わが願 ようやく足りて もうで来し いつく島 山に鶯啼く
―斎藤茂吉
由美ママの
「宮島」滞在二日目は、
河上徹太郎が「厳島閑談」にて
「・・・・正面に厳島神社の大鳥居が朱く、
その上に主峰弥山の絶壁が西日を浴びて映えてゐる。・・・」
と書いた
霊峰『弥山(みせん)』へと
出かけました。
『弥山(みせん)』山頂 由美ママ
天然記念物「弥山原始林」と“奇岩”
『弥山』山道からの景観
空海が修行を重ねた・・・
と云われる山で、
宮島最高峰標高535mを誇り、
その山頂から
望むことができる
“美しき景観”は、
かの伊藤博文も
「日本三景とよばれる所以」
と絶賛した絶景です。
ちなみに「日本三景」とは、
江戸時代のはじめ、
全国を行脚した儒学者林春斎が
「日本国事跡考」において、
「宮島」「天橋立」「松島」を
“卓越した三つの景観”
として選び、
以来、
林春斎の誕生日7月21日を
「日本三景の日」と制定し、
「日本三景」となりました。
山頂手前のあと一歩にある“巨大な岩のトネンル”「くぐり岩」
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ところで、
『弥山』の山名の由来を
ご存じですか?
この名は、
その昔
弘法大師によって
真言宗の山岳道場として
開かれた際に、
唐の「須弥山」に
似ていた事から、
“弥山”と
呼ばれるようになったと
されていますが、
この『弥山』ならではの
景観を創り出しているのが
「弥山原始林」や、
弘法大師自らが
「虚空蔵求聞持」
の秘法を修行された遺跡、
そして
奇奇怪怪の“自然岩”です。
ちなみに
これらの“奇岩”は、
弥山の主な地質である
花崗岩が風化して
生まれたもので、
この“奇岩怪石”が
形成する奇観が、
山岳信仰の礎になっている
とも言われています。
そんな
“奇岩”を“くぐり”、
遠くに鶯の囀りを
耳にしながら
辿り着いた「弥山頂上」は
まさに
「日本三景」に相応しい絶景で
遠くは四国や九州の連山、
近くは内海に浮かぶ
大小の島々を眺望できる
“大パノラマ”は、
瀬戸内海随一の見晴らしで、
この大自然の風光の美や
展望の素晴らしさは、
ここ「弥山頂上」に登ってみて
初めて語れるべきことでしょう・・・
弥山山頂 由美ママ
↓↓↓岩の“御堂”
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そんな
海の青と周囲の緑が織りなす
この『弥山』山頂からの
「日本三景」の絶景は、
いつの世も変わることなく
人々を魅了し続けていますから
厳島神社の背景に広がる
この“奇跡の空間”聖地
『弥山(みせん)』へ、
いつの日か訪れてみて下さい