「原子力」記述間違いだらけ、まかり通る“誤解”と“不正確 ”
今年度から高校で用いられている教科書について、原子力に関係する記述にいくつかの間違いや誤解が見られることが、日本原子力学会の調査で分かった。取材班も教科書を入手し分析してみると、「放射能」と「放射性物質」の違いなど、“素人”が陥りそうな単純な間違いが確かに見受けられた。さらに「反原発」に偏っている記述も発見、この教科書会社に質問状を出して真意を聞いてみた。(原子力取材班)
特に多かった間違いは、「放射線」「放射能」「放射性物質」の違いだ。
「原爆による放射能障害の影響による犠牲者は、いまだに出続けている」(実教出版『世界史A』228ページ)とする記述は、「放射線障害」とするのが適切。「1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故では、広い範囲に放射能汚染がおよんだ」(第一学習社『高等学校新現代社会』13ページ)は、「放射性物資による汚染」とするのが正確だ。
原子力学会が特に問題視したのは、実教出版の「高校政治・経済」164ページのコラム。原子力学会は報告書の中で、「『原子力安全神話はやぶれたから原子力を直ちに廃止して、再生可能エネルギーに転向すべきである』という極端な主張は、教科書の記述としてふさわしくない」と指摘。その上で「嘘・偽りを根拠にした表現には疑問を呈するものであり、公正な記述と論理展開にするか全文削除するのが望ましい」とまで提言している。
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教科書執筆者は、「将来の原子力技術者」の出現可能性の芽を摘んで、
一体どうやって「廃炉」を進めようというのでしょうか?
戦後憲法による「平和主義」は、
不都合なこと、有事を、見ない聞かない考えないできました。
日米同盟も自衛隊も見ないように、
その恩恵も評価せず、違憲状態も見ないように、してきました。
原子力の安全神話が生まれた背景も一緒です。
100%安全ではない原子力をどうやって使っていくのか?
人間の英知をそのことに向けるべきです。
そうした人材を育てるのが「教育」ではないでしょうか?
その意味では「反原発教科書」は「敗北教科書」です。
「誤解」と「不正確」が公然とまかり通る、「反原発教科書」。
これもまた、国力を削ぐ自虐教科書と言えるのではないでしょうか?