私の感想・過食になるメカニズム【過食防止6】※長文 | カロリー貯金ダイエット by 東城薫(ホネホネロック・かお2015)

カロリー貯金ダイエット by 東城薫(ホネホネロック・かお2015)

夜中に食べても大丈夫・炭水化物も食べてOK・運動しなくてもいい・体重計の数字に振り回されなくなる

私の場合の過食体験と過食防止策を語るシリーズです。
 
先ほどアップした引用の記事はご覧になって頂けたでしょうか。
もしまだの方がいらっしゃったら、ぜひそちらから先にご覧ください→引用の記事
既にご覧になった方や、まずは私の感想を読みたいと言う方は、このままお読みください。
 
今回は「病的嗜癖関連障害編・こば心療医院」を読んだ私の感想を主に進めていきます。
部分的に引用する場合は「」をつけます。
いつもは「私の場合」と何度も書いていますが、今回は上記リンク先での内容を中心に書きますので、むしろ私自身には当てはまらない(と思われる・思いたい)部分もあります。
引用部分などが分かりやすいように、ページの上から順番に解説していきますので、内容が重複したりしますが、なるべく読みやすいように心がけますね。
 
まず、このサイトを読むうえで重要な言葉があります。
1.病的嗜癖(びょうてきしへき)…普通以上に病的に強いクセや好み。摂食障害もこれ。
2.報酬回路(ほうしゅうかいろ)…脳が気持ちイイと感じる回路。ごぼうびだと感じる回路。
3.自制(じせい)…やりたいことや欲しいものをガマンすること。理性。
※「報酬回路不全症候群」は読んでいくうちに分かりますが、脳が何に対しても気持ちいいと感じなくなってしまうことです。頭の不感症のようなイメージ。
 
そして、このサイトで私が学んだことを先に書いてしまいます。
1.過食を含めた摂食障害は病的嗜癖であり、最初はイヤなことから逃げるために始まることが多い。
2.食べることを長い間ガマンして、一気に甘いものやジャンクフードなどの刺激が強いものを食べることを繰り返すと、脳に報酬回路ができてしまう。
3.この「ガマンからの過食」を繰り返すことで報酬回路を刺激し、どんどん過食に依存するようになる。
4.これを何度も続けると、報酬回路を抑える力が働き、過食以外のことに興味がなくなってしまう。
5.摂食障害になりやすい人は自制が弱いという遺伝子を持ち、家庭環境にも恵まれない場合が多い。
6.自制が弱い遺伝子を持つ人は、過食になりがちな刺激を遠ざけるしかない。
 
どうでしょうか。
なんか絶望的じゃないですか?
少なくとも私は、過食が習慣化してきた頃にこのサイトに出会い、打ちひしがれました。
血の気がサーっと引くぐらい。
このショックだけで過食しなくなるんじゃないかと思うぐらいショックでした。
その後も過食はありましたが(あったんかい)。
 
では、気を取り直して(早!)、サイトを見ていきましょう。
まず、依存症とか病的嗜癖というものの定義から。
 
(1)何か嫌な感情から逃避するために耽っている行為であり、短期的・刹那的には嫌な気分から逃れ良い気分になれるものの長期的には自分にとっても周囲にとっても有害になってしまう
(2)頼れば頼るほどどんどん依存的になってしまう
(3)次第にそればかりになってしまい、他の大切なはずのことがあまり大切ではなくなってしまう
(4)長期的には有害だとわかっていても、やめたくてもなかなかやめらない
 
これって摂食障害のことだけを言っているんじゃないのがポイントです。
アルコール依存症や薬物依存なども含めての説明なんですよ。
それがバッチリ摂食障害にも当てはまってしまうことがまず怖くないですか。
私の拒食もまさにこの「嫌な感情から逃避するため」に始まりました。
イヤなことを言われたら「じゃぁ食べないで死ぬ」ぐらいの勢いで絶食してました。
過食の場合も「こんなにイライラさせられるなんて…食べよう!」みたいに。
心の中だけですけどね(って相手に伝えられないで食に逃げることが問題なのですけど)。
それに対してはこんなことを書かれてしまいます。
 
