第二巻五十七番)


ノストラダムス-この詩はカトリック教会の最後の三人の教皇についてうたったものだ。最後から三人めは暗殺者の凶弾に倒れ、二人めは反キリストの陰謀に飲み込まれるだろう。
最後が前述の不具に生まれつく男で'残るわずかな期間教会をあずかる教皇だ。
目的の大半を達するのだが'道具であるために、最後にはやはりこの教皇も倒れる。
反キリストはこの教皇が必要なあいだは利用するが、邪魔になったら追い払うのだ。
彼を追い払うというのは、本質的に教会を追い払うことでもあるのだ0


 ブルゴーニュにおける稲妻が不吉な出来事を暴き出す。
 策略ではなしえなかったことを。
 不具の教皇は、
 元老院の問題を敵に漏らすだろう。
             (第二巻七十六番)


ノストラダムス-不具の教皇とはむろん、敵と表現されている反キリストに使われるフラソス人の教皇のことだ。
反キリストがなす行為は、この教皇が進んで内部の情報を濡らすから可能なのだ。
教皇が忠実に対立の立場を固持していたら'スパイを使うだけでは百万年かけても反キリストには握れなかった情報だ。
これまで解釈したほかの四行詩と合わせれば'この詩はかなり明瞭なはずだ。


わたし-ええ'つながってきました。
「ブルゴーニュの稲妻」 とは戦争の始まりですね?


ノストラダムス-ちがう。
前にプルゴーニユから背信が生じたことがあり、この特定の教皇の教会組織の故郷がブルゴーニュにあるという事実を示しでいるのだo
もし彼に選択権があったら'教皇統治権をヴァチカンでなくむしろフラソスに設置するのを好んだろう。


 タロット・カードの噂示
 若者の手によって捕らえられる偉大なる王、
 イースターから遠からずへ混乱'ナイフ様の状態。
 永遠に続く捕虜、頂上に向けて稲妻が光るたび' 
 三兄弟は負傷し殺害される。
            (第九巻三十六番)


ノストラダムス-ここにうたわれた出来事は'大部分がまだ起きていないが'すでに生じて、これらの出来事につながっていく事件の発端になったものもある。
「偉大なる王」は教皇を'「若者」は反キリストをあらわし'この最後の教皇がどのように影響力の虜となるかを述べているo
 それは社会不安と戦争と荒廃の時代なのだ。
恐ろしい事態がいろいろと進行するだろう。
あなたの生きている現代は、次々におおいかぷさるように悲劇的事件が続いて、紛争の時代になっている。
世界の指導者の暗殺は当たり前のことになり、人々は現在の指導者の名前を覚えようともしなくなるだろう。
それで負傷し殺害される三兄弟に言及したのだ。


アメリカのケネディ-大統債などの場合のように'一時は暗殺がひどく残忍に感じられるが、今世紀の終末に向かうころには人々は慣れきってしまう。
「頂上に向けて稲妻が光る」とは'進行する戦争と'支配の野望をもつ老すべてにとっての危険を述べている。
むろん、大部分の暗殺を背後で扇動している反キリストは別だが。


わたし-「頂上に稲妻」はタロット・カードの〝塔″を連想します。


ノストラダムス-それに気づくとは明敏だ。
この劇的な紛争の時代全体をあらわすには'威圧的な権力を象徴する〟塔″が最適なのだ。


わたし-「イースター」は何を意味するのですか?


ノストラダムス-「イースターから遠からず」は'特定の時期というよりむしろ教皇の宗薮的経歴をあらわしている。
この男は一見カトリックの戒律に忠実そうだが'内心ではまだ初期キリスト教時代に信仰されていた異教的理念を忠実に保持しているのだ。
イースターはもともと異教徒の祭りだったが、異教徒を教会に改宗させるために司祭がキリスト教化させたものなのだ。
そしてこの男も基本的にはキリスト教の装飾をまとった異教徒なのだ0
 この霊媒は占星術を知らないので占星術の象徴を使うのはひどくむずかしいが'タロットを利用すればわたしの伝えたい情報がきわめて効果的に伝達できるぞ。
この霊媒もわたしも両方ともタロットに詳しいから'こちらの負担が少な-てすむのだ。
この霊媒にあとで判読できるようにタロット・カードの手をいくつか見せておこう。

 目覚めると'プレソダは鮮明な画像を記憶しており、その情景を物語ってくれた。


ブレンダ-わたしは時間も空間も場所も何も存在しない宙ぶらりんの場所に浮かんでいるみたいなの。
円いテーブルが見える。
テーブルといっても、脚はないの。
自くて、真珠か真珠母只でできているみたいなこのテーブルの真ん中に'中心から放射状に線がのびた円が彫りつけてあるの。


わたし・・・ホロスコープの輪のような感じo


ブレンダ-似ているけど、そこに見えるのは錬金術師の使う符号みたい。
そういう符号がテーブルのあちこちに彫ってあるわ。
そのまわりに頭巾をかぶった人物が四人坐っていて、めいめいがそれぞれちがうタロット・カードの持ち札を手にしているO この四人は、それぞれ1そろいずつ持っているタロットのなかからその手を選んで、テーブルに着いているようだわ。
テーブルの上には占いの途中のタロットが並んでいるけど、すごく込み入っていて、輪の上の決められた場所に置かれているのよ。
何か世界的事件を占っているみたいな気がする。
わたしにキャッチできるのはその四人が持っている手だけなのo  


プレソダはきっそく記憶している最初の手をタロット・カードのなかから抜き出し'ジョンに占ってもらうためにテーブルに並べた。


明らかにそれはノストラダムスが反キリストをあらわすものとして述べたカードと同じだった。
 彼女によれば'その七枚のカードは人物が持っていたとおりに並べたのだという。


