まずこれを見て、東シナ海から南シナ海の水深の違いを見ていただきたい。
東シナ海は浅く、南西諸島でふさがれているのに対して、
南シナ海は深く、南に開かれている。
中国南部の「海南島」には「原潜基地」があります。
<イギリスメディアが発表した、
海南島原子力潜水艦基地の衛星画像>
日本のメディアが中国が南シナ海の岩礁を埋め立てているのと、
領土を広げる「拡張主義」的な観点で報じています、
後は海洋資源ですか?
「日本も同じ、資源は欲しいよねお互い様」的な、
論調にもっていきたいのかもしれません。
アメリカも「航行の自由」を主張しています。
しかし、アメリカが守ろうとしているのは、
「シーレーン」だけではありません、
アメリカの安全そのものを守ろうとしているのです。
中国の南シナ海の「核心的利益」はその「水深」にあります。
深い海に、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載した
原子力潜水艦を隠しておくためです。
<中国の潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)「JL-2(巨浪2)」
戦力化に目途
>(2013/11/11 Defense News)
この、「巨浪2」搭載のSLBMは射程が7,400キロ。
原潜基地から遠く、太平洋上まで進出しなければ、
米国本土を射程に収めることができません。
したがって、中国はこの原潜を、
南シナ海を「自由」に航行させる必要があるのです。
まさに、この原潜の自由な航行こそが「核心的利益」
というか、これが南シナ海を自由に航行でき、
しかも太平洋で進出出来なければ、タダのでかいドラム缶。
中国が必死になるのは、こういうことです。