キーワードの含まれる文章に下線をつけるマクロ | みんなのワードマクロ

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ワードマクロで、文書作成とオフィス事務を効率化!!

私は翻訳を始める前に、原文の情報を「見える化」しておおざっぱな内容をつかむようにしています。

たとえば、日英特許翻訳の場合だと、以下のようなことをしています。

・図面番号をマーキング(特許明細書の図面番号を白抜き文字にするマクロ
・構成要素をマーキング(クレーム、実施例ともに)
・効果の部分に下線をつける


もともとは、手作業ですべてをやっていました。

さすがに、構成要素をすべてもれなくマーキングすることはできませんでしたが、図面番号は1つずつ探して青色蛍光ペンで塗っていました。

こうすると、印刷した原稿に目を見たときに、どの段落がどの図面を説明しているのかわかります。

情報を探しやすくしているわけです。


また、クレームで使われている用語の定義が、多くの場合は明細書に細かく書かれていますから、その定義を探すためにも、マーキングは不可欠なわけです。

実施例における定義を確認しながらクレームの言葉を選ぶことができますからね。


実施例中に効果が記載されているところも、マーキングしています。

「クレームの構成があって、それがお互いに作用しあって、効果を生み出す」という一連の流れが実施例に書かれています。

この部分がはっきり見えると、実施例の骨子・発明の内容がつかみやすくなります。


「課題を解決するための手段」に書かれていることが、実施例中にたいてい書かれていますから、同じような表現・キーワードを探せば、実施例のどの部分が効果の説明なのか見つけることができます。


かなり機械的な作業なのですが、闇雲に読むよりも、こうやってマーキングをするだけで、断然速く内容を理解できます。

あとで思い出すときにも内容を追いやすくなるようにも思います。


今は、このような作業をすべてマクロを使って実行しています。

おおざっぱにマクロでマーキングしてからペンを持ってマーキングしながらざっと読みます。



さて、本題ですが、今日のマクロです。




▼このマクロの使い方
(1)マクロを実行したときに表示されるダイアログボックスにキーワードを入力します。


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今回の案件では、効果の部分に「適切な電力」というキーワードが入っていました。

なので、このダイアログボックスで「適切な電力」と入力します。


(2)「OK」ボタンをクリックすると、本文中の「適切な電力」が含まれる文章すべてに下線が引かれます。




▼マクロの解説
キーワードの入力には、InputBox 関数を用いました。

キーワードを見つけた場合には、Expand メソッドにて選択範囲を「文章」(wdSentence)の単位で拡張します。




▼マクロ
Sub キーワードの含まれる文章に下線()
  Dim myRange As Range
  Dim myKW As String
 
  myKW = InputBox("キーワードを入力してください。")
 
  If myKW = "" Then
   Exit Sub
  Else
   Set myRange = ActiveDocument.Range(0, 0)
  End If
 
  With myRange.Find
    .Text = myKW
  End With
  With myRange
    Do While .Find.Execute = True
      .Expand Unit:=wdSentence
      .Underline = wdUnderlineSingle
      .Collapse direction:=wdCollapseEnd
    Loop
  End With
  Set myRange = Nothing
End Sub




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