ホタル | ガラス彫刻のしらべ

ガラス彫刻のしらべ

ガラス工房ドットコムの店長が贈る、ぼやき・つぶやき、毒ブログです。
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1時間ほど

ウォーキング

をしている。



日が沈んでからなので
ギラギラ突き刺さってくる紫外線もなく
気温も下がって、歩いていて気持ちがいい。


ボクの住んでいるあたりは
ほんの10分~15分も歩けば
本当に光のない農道や山道に行ける。


ペンライトがなければ本当に薄気味の悪いようなところもあるが
ボクは好んでそういう道を歩いている。

車もほとんど走らなければ
歩いている人も少ない。


ただ
ちらほらと民家や集落もあるので
真っ暗な道路にも生活感もあるし、暗闇で人とすれ違うことに
不気味さも感じない。




それに何より
時折山から吹いてくる風が本当に気持ちいい。

路面のアスファルトに昼間の熱を蓄えた、
街のなかの国道沿いを歩いていたのでは味わうことのできないような気持ちよさが
そこにはある。


そんないつものコースの中に
小さな川があって
どうもそこが、ちょっとした

ホタル

のスポットになっている。


最近はいつも近所の人が
ホタルを見に来ている。



ボクも永くここに住んでいるが
こんなところがホタルのスポットだという事は
夜のウォーキングでここを歩くようになって
初めて知った。

しかし

ホタルというのはよほど繊細な虫のようで
その小川のせせらぎの
ある限られたスポットにしかいなくて
50メートルも下流に行くと
同じような流れで、茂みがあるのだが
ホタルはもういないのである。



でも


ホタルはそれぐらいに繊細なほうがいいし
それぐらいに厳密な生息条件のほうがいい。

コンクリートで囲まれた薄汚れた川にホタルは似合わない。



あのはかなさ
哀しみを伴う美しさ
まるで線香花火の小さな火のようで
日本人の

もののあわれ

そのもである。





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