蚊の鳴くような声の○○子さんに、私は「私は○○の妻です。 その私が、何故貴女に電話しているか解っていますね」と言うと、イエ、只の知り合いですが・・・」「○○さんは、以前に勤めていた喫茶店の常連さんというだけですが・・・何か勘違いされているのでは」と言うのです。

 

 喫茶店が、馬鹿二人の出会いの場だったことは、出入りの職人さんが教えてくれましたので間違いありません。

 亭主が頻繁に行くJR駅前のFパチンコの近場の喫茶店で、○○子さんが居たのです。

 

 私は、先の電話で御子と話した事でスッカリ意気が下がってしまった所為もあり、 「そうですか、主人と付き合っている○○子さんと違うと言うのですね」ロクに話もせずに私のほうから電話を切ってしまったのです。

 

 電話を切った後に心臓が飛び出しそうになり、深呼吸をし息を整えながら落着かずキッチンを歩き回っていました。

 

 来客か?御亭主が在宅か?等と考えながら、 私とて家族が居る時では電話は出来ません。 

不倫の証拠は揃っている、 先延ばしする理由も無い。そして、再び受話器を手にしたのです。

 

 電話に出た○○子さんは、先ほどとはカナリ口調が違っていました。 ハッキリと ,私が思っているような関係では無いと強く否定したのです。

 私とてカボソイ声で話されるより、そのほうが話しやすかったのです。

 

 「私、亭主が数ヶ月前まで使っていた携帯を持っています。 それを持ち弁護士さんの所へ行きました」

  「○○子さんは、時々ヘルパーの仕事をしている○○子さんですよね」と、携帯から得た情報を少し話しました。

 

  尚も、不倫を否定する○○子さんに、「イイですよ。 今までは相談でしたが、弁護士さんに正式に依頼し、携帯のデーター化された書類を持って○○さん宅に伺います」

 「弁護士さんに依頼すれば、御亭主の勤務先も直ぐに解ります。 ○○子さんが、あくまで否定されるのなら、私は正規の手続きを踏みます」と言いましたが、○○子さんは、それでも否定するのです。

 

 

 「本当に違う勘違いと言われるのなら、私は貴女に大変失礼な電話をしている事になりますね」と言いながら、予め電話の横に置いていたテープレコーダーの電源をONにしたのです。

 

 

 そのテープには、此方では書けないラブホテル内での馬鹿二人の卑猥な醜態ムビー音声が録音されているのです。