ピンポーン。
おや、こんな時間に誰だろう? そーっと扉を開けたら、なんとそこにテレキャスが ... 。


$伊藤銀次 オフィシャルブログ 「SUNDAY GINJI」 Powered by Ameba


「こんばんは、僕、あのときエッグマンで弾いていただいたテレキャスです。今日はあのときの恩返しにやって参りました。なんなりと申し付けくださいませ。」

とペコリと頭を下げた。おお、君はあの時の「幸せにさよなら」を歌ったときに弾かせてもらったテレキャス君じゃないか。なんとけなげな ... 。これではまるで鶴の恩返しだ。
ままっ、そういうことなら上がってゆっくりお茶でも ... 。

と、こんな話があったらさぞかしおもしろいだろうに。はたまたテレキャスが「絶対にのぞかないでください」と言って部屋にこもったりなんかしたりして。あったらおもしろいけどあるはずがないのだ。

みなさんに紹介したくて、テレキャスターの写真を撮ってながめていたら、こんな妄想が思い浮かんだので、ちょっとだけ書いてみた。楽しんでいただけましたか?

訪ねてきたというのはまったくのでまかせだが、そのテレキャスターがいま家にあるというのは本当の話。
そうなのだ。ついに昨日買ってしまったのであるよ。



何度か、この「サンデー銀次」で、テレキャスを買いそうになっていた。
まずは、武蔵小山アゲインでの僕のトーク・ライヴに、ヴィレッジ・シンガーズの小松久さんが遊びにきてくださったところから話が始まった。後日、今度は小松さんのアゲインでのライヴに伺ったら、そこはテレキャスのオン・パレード。そういえば以前に雑誌で見たことがあった。
小松さんは名うてのテレキャスターの使い手。しかも元祖ミスター・テレキャスター、ジェームス・バートンとお友達ときている。この時点でかなり、テレ買いに前のめりになってきた。

そしてまたアゲインが縁結び。同じく僕のトーク・イベントに来てくださった、平川克美さんから「ラジオの街で逢いましょう」への出演依頼があり、その前夜祭として、10月17日、渋谷のエッグマンでトーク・イベントがあり、そこにゲスト出演させていただいた時に、先方で用意していただいていたのが、このテレキャス。テレキャス生誕60周年記念モデルだった。
10月8日号「テレキャス、君も還暦か!」や11月5日号「ラジオの街で逢いましょう」に詳しくレポしてあるのでそちらをぜひ参照していただきたいが、霧笛が呼んでいたのではなく、そいつがおいらを呼んでいた。これは何かの縁。縁を大事にするナイアガラの一員としては、ここはゲットしかなかった。

今日は一日弾いていたよ。懐かしい感触だ。なんといってもごまのはえ以来だからね。
さてこのテレキャスをどこでデビューさせようか?
12月24日の風知空知での「uncle-jamのクリスマス・パーティー」でもいいのだが、ドラムやベースがいないので、いまいち大きな音が出せない。ほんとはテレを使って、ロギンス&メッシーナの「Mama Don't Dance」でも、黒沢君とハモリたいんだけどね。





なんと来年1月2日に開かれる杉真理くんを囲む新年会ライヴがあり、僕たちuncel-jamもお招きに預かった。このライヴにはハウス・バンドがいるらしい。よっしゃ、このときが僕のテレ・デビューだな。
黒沢君もリッケンバッカー持ってくるだろうから、リッケンとテレだと、これは後期バーズみたいだ。



後期バーズに参加する前のクラレンス・ホワイトの驚異的なプレイです。
Bベンダー付きのテレからくりだす荒技の数々。おまけにリズムもすごい。


エッグマンで別れたテレと再会したのが、11月28日。伊藤銀次の音楽修士課程vol.1「街場のビートルズ論」の収録があった、都内渋谷区某所にある、「フェンダー・ショーケース東京」。そこであれからどこにもいかずに、なんと僕を待っていてくれたのであった。その場で購入を決めて、調整をしていただいて、2日直接自分でとりに出かけた。
昔のフェンダーのハードケースに比べると堅牢になりかつ軽量になったとはいえ、ソフトケースになれた身にはひさびさのずしりの手応え。しかも寒風の街を歩かねばならなかったが、心は軽やか、温かかった。
いろいろと便宜をはかっていただいた、フェンダー・プロモーション・ジャパンの酒井賢治さん、武村学さん、大変お世話になりました。60周年記念モデル、これは自分だと思って愛をこめて弾きこんでいきますので、これからもよろしくお願いします。

あー、早く人前で弾きたいよー。