アメリカ政府のために働くことをジユセリーノ氏は断っていた 

四月の週末'サンパウロの企業家二人から、ジユセリーノ氏はアナバイア市を訪問するように招待された。
土曜日に到着して、日曜日まで過ごす予定になっていた。 
ここではさまざまな話題が出た。
予言が与える社会的影響や生と死の問題'命の永続性など、皆の興味は尽きない。 
私は'超能力的な事実に関して調査したり本をまとめるときに生ずる問題として、超常的現象が起こることとは直接関係のない団体や個人の影響を受けることがあげられると説明した。

つま-、ある特定の宗教の信者が超能力的な現象を起こすと、その宗教が原因だといって'現象を説明するために、ある信仰の価値観を利用してしまうことである。

科学的なものであると理解されるためには'宗教的な信仰とは切り離し、自立したものでなければならない。 
もう一つの点は'結果の確認である。
出来事は'散発的であるためへ繰り返されるのは困難である。
しかし、科学においては、同じ条件が整えば繰り返されなければならない。
ジユセリーノ氏の場合は'結果を繰り返すことができるということが重要だtといった話をした。 
いろいろな人たちが、ジユセリーノ氏をもっとよ-知るために自宅へ招くのは自然である。
特別な才能の人物と同席する好奇心と、予知してもらおうという二つを満足させることができるからだ。
またへ ジユセリーノ氏のような人と一緒に過ごせば'何らかの能力を得ることができると考えている人もいる。 
ジユセリーノ氏は、そこに居合わせた人たちに'すでに私に語っていた話を根気よ-繰り返した。 
招待者のデシオ氏が望んでいたのは'ジユセリーノ氏をもっと知りたいということだったので'この日は'改めて興味ある話が出てきた。 
アメリカの当局者がジユセリーノ氏に接触してきていたことを前に書いたがへ そのときの申し出の中に次のようなこともあったというのだ。
「米国に住みアメリカ政府のために働いてくれないか」というものだ。
しかもへ毎月およそ五千ドル (約五十七万円) と子どもの教育費の提供をするという条件付きだ。
しかし彼はそれを断っている。 
その理由をジュセリ-ノ氏は次のように述べた。
「彼らがいつまでその約束を守るのかあいまいでした。
そしてさらに'私がサインできないような内容のもので、ある事柄について公表しないという'そんな契約に署名をするよう頼んで-るものですから 私は家族の面倒をみな-てはなりませんが、そのような提案に対しては興味がわきませんでした。
公表するのかしないのかは'手紙を受け取った人に任せられるべきです」
「あなたは、非常に公平であることを尊重するのですね」 と言われ
、「そのとおりです」と'ジユセリーノ氏は答えた。 

今日になってみれば、彼の判断は正しいといえる。
前にも書いたように'結局アメリカは次から次へと口約束をほごにしていったからである。 
彼は利己的な自己満足や偏見をきわめて嫌う。 
話題はさまざまに飛んで、これまでの出来事にとどまらず'六百年または七百年後には何が起きるだろうかということを聞く人もいた。 
ジユセリーノ氏はもう一つ、非常に興味深いことを話した。
私はこの知識を、どこで彼が得たのか不思議に思った。 
それは、「明かすことができないエジプトの古代数学を基礎とした計算を、予知夢の確実な出来事の日付確認に使用している」 ことである。
詳細は語らなかった。 
また別のときに、こんなや-取りもあった。
「それではへ宇宙人のことに関してはどのように考えておられるのですか」と尋ねられたのである。 
これに対しては 「コメントできるものもありますが'できないものもあります」と述べるにとどまった。