今日のお題「埒と不埒」その2 | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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公募受賞する作品。売れる作品を量産できるプロ作家を養成しています。
誰でもすぐ使えるストーリーの教科書とレシピで3年でプロデビュー。ここではそんなストーリー構築の発想法を紹介。原則的に受講生対象。

【このブログの使い方】
このMONZA版「国語辞典」は必ずしも正しい国語辞典として機能しないこともあり
ます。つまり独自の勝手な解釈を展開させていただくこともあるということです。です
から鵜呑みをして、訳知りで人に話されると、ばかにされることもないとはいえないと
いうことを、まずご理解ください。あれ?ホントかな?と思われたら、国語辞典はじめ
しかるべき辞典で調べていただければと思います。いうならばこのブログは、調べると
いう習慣をつけていただくためのものでもあるということです。というのは、詭弁です
が。もちろんすべてがすべて、でたらめということではありません。こういった解釈も
成り立つという観点で綴っていきますので、軽い読み物として楽しんでいただければと
思います。なるほど、とか、一理あると思われれば幸いです。
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今日のお題「埒と不埒」その2

さて埒の解答編です。埒は馬場の周囲の柵囲いの意味で、転じて決まりごとだと説明を
いたしました。埒があくは「決着がつく」という意味だが、そもそも埒によってルール
が遵守されているから、埒が明いてしまうとルール無視になるではないか。にも関わら
ず不埒はルールにあらずだから、埒の意味が遵守されている。つまり「埒」だけの意味
が間違っているのに、「不埒」はあっている。どうしてですか。というのが前回の問題
でした。
みなさんは説明がつきましたか?埒というのは囲い、つまり柵です。この柵といういい
かたに、みなさんは騙されたわけですね。どういうことか。これを野球場で少し考えて
みてください。
野球場は柵がありますから、ルールの社会です。そこにいくために、みなさんは地下鉄
やバス、自動車などの交通機関を使ってやってきます。そこには社会という決まりごと
はあるでしょうが、野球場というルールに縛られていません。試合がはじまるまでみな
さんは、ゲートの外で待っていて、ゲートが開くと野球場に入ります。つまりこの開門
ゲートが埒という意味でもあるわけで、みなさんはこの埒が明くことで、野球場という
ルール社会の観客になるわけです。
最初から柵の中にいたのではなく、柵の中に入るという考えが、この埒にはあるという
ことです。ですから、埒が明くと決着がつくのは、いいえて妙。ちゃんと機能している
ことばということができます。ただ、最近の国語辞典には、そういうことを書いていま
せん。当然、そういう疑問を抱くかた、とりわけ作家志望者から指摘があって当然なの
ですが、わかったふりだけでものを書こうとするかたには、気付くということもないか
もしれませんね。ことばはもの書きにとって、重要なアイテムです。きちんと理解して
使っていただきたいと思います。
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日本戯作協会監修
戯作者
戯作工房「MONZA」主幹 門座右京(もんざ うきょう)

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