新国立競技場建設問題、エンブレム問題と、何かとケチのついた感のある2020年東京五輪。
考えてみれば来年はひとつ前のリオ五輪の年なんですね。あんまり時間がないじゃないですか。。。
という事で、今回はその五輪の話。

実は我が北海道は夏季五輪金メダリスト輩出全国No1(団体競技を除く個人種目)だという事を知っていたでしょうか?
2012ロンドン五輪終了時点の夏季五輪金メダリスト都道府県別輩出内訳は、北海道が8人で全国No1(2位は7人の茨城県、因みに人口の多い東京都は4人で5位)。1人で複数獲得するケース(体操・水泳等の種目別や、大会をまたいでの連覇など)もあるので、個数から見ると北海道は愛知県と並んで9個でやはりNo1(3位は8個の東京都)。これ、冬季五輪を含めていないので、それも含めると北海道はぶっちぎりになります。
道産子って、そんなにたくましいイメージが無かったのだけれど、本当はつおーいんですね!

さて、この北海道出身の夏季金メダリスト8人(9個)のうち、なんと5人(6個)までもが旭川出身なんですよね。これ、都道府県別ではなく、市町村別で見ると4人(5個)の福岡市を抑えて全国No1。
これはびっくり!でも大変誇らしい事です。旭川市の人口規模を考えると凄い事です。
それでは個々の金メダリストを挙げてみましょう(敬称略)。

吉田義勝   1964 東京・レスリングフリースタイルフライ級
中田茂男   1968 メキシコ・レスリングフリースタイルフライ級
加藤喜代美  1972 ミュンヘン・レスリングフリースタイル52kg 級
恵本裕子   1996 アトランタ・柔道女子61kg 級
上野雅恵   2004 アテネ・柔道女子70kg 級
上野雅恵   2008 北京・柔道女子70kg 級(連覇)

以上、5名、6個。 

 

準決勝で優勝候補・アリエフ(ソ連)を破る吉田義勝選手 (日刊スポーツWebより)
 

個人種目だとある程度種目が限られてきますが、やはり日本のお家芸とされたレスリング、柔道に集中しています。特に吉田、中田、加藤選手のレスリングは同一階級を異なる旭川出身者で3連覇した事になります。これって、一種のトリビアものかも。
この頃の北海道出身レスリング金メダリストは他に池田三男選手(1956 メルボルン)、渡辺長武選手(1964 東京)がいるのですが、池田選手は増毛町、渡辺選手は和寒町と、旭川市が含まれる道北圏の出身です。
北海道の道北圏は日本レスリング名選手の宝庫だったのですね。

吉田義勝氏にはもう一つのトリビアがあって、五輪半年後に当時通っていた日大の卒業式に出席する際、電車内で金メダルを置き忘れ紛失するという騒動を起こしてしまいました。3日後に無事手元に届けられたのですが、24年後に今度は同じ日大レスリング部後輩の小林孝至選手がソウル五輪で獲得した金メダルを紛失するという全く同じ騒動を起こす事になります。小林選手の金メダル紛失事件は梅之助もよく憶えていますが、元祖は吉田選手だった訳ですね。

因みに冬の五輪では旭川出身の金メダリストはおらず、2014・ソチでスノーボード・パラレル大回転の竹内智香選手が銀メダルを獲得したのが唯一のメダルとなります。

見に行った事はないのですが、花咲の旭川市総合体育館に冬季の竹内選手、ロンドン女子柔道・銅メダルの上野順恵選手を含めた7人(8枚)のパネルが掲示されているそうです。