スペシャル冬号(3)
◆「ブルースカイヘブン」(村田真優)
父親が浮気で蒸発し、母子家庭の佐々木空(南涼中・2年)。
彼女はいつも一人ぼっち。いつもいじめの対象にされ、友達もいない。
なのに、感情を押しとおしている。
そんな彼女に、光田中2年の森山青と出会った事で、
次第に打ち明けるようになり・・・
空にとって、普通の家庭は憧れだった。
閉じこもっていた心が、青の登場によって打ち明けられるようになった。
こういった”泣き”のある作品を描ける村田真優は、
今のりぼんに何を求められてるか理解してるクレバーな漫画家である。
作品の持つキラキラ感もその一部でしょう。
◆「真昼のスピカ」(小桜池なつみ)
愛州東中・・・
「フライハイ!」の設定つかってんのかよ!
卒業式、芽留生徒会長の送辞を聞いていた天沢真珠(まみ)と、遠藤麦。
2人は両思いである。(まわりから強引にそそのかされているのか?)
卒業後、二人は別々の高校に通うわけだが、放課後や休日には会ってはいるんだけど、
次第に真珠にギクシャク感が・・・
この2人の関係を天文学にたとえる所にねぇ、小桜池なつみの哲学を感じた。
絵が多少劣ってても、知恵を使えば主力作家の一員として戦えるのです。
ゴリアテを倒したダビデのように。
◆「夜明け前に」(えばんふみ)
真冬に裸とは・・・
変態と突っ込まれるのは当然やわ。
担任に目をつけられた事が原因で不登校児になった工藤郁。
夜明け前、犬の散歩で出会ったのが、上半身裸の男。
郁は散歩のたびに、その男に出くわすんですが、その真意が後半部で・・・
今回のえばんふみは、絵のタッチを大きく変えてきた。
これが功を奏した事で、より入りやすくなった。
本誌で2度連載していたが、彼女はりぼん漫画家にとって、連載枠獲得がゴールと思っていたせいで、
ゴール以降の事が、まったく空白だったことで、展開がしょっぱくなってきた。
ワタクシが彼女を”読み切り貧乏”と侮蔑するのは当然。
いまのままで満足しててはいけません。
絵のタッチを変えた事は成功したといっても過言ではない。
◆「いつのころから。」(萩わら子)
静香、奈月(男女)、町子(かわいいモノ好き)はご近所さんのいわゆる幼馴染。
静香が所属する新聞部(静香含め5人しかいない)に、奈月と町子が参加(邪魔?)することになり、
より勢い付く事になるんですが・・・
一度は3人の関係に亀裂が生じるんだけど、
くつの連続盗難事件をきっかけにしたことで、アオリ文の「それが青春。それでこそ青春!」通りになったね。
一番のヒットポイントは、小野町子。
冒頭のいかにも女の子らしい服装にくわえ、常にゴスロリ衣装とは・・・
こんな萩わら子もいいかも。
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