第36話 前編 | 成田家の徒然なる日々 ~15th Season

成田家の徒然なる日々 ~15th Season

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「北斗の拳 第36話」です。

レイ、マミヤ、バットは〇累々たる奇跡の村へ辿り着いた。

本当にここにリンがいるのか半信半疑な3人だが

ペル(リンの飼い犬)がいる事でリンの所在を確信する。

「トキ … 最後だ。せめて祈るがいい」(ケン)

「はっはっはっはっは。ケンシロウ、この背中の疵を見たからには、お前は俺に手を出す事などできまい。この疵を見たからにはな。はっはっはっはっは。

命の恩人の俺を裏切る事などできまい。ふっふっふ。ケンシロウ、お前はそういう男よ。はっはっは」(ア〇バ)

ケンシロウの手の動きが〇ミバの笑いを止める。

「い …痛ぇ」(アミ〇)

ケンシロウはア〇バに歩み寄る。

「貴様 … 俺の恩を忘れたのか?」(〇ミバ)

「お前の為に苦しみ、そしてんでいった穢れなき村人達の叫びが俺には聞こえる」(ケン)

「はっはっは。北斗神拳の完成には多くの犠牲がいるのだ。村人の命など取るに足らぬわ。はっはっは。ケンシロウ、この世に優しさなど何の役にも立たぬ。力だ。暴力のみが世界を変えるのだ」(アミ〇)

「はぁぁぁぁ~~~

あ~~~たたたたたたた。

あ~~たたたたたたたた。

おあたぁ~」(ケン)

「こ … 拳が見えない。全く見えない。そんな、そんな馬鹿な。

き、消えた!? 何処だ? 何処にいるんだ?」(ア〇バ)

ケンシロウの指が

背後からアミ〇の手の平を突き刺す。

「トキ … 北斗神拳の伝承者の名を背負い今日まで戦い、そして生き抜いてきたこの俺の拳を受けるがいい」(ケン)

ケンシロウの気迫に恐怖した

〇ミバの視界に夫を失い悲しむユウの母の姿が入る。

ア〇バはユウの母を人質兼盾代わりにする。

「はっはっは。ケンシロウ、貴様には致命的な欠点がある事を教えてやる。それはなぁ~

これだぁ! はっはっは、俺を倒したければこの女ごと俺を突き破るしかない。

さぁ! できるかケンシロウ!

さぁ、どうだぁ!?」(アミ〇)

当然ケンシロウはユウの母を受け止め

その隙を突かれ〇ミバに秘孔を突かれる。

「トキ … 貴様そこまで落ちたか …」(ケン)

「相変わらず甘い男よなぁ。これで貴様はもう俺様の木偶人形よ」

(ア〇バ)

ケンシロウは身動きがとれなくなる。

「動けまい。俺の見つけた経絡秘孔『戦癰(せんよう)』を突いた。もはや貴様の体はピクリとも動かん。

ゆくぞ! 木偶人形!」(アミ〇)

一方、外ではレイ達が

(

〇ミバの親衛隊員達に行手を阻まれていた。

「レっ … レイ!?」(ネバダ)

「ネバダ!? 何故お前がこんな所に?」(レイ)

「知っているの?」(マミヤ)

「昔な …

ネバダ … 久しぶりだな。お前がここにいるという事は …」(レイ)

ネバダの号令で部下達は襲いかかるが

レイと

マミヤに

切り刻まれて

されるだけだった。

「どうする? ネバダ。

トキのいる所に案内してもらおうか」(レイ)

「どうだ? ピクリとも動けんだろう。お前の様に甘い男が一撃必の北斗神拳を伝承していく事はできん。

分かったか!? 

何だ、その目は!? いいか? 拳を動かしていくのは怒りではない。欲望だ。この俺様の手で北斗神拳はより強くなり、より強固な人拳となるのだ。北斗神拳の継承者はこの俺だ。木偶人形。

お前の体で実験してやる。くくくくく、どの秘孔から試してみようかな?」

(〇ミバ)

ア〇バがケンシロウの秘孔を突こうとしたその時

南斗水鳥拳で顔面を切り刻まれたネバダが吹き飛んできた。

「こ … これは南斗水鳥拳!?」(アミ〇)

「ケン。その男はお前の兄トキではない」(レイ)

「レイ …」(ケン)

「ふっ … その男の名はアミバ。かつて俺と同じ南斗聖拳を学んだ男だ。ふっ …お前がトキで、ネバダが親衛隊の隊長か。そういえば昔からお前等は2人で悪さをしていたな」(レイ)

「話は全部聞いたわ。顔を変えて背中にわざわざ瑕まで作ってトキになりすました、と」(マミヤ)

「汚ぇ男だぜ」(バット)

「マミヤさん! バット!」(リン)

「んふふふふ。まさかレイがここに現れるとはな? お前の言う通り

俺はアミバよ。だが、もう遅い。見ろ! ケンシロウは木偶人形だ。そして、こいつをせば俺は北斗神拳伝承者トキとして生きていけるのよ」(アミバ)

「トキはどうしたのだ?」(レイ)

「トキ? ヤツも哀れな男よ。この村で起こった悲劇は本当の事だ。しかし、そんなもので希望を捨てるとはヤツも所詮二流の男よ。お前と同じで甘過ぎる」(アミバ)

「変わらんヤツだな、アミバ。今度は北斗神拳に目を付けたか? お前の顔と一緒でコロコロコロコロよく変わる男だ」(レイ)

「ほざけぇ~。誰も俺の事なんざ分かっちゃいねぇんだ。俺は天才だ。俺はどんな拳法でも誰よりも早く習得することができるんだ。だが誰も認めん。誰も奥義を授けようとはせん。トキも俺を認めようとはしなかった」(アミバ)

「それで? 罪の無い人々を人体実験の為にし、北斗神拳を究めようとしたのか」(レイ)

「そうよ。俺は天才だ。天才は何でも許されるんだ。見ろ!」(アミバ)

「ううぅぅぅ …」(ケン)

「俺様が身に付けた北斗神拳の前には正統伝承者もこの様だ」

(アミバ)

「ケン!」(バット)

「この俺を認めなかった馬鹿共を、いずれ俺の前で無様に這い蹲らせてやるわ。俺の靴を舐めろ。泥を舐めろ、どうした? 俺の靴を舐めろ、と言ったのだ」(アミバ)

「レイ、助けて。ケンを助けて」(リン)

「心配するな、リン。偽の北斗神拳などにやられるようなケンシロウではない」(レイ)

「ほざけ、いくらでもほざけ」(アミバ)

「ふん、馬鹿め。お前は知らんのか? 北斗神拳の奥義には秘孔封じというものがあるらしいぞ」(レイ)

「なっ、何ぃ?」(アミバ)

マミヤ達はケンシロウが動き出した事に安堵する。

「あああぁぁぁ~~~~」(ケン)

「北斗神拳の正統伝承者がお前如きの偽北斗神拳などで本当に倒せると思っているのか?」(レイ)

ケンシロウ復活!

                                                                                                                                            ↓後編へと続く。