フロント・ローディング (事前の情報開示) は間違い 

遠隔透視とりわけスターゲート・プロジェクトにおける透視の実用には数々の逸話がありへ風説のもととなった。
フロント・ローディングもその一つ。
「遠隔透視を行うにあたりへ事前にへ透視目標の知識を透視者に与えるべき」という考え方である。
だが'これは誤りだ。
第一に、研究場面においては'フロント・ローディングは決して許されない。 
実用場面ではどうか。
未知の事柄について情報を得ようとするとき'透視者の意識を目標へとマテリアルターゲティング・マテリアル差し向ける糸口が必要になる。
一般に「目標の糸口」と呼ばれるものだが'これとフロント・ローディングの区別が唾味であるためにへ混乱が起きているのだ。 
例えば、ある技術者が組み立てている機械の特徴を知りたいとしよう。
透視者に目標の正体を知らせることなく目標に意識を向けてもらうための糸口はいくつか考えられる。 
技術者の写真,機械の位置座標、あるいは、組立作業が行われている建物の外観写真 -こういった糸口を封筒に入れて密封-遠隔透視者に「封筒の中の目標について情報を提供せよ」と依頼するのが理想的なパターンだ。 
技術者が'透視者や監視役のまったく知らない人物なら、建物の写真や座標を透視者にそのま      タ-ゲティングま見せて、「屋内を描写せよ」と指示するのが適切だ。
目標に意識を差し向ける「照準合わせ」である。 
「建物の大きさを見たらへ少なくとも透視目標が何でないのかは分かってしまう」という反論はもっともだが'ここまでは許容範囲内だ
軍事計画の透視を依頼された透視者が'飛行機の格納庫を見てへ試作品の戦車が隠されていると見破った例すらある。 
照準合わせは'ある意味では、目標の周辺情報を透視者に与えることになるが'透視目標そのものを教えてしまうフロント・ローディングとは区別して考えられる。
優秀な透視者であれば、機械だと言われなくても'透視目的にそって、機械の情報を提供するだろう。
しかし'封筒へ写真へ座標へいずれを用いるにしろ「機械を描写せよ」と指示してしまったら、透視者に目標は機械であると教えることになる。
これは許容できない。
話は単純だ。
透視目標を直接的に指し示すようないかなるヒントをも透視者に与えるのは不適切であり、フロント・ローディングである。
もう一つへ建物を透視目標とする場合を考えてみよう。
外観は、たしかに時としてへ内部で起きている出来事に関する情報を伝えることがある。
壁に彫ってある建物の名前へ外に立てかけられた旗、窓の存在と形状へ監視カメラの位置へ塀へ警備員の制服へ建物と駐車可能エリアの距離さえへ多くを物語る。
そのため照準合わせに用いる写真は、屋根の一部分や入口だけを切り取ったものが望ましい。
建物の正体や機能へ従業員が分かるような写真を用いると'フロント・ローディングとみなされる。
照準合わせとフロント・ローディングの境界線は'ときにたいへん唾味だ。
照準合わせを行うのは実用場面に限りへかつ'経験を積んだ専門家に任せるべきである。
それでもなお過ちは起きる。透視中へフロント・ローディングが発生したと判断する者がひとりでもいるならへ入手した情報は遠隔透視の価値を失ったものとして'確実に廃棄すべきである。
フロント・ローディングは遠隔透視の汚染源としてもっとも多くへ容易に発生する過失である。
とはいえ、プロの透視者をはじめ、誰も妥協をしてはならない。
一般にへ人々は透視者本人だけに注目し'透視を準備する人間への注意はおろそかにしがちだが'本当はむしろ逆であるべきだ。今度は'少し毛色の異なる例を挙げてみよう。
ヘール・ボップ撃星を透視目標に選んだ場合へどのように照準合わせを行ったらいいだろうか?方位角・偏角といった座標系は'目標が天体だと分かってしまうので問題外。
通称や専門的呼称も、撃星と容易に特定できるから使えない。
とくにこの分野に関心を持つ透視者ならへニュースを見てヘール・ボップ撃星のことを知っているかもしれない。
当の撃星を少しでも匂わせた時点で'事前に見聞きした情報が'透視結果に影響するおそれはきわめて大きい。
またへ透視目標を選ぶ人物が、天体(撃星へ小惑星へUFOの類)に興味を持っていたとしたら?そんな人が目標を選ぶと知っただけで'透視者は知覚がそれて、透視情報でなくへ当人が聞きたい事柄を口にしてしまうかもしれない。
こういう場合に一番いいのはう複数の候補を用意することだ。
たくさんの候補から無作為に目標を選び、本来の目標が選ばれるまで、同じことを繰り返すのである。
もちろんすい星の名前は'あらかじめ封筒に入れて密封しておきへ遠隔透視が終わってから初めて開封すること。
すでに述べたように'透視中は、関係者全員が透視目標は何であるかを知っていてはいけない。
候補ストックは内容が偏らないよう留意すること。
つまり'小惑星へ撃星へ惑星へUFOの類をむやみに入れてはいけない。
また透視者が当て推量できないようへできるだけたくさんの候補を用意しておくといい。
数が少ないと'ひとつひとつが記憶に残って透視がやりにくくなる。
封筒の中身が見えなくても可能性が頭に浮かび、気が散ってしまうのだ。