倒されたはずのグリーンマンティスに追われるミツコ。
転んで、もはやこれまでという時
ジローに助けられる。
ミツコが差し出されたジローの手をとろうとした瞬間
グリーンマンティスの鎌がジローの胸に突き刺さる!
倒れ込んでくるジローをミツコは受け止める。
↑以上は全て夢の中の話なのだが、夢を見ながら泣いていた自分と
不完全な良心回路(ジェミニィ)を持つジローを壊そうとした自分との狭間でミツコの心は揺れ動く。
第4話 鏡
夕暮れの公園で子供達に囲まれたジローがギターを弾いている。
母親が迎えに来て子供達は帰っていくが、1人だけ猫を抱いた女の子だけが残る。
女の子に請われ改めてジローはギターを弾き始める。
捨てられた猫を可愛がる少女から「守ってあげたいものはある?」と問われミツコの事を思い浮かべるが
ミツコに自分の存在を拒絶されたことも思い出し「いないよ、そんな人」とジローは寂しく答える。
そんなジローを服部探偵と共にミツコは探す。
ジローがいた公演に辿り着いたミツコは
服部探偵と合流するまでの間、母が去り、研究に没頭する父に相手にされず過ごした自分の孤独でロボットを憎んでいた子供時代をマサルにはさせたくなかった、と悦子に語る。
今でもロボットが、ジローが憎いのかと悦子に問われ
答えられないミツコは1人、ジローを探しに行く。
ミツコの心配を他所に廃墟で少女を相手にジローは呑気にギターを弾いていた。
ギターの音色を頼りにミツコはジローを探す。
少女から一緒に猫を守ってあげようと言われている時に
ミツコが現れる。
2人の心の蟠りが微妙な距離に現れる。
「ジロー … どうすれば、あなたに信じてもらえるか分からないけど、あなたを直したいという気持ちに嘘はないの」(ミツコ)
ミツコの言葉に何も答えず立ち去ろうとするジローに、ミツコは「待って。行かないで。お願い」と言う。
「あの時(ジローに首を絞められた時)は … あの時のあなたの行動には何か原因があったのかもしれない。
その事を、私考えるゆとりが無かった。ただ怖くて」(ミツコ)
「原因?」(ジロー)
「ジロー、思い当たる事があるの?」(ミツコ)
突如、プロフェッサー・ギルの笛の音が響き渡り、ジローは苦しみ出し
またしても心とは裏腹にミツコの首を絞めてしまう。
「ジロー、これは、本当の、本当のあなたじゃないの」(ミツコ)
あわやという所でプロフェッサー・ギルの笛の音は泊まり、ジローは自分がした事に嫌悪して逃げ出そうとした先に
謎の男、登場。
「君は … まさか?」(ジロー)
「私が誰か気づいているようだな。
説明の手間が省けてありがたい。こっちもあんたを探していたんだ。
お察しの通り、あんたの同類さ。さぁ、早いとこ決着をつけよう」(男)
「決着? 戦えというのか?」(ジロー)
「そういう命令だ」(男)
「待ってくれ。僕には君と戦う理由なんてない」(ジロー)
「理由? 俺はギル様の命令に従うだけだ」(男)
「戦いたくない。だって君と僕は兄弟なんだ」(ジロー)
「兄弟? もし兄弟と言うのなら、お前はもう何体の兄弟を壊した?」(男)
「はっ … それは?」(ジロー)
「震えないで。怖がらないで。ジローのせいじゃない。きっと、そうよ。誰かが … 誰かがジローを狂わせようとしているの。
ジローのせいなんかじゃない」(ミツコ)
再びプロフェッサー・ギルの笛の音が鳴り響き、ジローは苦しみ出す。
「また笛の音」(ジロー)
「早く、お前を倒せというギル様からの催促だ。
どうした? 何を苦しんでいる? これでも喰らえ」と男が口から吐き出した溶解液をジローは間一髪で避ける。
「止めて。ジローに近づかないで」(ミツコ)
「ミ … ミツコさん」(ジロー)
「んっふっふっふっふ。何と勇敢な。お前なんかより、よほど頼もしい。だが、この姿なら、どうかな?」と男は言い、オレンジ・アントへと姿を変える。
さすがにオレンジ・アントの本体にはミツコもビビる。
ジローは兄弟同士の戦いは好まないが、ミツコを守る為チェンジする。
後編へと続く。 ↓