嫌な気持ちからの逃避として使ってしまう、という私たちの行動は無意識的に動機づけられていることがあり、本人は逃避目的でそうしていると気づかないでいることもよくあります。
むしろ、嫌な気持ちからの逃避目的で習慣的にしてしまっているその嗜癖的行動をいったんはやめてみないと、それが逃避目的であったことも、どんな問題から逃避しようとしてそうなっているかも、はっきりとは見えてこないことがほとんどなのです。
 
ぐぅの音も出ないってこのことですね。
そうなんですよ。
今だからこそイヤな気持ちから逃げるために拒食や過食があったと認められますが、こんなこと渦中に言われたら絶対にムカつくし、さらにイライラしたと思います。
だって「家族がひどいから食欲がなくなった」と「家族にイヤなこと言われたから拒食に逃げた」では、こう…被害者感が違うというか、前者の方が可哀想っぽいですよね。
過食だって「家族が悪いけどイライラを抑えるために仕方なく過食するわ」と「家族の物の言い方が気に入らないから過食で現実逃避した」では…もう…全然印象が違いますね。
 
そして、過食をした日をカウントし、逆に「今日で〇日連続過食してない!」と喜々として記録をつけていた私にも冷水を浴びせかけられます。
 
アルコール依存症の人にとってお酒をいったんやめてみることは、実はそれほど難しいことではありません。
難しいのは、やめ続けることであり、二度と乱用的・依存症的なお酒に手を出さないことです。
依存症はやめるのが難しいのではなく、再発しないことが難しいのです。
 
これはアルコール依存症について書かれた文章ですが、もちろん私にも大打撃です。
何日過食してない♪とカウントしているのに「それほど難しいことではありません」とバッサリいかれました。
そして「難しいのはやめ続けること」と、ド正論ですよ。
当時の私が「正論乙w」ってブラウザそっ閉じしなかったのが不思議なくらい。
でも、続きを読んで本当に良かった。
 
私たちの身体は、もともと「おいしいもの」を食べると「報酬回路」のドーパミン系がどばーっと放出される性質があります。
特に甘いものや味覚刺激の強いもの、ジャンクフードなどではその傾向が強いのです。
食べるという行動を、報酬回路の働きによる「いい、気持ちいい」という感覚を得るためや、それに伴って嫌な気分を忘れるために「乱用」的に使ってしまうと、飲酒や物質乱用の問題と同じようなことが起こるのです。
 
何度も書いていますが、私は甘いものが本当に苦手でした。
空腹時ならなんとか食べられましたが、食後は絶対に無理というぐらい徹底して苦手でした。
それがダイエットを始めてから甘いものが好きになり、なんだったら今現在でも菓子パンやアイスは週2~3回食べています。
それまではアイスなんて真夏の期間に数回食べるぐらい。
というか、コンビニやスーパーのお菓子売り場に足を運ぶことがほとんど無いぐらいの人間でした。
これを読むまで、甘いものへの欲求が高まったのは炭水化物(主食)を抜いたせいや過活動のせいだと思っていましたが、それだけではなかったんですね。
甘いものはジャンクフードと同じく、報酬回路を刺激して気持ちよくさせる性質があったんです。
 
過食症に陥る人は、最初の頃はたいていは何らかのネガティブな感情をまぎらわしたくて過食をしてしまいます
その前に極端なダイエットをしていることも少なくありません
それなのにダイエットの効果が思ったように表れないばかりか、自分の容姿・体型を含めて嫌なことばかりの日常です。
仕事で、人間関係で、家族内葛藤で、恋人との関係で、慢性的に嫌な気持ちや満たされなさが続いていたりします。
そんなある時に甘い物やジャンクフードなど「報酬回路」を過剰に刺激する性質のある食べ物を「無茶食いすると、その一瞬だけ嫌なことを忘れ、幸せな気分になることに気づきます
 
「カロリーを抑えて動きまくったのに体重を測ったら逆に増えてて過食」って完全にあるあるネタじゃないですか。
このブログでも書いたし、私も「水分などの増減だ」って分かっていてもショックでしたし。
過食したことないであろう筆者(医師)がここまで書けるということは、脳医学的に証明されているってことですね…。
さぁ!いよいよ、ここから過食をしないで済む方法を書いてくれますよ。
 
