何がどうなったらこんなことになるんだろう。

何がどうなったら普通に引けるんだろう。

何故いつもいつもこんな番号ばっかりは引くんだろう。




今日の並びは90人ほど。
いつもは50人前後のホールだが
強い日というだけあって、いつもより並びは多め。

強い日なので、もちろん狙い台もバッチリ定めている。

第一候補はラインバレル。
次いでブラックラグーン。



このブラックラグーン。
自己評価では上半期No.1の面白さだと思っているが
なかなか設定を望める日がなく、まだ二回しか打っていない。


しかし今日はやっと打てる。
幸い、客つきもかなり落ち着いているので
この人数でも50番以内を引けば
狙い台は間違いなく確保できるだろう。

ラインバレルは一桁を引かないと厳しいが
ブラックラグーンは90人で50番以内でOK。
そんな無理な注文ではない。


そう、無理な注文ではない。


無理な...



注文では...




チュウモンデハ....










ッッッッざけんな!!!!

いい加減にしろよ!!!!

抽選ふざけるのもいい加減にしろ!!!!

毎度毎度、一般入場とほぼ変わらんじゃないか!!!







「すみません....もう一回引かせて頂けませんか?
お願いですから、もう一回引かせて頂けませんか?」

今日ばかりは本気で言いそうになった。
なぜ自分ばかり、いつもいつもアホみたいな番号なのか。
理不尽な怒りが込み上げ、抽選が八百長な気さえしてくる。
店員に番号を確認してもらったときに
「プッ。コイツ抽選アマだなぁ」
なんて思われているような被害妄想に陥る。




そんなことを思いながら、ふと番号を見ると

なにやらこの番号に見覚えがあることに気づいた。


8....9........。

89....。





そう。
この番号はあの偉大なる人格者
「王貞治」氏の
ソフトバンクホークス時代の背番号なのだ。


そしてふと我に帰り

あの王監督であれば、こんな時何て言うだろうか?
もう一回引かせてくれなんて絶対言わないのではなかろうか?
むしろ「若手に良番を引かせるイイ機会だ」とか言うんじゃないだろうか?
1番を引いた人を、グータッチで迎え入れるのではなかろうか?

....あっ、それは原監督か。



そう思うと、たかだか89番くらいで凹んでる自分が馬鹿らしくなった。

自分のすぐ後ろに一般入場の人達が並んでいても
「ファームからもイイ選手が育ってきたなぁ」
なんてワケのわからないことを思えるようになった。


そして入場の時間を迎え
ラインバレルはハナから捨て
ブラックラグーンのシマに向かうと


案の定狙い台は取れず
とりあえず座ったブラックラグーンで
見せ場もなくウンコ負け。


そして狙い台が当たりのような挙動を見せても
若鷹軍団の成長を願う王監督のように台を見守り
これからの活躍に期待しながら
ホールを後にしたのでありました。






あーあ。
どうせなら王さんの現役時代の背番号が良かった。



Android携帯からの投稿