きものサローネ | 銀座きものギャラリー泰三

銀座きものギャラリー泰三

一度は袖を通したい着物がここにあります。きもの創作工房 (株)染の聚楽

10月20日(日)21日(月)22日(火)の3日間、昨年に引き続き今年もキモノサローネという催しが開催されます。

http://kimono-salone.com/seminar_blocks/index/00040/000002


今年は日本橋コレドと隣のYUITOの両方を使って、展示、即売。キモノショー、その他のパフォーマンスなど多彩な内容となっています。

まあ展示品も玉石混淆でしょうが、梅垣織物さんも参加されますので、お時間ある方はお立ち寄り下さい。

私とは大分路線の違う人たちが中心ですが、若い人たちを中心に、キモノ文化を一段と啓蒙し、消費に結びつけていかない限り、モノづくりの歴史が途絶えてしまいます。

先日西陣織の職人さんの年齢調査が発表されていましたが、60歳代以上の人たちで80%を占めています。なかには80歳を超えてまだ仕事をされている人がおられますが、情けないことに、こうした人たちがいなければ仕事ができないという状況に違いなく、ということはあと10年たつとどうなるかということも自明の理です。

これは友禅でも同じことで、この業界を支えていく次世代の人たちにとってモノづくりができないということは死活問題でもあり、危機感は募る一方です。

しかしながら肝心の流通側、売り手に、その実情がいまだに把握されていない方がたくさんおられるということはある意味由々しきことで、産地の苦悩に対して何ら手を差し伸べることもありません。

キモノを着るということへの運動も色々となされ、中学校に浴衣着用の授業を取り入れるということも実現したのですが、残念ながら非常に一過性で、そのままキモノ本体への着付けと言う風には結び付かないのです。

ただキモノそのものへの興味自体は、今の若い世代は相当にありますし、未来に希望がないわけではありません。

しかし実際にそういう世代がキモノを変えるようになったとしても、今の状況ではそれまでモノづくりが続けられているかどうかということが愁眉の課題です。

今回の催しもこれからのキモノ業界を支えていく若い人たちが中心となっていますし、ぜひその意気込みを見てあげていただきたいと思いますし、同時に色々と忌憚のないご意見をしてあげていただければ幸いです。