私たちの内側からわき起こってくる、動物的・衝動的な「欲しい」という気持ちを抑える機能は、通常「自制」と呼ばれます。
「自制」の良好な人は、さまざまな面で身体管理が良好なために身体的健康度も高い傾向があることが、これまでの研究結果からも示唆されています。
しかし、逆に言うと、「自制」が弱い人は、様々な「病的嗜癖・依存症」を生じやすいということになります。
内側からむらむらとわき上がってくる「欲しい」という気持ちにしっかり気づき、それをしっかり抑えることができないと、「病的嗜癖・依存症」になりやすい、というのは考えてみれば当たり前です。
 
うんうん。(納得)
 
いくつかの状況的要因が、私たちの「自制」を低下させてしまう傾向があることもわかっています。
(1)気持ちがネガティブな感情状態の時
(2)ずっと我慢してきたものをちょっとだけやってしまって堰を切った状態になってしまう時
(3)直接的な誘惑的刺激を受けた時
(4)自制力が疲労している時
(5)大脳皮質の前頭前野が直接的にダメージを受けて自制力がなくなってしまう時
 
あっ!
これ、私がつい先日書いた「過食スイッチあるある」に似てる?
 
まず、気持ちがネガティブな時は自制力が弱くなる、という問題です。
気持ちが落ち込んでいるとき、不安な時、すさんでいる時というのは、自制力が弱くなり、ついつい攻撃的な言動をしてしまったり、お酒を飲んだり、ギャンブルに行ったり、いらないものを買いすぎたり、食べ過ぎたりする人が多いことがわかっています。
嫌な感情から気をそらすために、こうした病的嗜癖・依存症的な行動に走ってしまうという側面も当然あるでしょう。
 
これはアレだ、過食スイッチあるあるの

3.家・学校・職場でイライラさせられた

4.食べるペースを乱された

が当てはまる。
 
つぎに、ずっと我慢してきたものをちょっとだけやってしまって堰を切った状態になってしまう時です。
ずっと厳格なダイエットをしてきた人が、何かの拍子にちょっとだけおいしいものを口にしてしまうと、これまた急に堰を切ったように我慢ができなくなり、「欲しい」という衝動が高まってしまい、せっかく積み上げてきたダイエットが台無しになってしまうということもあるでしょう。
 
あるある!普通にある!
 
3つめの、直接的な誘惑的刺激を受けてしまう時、というのはわかりやすいでしょう。
ずっと我慢して断酒している人が酒宴会場にいくのは「直接的な誘惑的刺激」が強すぎます。
ずっとダイエットをしている人がスイーツ食べ放題のお店に行くのは危険すぎます。
薬物依存の人は、吸入器具や注射器を見るだけで「欲しい」気持ちに火がついてしまいます。
「据え膳食わぬは男の恥」とは言い訳であって、実際には「欲しい」衝動が強まりすぎて我慢できなくなってしまうわけです。
 
これってまさに、

10.コンビニの新商品やアレンジを試したい

11.過食ブログ・大食い動画を見る

この辺りじゃないですか。
 
そして出た!
「言い訳」
これですよ「過食スイッチは入るんじゃなくて押してる」っていうの。
この文章を読んで、アルコール依存症患者の「理由付け」を思い出してハッとしたんです。
私も過食の理由をいくつも持ってるけど、それって理由付けなんじゃないのって。
 
自制力は、他の「力」と同様に、長時間の連続的な使いすぎによって疲労してきます。
例えば、対人関係での感情的なことを我慢し続けた一日がやっと終わると、「自制力」がすっかり消耗して弱ってしまい、いつもよりもアルコールや過食を我慢することが難しくなるかもしれません。
さらに、自制力は大脳皮質の前頭前野の活動ですから、基本的にそのエネルギー源は「糖分(グルコース)」であり、無理なダイエットをして飢餓状態になり血糖値が下がりすぎているときには、当然、自制力も弱ってしまいます
無理なダイエットが続かないのは、当然ではあるのです。
 
これなんてマルっと同意ですよね。
な~んの補足もいらないぐらい。
私の過食が夜に集中してるのもコレ(一日がやっと終わると…)だし、絶食とかゼロカロゼリー生活とかの後に過食してしまうのもコレ(飢餓状態・血糖値の低下)。
 