ジョン-このカードは反キリストについてあらわしているようだな。
まず、倒置した〝吊られた男″だが、これは本来の天地どおりに置かれた場合は慎重さ、上方からの知恵をあらわす。
つまりわれわれすべてを導く内なる霊の存在を信じることを学ぶという意味をもつのだ。
倒置した場合も積極的なものに向かうというよりむしろ堕落した方向の努力になる内的特性を信じることをあらわす。
〟杖の従者″ は若者をあらわす。
わたしには人生の旅に出たばかりの人間を意味すると思われる。
〝杖″ には木の枝を切る意味がありも どんな媒体に接ぎ木しても生育するだろう。
だがこの青年は〝吊られた男″が倒置しているため'精神的堕落の意味で生育するのだ。


次の二枚〝神官″と〝皇帝″は上昇傾向をあらわすが'どちらも倒置している。
天地どおりの 〝神官″ は世界の要求との調和をあらわすが'倒置した場合は世界を支配する欲望をあらわす。
〟神官″は教皇あるいはひじょうに高位の司祭の象徴だから、倒置した場合は否定的な威力を用いる司祭をあらわす。
また倒置した〝皇帝″ は偉大な権力の悪用を意味する。


驚いた。
プレソダは七十八枚のカードから'反キリストの人格についてノストラダム.スが教えてくれた内容とぴたりと一致するカードを選んでいたのだ。


ジョン-次は倒置した〝剣の十″だ。
天地どおりの場合は 「やあ、いやな時勢だね'悪い知らせだよ」といった気分をあらわすが'倒置していると「四面楚歌'まわりは死と絶望と荒廃」だ。


わたし-本人は黒幕なのだから、影響はないですね。


ジョン-ない。
天地どおりの 〟運命の輪″が「その日がきた。これも宿命なのだ」を意味しているからだ。
倒置した〝正義″は正義の誤用を意味する。
自分が作った法律で生きているから正義に対して何の義務も感じないし、正義が彼に影響することもできないのだ。
これは反キリストがおちいった状態に適合している。


わたし-あるいは、ノストラダムスが反キリストについて知るために自分で占いをした、その結果がこの手なのではないかしら。


ジョン-その可能性もある。

 プレソダは続いて最後の教皇をあらわすカードの手を並べた。


プレンダ-今度の手でじつに巧妙でおもしろいのは、ここに見えるカード以外にも'ほかのカードの下に隠されたカードがあることなの。
まず倒置した〟審判″があり'〝魔術師″と〟杯の十〟がある。
〟コインの女王″は'〝正義″ の下からほんの少し顔をのぞかせている。
次の倒置した〝杖の八″と〝正義″の下にへ倒置した〝女司祭〟がすっかり隠れながらも、その二枚に影響を及ぼしている。
締めくくりは倒置した〝世界〟よ。


ジョン-これも興味深いね。
従来のタロットで〟審判″が現われると、意識の変化に目覚めることや'事物を始める新しい方法を意味する。
普遍的なものと一体化する用意のある意識を意味しているのだ。
だが倒置している場合は逆で'普遍的なものとではな-自己の権力と一体化したがる
その権力が〝魔術師″のカードだ。


「上からのものをわたしが明示し、わたしが作り、わたしが取って下に教えよう」というわけだ。
そして幸運をあらわす〝杯の十″がある。
これは物質的欲求の満足をあらわすと思う。

わたしの占いでは、この男は自己が達成したことに大喜びするだろう0

さらに金と力をもつ女が彼の生涯に影響を与える。

彼女は暗褐色の肌をし、大地の母的なタイプで、彼にとっては賢明な顧問という色合いが強いだろう。
〝正義″はふつう均衡のとれた力をあらわす。
従来のタロットの剣は両刃であり'正義の掛け声のもとに殺したり'不具にしたり'傷つけるために使われる。
この男は、経歴のなかでそれと知らずにひど-まずい判断を下すかもしれないO
 この女がそれに関係している可能性もある。いわば黒幕だ。
ヴァチカンは厳然たる男社会だが'彼女は彼と緊密な関係にあるが母親ではなく、二人のあいだには霊的なカルマの輪があるように感じられる。

 - 〝女司祭″がすっかり隠れているうえに、倒置しているのはおもしろい。

天地が正しければ、入会者にだけ明らかにされる隠された秘密の情報をあらわすが'ここでは秘密の情報がすべての人々に明かされるだろう。
 この詳しい解釈と、反キリストがこの教皇をおのれの目的のために利用した手ロは'次章〟教会の荒廃″ でご覧いただきたい。


ジョン-〝杖の八″ は大いなる重荷をあらわす。
わたしはこのカードが嫌いだ。
必要以上の厄介事を背負いこむことだ。
だが倒置しているから'責任という重荷を他者に譲り渡せるかもしれない。
倒置した〝世界〟は混沌にある世界をあらわす。
血に飢えて荒れ狂う世界。
反キリストの力はこうして人々に達するo


 どうやらこの教皇は多大の損害と不幸を引き起こすようだ。
 - 〝コイソの女王″がここに顔を出すのがじつに不可解だO
 コインの女王がなかば隠れ'〟女司祭〟が全部隠れているところから'この意味は誰も知らない秘密の事柄だという感じを強く受ける。

反キリストはそのときが-るまで、おのれの目的を誰にも知らせたくないのだo


しかし、ノストラダムスは自分わ幻視の助けにするためにタロット占いをしたのかもしれない。
 三番めのカードの手は現在の教皇をあらわしていたが、反キリストに関してとくに重要な情報はなかったので省略したい。
 四番めの手の解釈は第二十二章〝偉大なる指導者″ で述べる。
この手は反キ-ストとの戦いを指導する人物についてあらわしているからだ。