Be Strong、サブロー。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

Be Strong、サブロー。

行きつけのシネコンまで、小栗旬主演の「映画 信長協奏曲(のぶながコンチェルト)」を見てきた。
フジテレビ開局55周年記念企画として展開された、
ゲッサン(小学館)で連載されている石井あゆみ原作の同名漫画の映像化プロジェクト。
21世紀の現代に生きるチキン(臆病者)な高校生のサブロー(小栗旬)が、
ふとしたアクシデントから戦国時代にタイムスリップし、
瓜二つの病弱な青年・織田信長(小栗旬※二役)と遭遇し、影武者にされ、
サブローの突飛な行動や発想で、史実通りに進んでいくという、
歴史の「?」という急所を突いた快作。

◆フジテレビのCG事業部チーフである冨士川祐輔が監督を務めたTVアニメ版。
 ロトスコープをデジタルで復活させた手法と、宮野真守、梶裕貴など豪華声優陣を起用。
◆2014年10月期の”月9”枠で放送された小栗旬主演の連続ドラマ版。
 ”月9”史上初の時代劇として、エキセントリックな展開を見せてくれた。
 柴咲コウ、向井理、山田孝之など豪華なキャストを据えたことも、本気度がうかがえた。

そして、今回、「LIAH GAME」の松山博昭監督による映画版は、
”月9”ドラマ版最大のクライマックスである、「本能寺の変」を描く。
事がトントンと進んで、天下取り間近のサブロー。
同じく戦国時代にタイムスリップしたヤクザの松永久秀(古田新太)から、
歴史の教科書通りに事が進んでいる上で、
「お前もうじき死ぬんだよ!」とサブローに”余命宣告”し、
「オレ、死ぬの?」と顔面蒼白するサブロー。
石山合戦を乗り越え、未だ正室・帰蝶(柴咲コウ)と祝言を上げていなかったことから、
サブローは京都の本能寺で祝言を上げることを発案する。
この本能寺が、サブローの最期の地になろうとは・・・
一方、明智光秀として頭巾姿で行動している本物の織田信長は、
家臣からの喝采を集めているサブローに嫉妬の念を抱き、
また、信長に恨みを持つ羽柴秀吉(山田孝之)は、
サブローが信長の偽物で、明智光秀として行動している織田信長が討つ相手であると気付く。
そして、京都・本能寺で、未来への最終決戦が。

ワタクシは歴史の「?」の部分を上手に突いた、エンターテイメントとして楽しめ、
未だ原作漫画が連載中で、結末を迎えていないまま、
先に実写版が完結してしまうことに、賛否両論は避けられないですが、
ミスチルの「足音~Be Strong」が流れるラストはまさかの「?!」で、
ああ、こうゆう終わり方もありかな、救われたなと。
観た後の気分が晴れていたわ。

この作品での小栗旬は、ドラマ版が放送されたのが、2014年10月期の”月9”枠で、
前の枠が木村拓哉主演の「HERO(2014)」ということで、かなりのプレッシャーがあったが、
サブローを、2001年1月期”月9”「HERO」放送時の、
木村拓哉演じる”中卒のジーパン検事”久利生公平と同じ歩幅で演じたことで、
気兼ねなく、のびのびと演じていたわ。
他のキャストも素晴らしく、よりよい作品を作り上げようという思いが伝わってたわ。

原点回帰の「HERO(2014)」と、挑戦の「信長協奏曲」。
”月9”もいろいろ、人生いろいろ。



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