そして、怪我による損傷やアルコールなどの薬物は前頭前野機能を直接的に障害します。
このため、普段はいろいろなことを我慢できている人でも、アルコールを飲むと自制力が弱まってしまい、我慢が効かなくなることは珍しくありません。
アルコールの他に、別名「マイナートランキライザー」と呼ばれるベンゾジアゼピン系抗不安薬も似たような働きがあり、自制力を弱くします。
アルコールや抗不安薬による「ほろ酔い状態」や「酩酊状態」で、普段だったら我慢している過食、自傷行為、危険なセックス、無謀運転などの衝動行為におよんでしまう人もいます。
 
アルコールや薬物は脳の怪我なんですね。
だから私も呑み会の次の日、朝起きたらコンビニのレシートと食べた覚えのないお菓子の空袋がバッグに入っていたりしたんだ。
ブロガーさんでも処方薬のせいで意識のない夜間過食があるって書いてる人が何人かいますし。
そして次が私の希望になった文章です。
 
もともと、「自制」の力が弱く、病的嗜癖・依存症の傾向がある人は、上記の5つの状況は特に要注意だと言えるのでしょう。
逆に、上記の5つの危険状況をうまく工夫して避けていくことで、「自制」が効きやすくなるとも言えるでしょう。
 
後述しますが、私は自制が弱いタイプとは思っていません(今現在でも)。
むしろ自制が強すぎて不便なくらいの人間です。
ただ、ここでは「病的嗜癖の傾向がある人」ということで受け止めようと思います。
 
過食衝動と闘うのではなく、闘うような状況にならないように工夫するということ。
エンカウント率を下げるということ。
この部分にはハッとさせられました。
 
でも、ここからは私にとって特に辛い部分になります。
 
子どもの頃に父親がアルコール依存症で飲んだくれて暴れていて、あれだけ嫌な思いをしてきて、自分は絶対にお酒なんか飲まない、そんなダメな大人にならない、と心に決めていたはずなのに、なぜだか大人になると自分もアルコール依存症になってしまう(あるいは薬物依存や摂食障害、ギャンブル依存など、別の病的嗜癖・依存症になってしまう)・・・という人は少なくありません。
これは一体なぜなのか?
薬物依存もアルコール依存も摂食障害もギャンブル依存も、ほとんどすべての病的嗜癖・依存症に共通して、それに陥りやすい性格的傾向というのがありそうなのです。
よく知られているところでは、計画性に乏しく衝動的に行動する傾向、待つことのできなさ/我慢のできなさ、地道さや退屈を嫌い過剰に刺激を追求する傾向、失敗体験から学ぶ能力の低さ・・・などの性格傾向です。
こうした性格傾向は、環境要因よりもむしろ、かなりの遺伝的要因によって、子どもに引き継がれていくこともわかっています。
 
先ほども書きましたが、私は自制の力がむしろ強い方だと今でも思っています。
自他共に認める慎重派ですし、石橋を叩いてやっぱり渡らない…という感じの性格です。
日記も小遣い帳(家計簿)も続きますし、計画を立てるのもその通りに実行するのも得意です。
というより、一度やると決めたことを止める方が難しいと以前にも書いたほどで。
と、いちいち否定していたらキリがないほど、上記の性格的傾向には当てはまっていません。
でも、この文章を完全に否定できない理由。
それは、過食だけはコントロールできなかったということ…。
 
結果として、病的嗜癖・依存症への遺伝子的な脆弱性をもともと持っている人が、不幸な生育環境のもとで育ってしまうと、「心の弱い」「依存症性格」になりやすくなり、その結果として病的嗜癖・依存症の「家族性」というものが生じてしまうのだ・・・・と言えそうなのです。
「生まれ」の不幸と「育ち」の不幸がかさなったところに、「心の弱さ」が育ってしまい、その先に病的嗜癖・依存症が生じてくる・・・。
私たちは実験動物と違って、ほとんどの場合が遺伝子的な親が育ての親になります。
病的嗜癖・依存症の問題については、これを絶望的な状況だとみる人もいるでしょう。
しかし、遺伝子は変えられませんが、環境はものすごく努力をすれば変えることができる可能性を持っているものです。 ここに希望を見ることができる人は幸いでしょう。
 
何度でも書きますが、私に病的嗜癖の性格的傾向があるとは認められないし、認めたくないです。
でも、実際に過食がやめられなかったということは、何らかの要素はあるんです。
そうは思いたくないけど、きっと。
ここは一旦こらえて、謙虚になってみようと思いました。
 
