怖い絵
昨年「怖い絵」を読んだ。ブログにも書いていた。
とても怖かった。
そして続編「怖い絵・2」が出版されていたので、読んだ。
寝る前にチョロッと読む本は仕事ネタを離れたものを読むことが多いが、飲んで変える日の方が多いので、その手の本はなかなか進まない。
しかしこの本は読んでいると、怖くなって簡単に眠らせてくれない。
夢見も悪い。(マジです)
しかし、著者の非常に勉強された時代背景などが、ヨーロッパ中世絵画に表わされていることが、感服してしまい、静止画である絵が、近世の映画のようにものすごいパワーで見る者に訴えかけていることを知る。
スペイン・ハプスブルグ家の近親婚のことなども絵に表わされていたり、キリスト誕生直後のベツレヘムの嬰児虐殺の話なども、怖い。他にも、ミレー「晩鐘」の別解釈とか、イギリスの精神病院の話など、現代日本人から見て、ヨーロッパがいかに歪んだ歴史を持っていたかなども垣間見ることもできる。
本自体がエンターテインメントだと言えるほどサスペンス性に溢れていて面白いですが、用心して読んでください。
中野京子著・朝日出版社
http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004273/
私のようなナイーブな者(ちがいますか?)にとっては、絵が脳裏に焼き付くほど怖くなります。