「報酬回路」を強烈に、過剰なまでに、ビンビン刺激するようなことを慢性持続的に繰り返していると、そのうち「報酬回路」の働きがますます弱まってくることになります。
すると、もっともっと強烈な刺激を与えなくてはいけなくなり、そうするともっともっと「報酬回路」の働きが弱まっていくことになり・・・という悪循環です。
こうして行き着く先は「廃人」です。
つまり、依存対象以外のことには、ほとんど一切「報酬回路」が働かなくなり、人生において大切なこと、価値あることがほとんど一切なくなってしまうのです。
アルコール/薬物依存にしても、摂食障害にしても、ギャンブル依存にしても、ほとんどすべての「病的嗜癖・依存症」において「そればっかり」になってしまうのは、こういうメカニズムが考えられていて、これを「報酬回路不全症候群」と呼ぶわけです。
 
以前は本の虫だった私が、今では目が滑る(集中できない)ようになった。
以前は歌詞の良し悪しで曲を好きになっていたけど、今は歌詞が聞けずメロディ重視になった。
テレビに集中できず、どこで笑って良いかも分からないので、家族に合わせて反応するようになった。
これらが拒食や過食の影響で報酬回路不完全症候群になったのか、そもそも拒食になった原因(というか鬱状態になった原因)によるものなのかは分かりませんが、確かに趣味は(当時)なくなりました。

摂食行動の異常がなくなった、しかし人生に本当の意味での喜びや楽しみを見いだせていない「回復した」拒食症の女性を集めて、摂食行動には何の関係もないインセンティブ(カードゲームのようなもので勝つとお金をもらえ、負けるとお金を失う、というもの)を与えて、その時の「報酬回路」の働きが健常者と違うかどうかを見てみました。
すると、健常者ではゲームに勝つか負けるかで「報酬回路」の一部である腹側線条体の反応に違いがあるのですが、元拒食症の人たちはゲームに勝っても負けても腹側線条体は同じような反応しかせず、やはり何らかの意味で「報酬回路」が壊れてしまっていることを示唆していました。
 
これも、そっくりそのまま私です。
以前は、ゲームでも勉強でも競技でも仕事でも競争が好きで、そして結果を残してきました。
負けず嫌いの努力家だったんです(過去形)。
でも今は家族とのボーリングみたいなリラックスした場でも、勝った負けたで心が動くことはありません。
残念ながら、報酬回路が壊れてしまったのは確かでしょう。
「何らかの意味で」という部分は若干の希望かもしれませんが。
 
私たちの遠い祖先がまだ原始人だった頃は、「報酬回路」の過剰使用の問題など全く想定外だったでしょう。
このため、原始人の頃とほとんど変わらない脳を持っている私たちは、「報酬回路」の過剰使用と、それが引き起こす「報酬回路不全症候群」に対する有効な防御手段を持ち合わせていないのです。
私たちにできることは、この構造上の弱点を認識して、危険を遠ざけるようにしておくしかないわけです。 たぶん・・・。
 
ここで頭を殴られたような気持ちになりました。
だって「過食が習慣化することと、それによって他のことに興味が持てなくなるという症状は、防ぐことができないので、過食にならないように危険を回避するかない」ってことですよ。
過食になってしまったら、脳医学的には終わり。
医者が打つ手なしと書いている。
だから摂食障害は難病指定されているのかと合点がいきました。
 
ちょっと一旦落ち着いて、読み進めていきましょう。
 
ネズミを使った実験で、ネズミたちに餌を与えず、しばらくずっと飢餓状態にします。
そのあと急に甘い甘い砂糖水を好きなだけ飲めるようにします。
そしてその後また絶食にします。
そしてその後また急に砂糖水を好きなだけ飲めるようにします。
・・・といったことを繰り返していると、長い我慢の時間の後での「むさぼるように甘い物を食べる」という行動に対して過剰に「報酬回路」が働くようになり、薬物依存で生じるのときわめて類似した脳内の変化が生じるようになります。
つまり、甘い物に対する食べ物依存症が形成されてしまうのです。
 
どうして無理なダイエットをした後で、しばしば過食症(過食依存症、甘い物依存症)になってしまうのか?がおわかりになると思います。
哀れなネズミたちを甘い物依存症にするための上記の実験操作とほとんど同じ事を自分で自分にしていることになるからです。
人間もネズミと同じように、絶食と過食を繰り返していると、どうしても脳内の「報酬回路」の過剰使用が生じてしまい、繰り返せば繰り返すほどに「報酬回路」が狂ってしまい、どうしても食行動に対する「病的嗜癖・依存症」になってしまうのです。
 
そりゃ「食べないダイエットは体に悪い」程度のことは知っていました。
でも絶食と過食を繰り返すことで、脳がこんなことになるなんて知ってた人いますか?
私はどんなことでも調べて納得してから実行するタイプですが、こんなことは初耳でした。
 
でも、「ファスティング」という健康法も聞きます(回復食が大事とは言うけど)。
SNSでも「明日はスイーツ食べ放題だから今日は絶食!」とか書いている人もたくさんいる。
芸能人だって「食べすぎたら次の日は何も食べないで調節してる」って言っている人がいた。
でも、みんながみんな過食症になっているとは思えない…なぜ?
 
過食依存症(過食症)の人たちの中には、アルコール依存症の家族歴がある人(父親がアルコール依存症だったなど)が少なくない印象です。
こうした人たちは、もともと遺伝子的・体質的にアルコール依存症になりやすい、生まれつき「報酬回路」に脆弱性がある可能性が高いと考えるべきであって、無理なダイエットや過食に対しては人一倍気をつけていなくてはいけないのでしょう。
 
もう過食を経験してしまっているから後の祭りだけど、そうだったんだ。
誰かがやってる、みんなやってる、だから私も大丈夫…じゃなかった。
遺伝を否定したいところだけど、実際に私はこの書かれてある通りの流れで過食になった。
ということは、私は過食になりやすい遺伝子と体質だったんだから、人一倍気をつけなきゃいけなかったことになる。
もう遅いけど。
 
最後、分かりやすくまとめて下さっているところを引用します。
 
糖分や脂肪分の多く含まれる「お菓子」などカロリーの高い食べ物を制限して体重を減らそうと努力する若い女性は多いでしょう。
中には極端に食事制限をして短期間に激やせする人もいます。
こうした「ダイエット」をする若い女性は、誰も過食依存症になろうと思ってそうしている人などいないでしょう。
しかし、多くの人の自制心には限界がありますから、ダイエットをして好きなものを我慢している時と、我慢ができなくてたくさん食べてしまう時を繰り返してしまう人がけっこういます。
もともと性格的に衝動性が高かったり自制心が弱かったりする人はなおさらです。
ところが、このようにして高カロリーの嗜好食品を著しく制限する時と、我慢できなくて無茶食いしてしまう時とを交互に繰り返すことは、脳の中の「報酬回路」を過剰に刺激することによって、過食依存症への道まっしぐらではあるのです。
 
食べ物の中でも特に嗜好性の強い「お菓子」のようなものは、糖分や脂肪分が多く含まれていて、高カロリーであり、その分だけ脳内の「報酬回路」を強く刺激するところがあります。
そこに加えて、これを食べるタイミングを「間欠的で過剰」にすると、「報酬回路」の過剰刺激がさらに強まり、依存症とほとんど同じメカニズムで依存と習慣性が形成されていくわけです。
 
引用しながらの感想はこれで終わりです。
 
いかがでしたか。
ここまでの企画記事で、私が過食を習慣化するまでの流れはしっかり書きました。
その私がこれを読んだ時の気持ち、ショックの大きさ、お分かり頂けるでしょうか。
 
取り返しのつかない大変なことを、全く意図せずやってしまっていた。
もう私の脳には過食の報酬回路ができている。
まだ1~2年という比較的短い期間なのに、報酬回路不全症候群にもなっている自覚がある。
 
この先の行動は前回の記事で書いた通りです。
次回は、今回の記事を元に、いよいよ「過食を予防する対策」についてまとめます。
これが書きたいために、この企画を始めたわけですから、次回がメイン記事になります。
 
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【コメントやメッセージについて】

女性を装った卑猥な内容を含むもの(フェチ系など一見それとは分からないもの)、減量や食事内容を咎めるもの、については承認していません。

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