青少年健全育成条例が強行な過程を経て本会議で成立しました。
判断の余地を多いに残している内容や、(すでに規制状態にあるのに)言論への条例での介入、また、メディアによって、あたかも過激な内容だけを取り締まるものだという点ばかりを異様なまでに強調しています。
民主党都議などへの恫喝的な行為もあったかのように聞きます。

規制の問題については様々な見方があるのかもしれませんが(少なくともわたし自身はこの条例化をまったく是としません)、また、イシハラ都知事のこうしたやり方は今に始まったことでない、という言い方もリアルでも耳にしましたが、とにもかくにも行政プロセスの不当さが際立ったという意味で、東京がまた民主化からまた一歩遠ざかったこと、そしてそれが日本に波及していく大きなことと受け止めます。
また、この解釈の余地のある条例は、「警察国家」である東京での広義の「政治犯」の創出をいっそう簡単にし、また最小の影響でも見てもメディアの事故規制という名の萎縮をさらに進めるものです。

今週の週刊朝日には、

東京都議会紛糾 「マンガ規制条例」の裏に蠢く「警察利権」
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=12188

という青木理さんと編集部による記事がありますのでお読みください。
その記事でも挙げられている、竹花豊氏の就任については、だいぶ前ですが、

2008-08-11
【内容確認と転載希望】 東京の都市計画と築地立ち退き関連年表(拡大版)・イシハラ氏の動きとともに
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10125747752.html

にも書きました。

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ネットでは一部しか読めませんが、日増しに増大する自身の不健全さを棚にあげて条例を強行したイシハラ氏へのインタビューが、本会議で成立する見込みのその日12月15日、日経新聞に独自記事として掲載されました。

今年の築地移転予算は1281億円円がすでにさる3月末に通過してしまい、しかし、本来、付帯決議で執行できない約束だったはずの議会との約束に、なんら仁義を通さずに果たし状を出して執行しようと試みています(→住民監査請求に24日までにご賛同いただく都民の方は、一つ前のエントリーをご覧ください)。
加えて、このインタビューによれば、なんと、来年の予算に対しても官製地上げに相乗りしなければ都議会解散だと恫喝している必死さです。

こうやってどんなことも俺基準で趣向できると信じているに違いありません。
こうしたことは、単なる「と知事」の脳内だけの妄想でもなく実効性があるのが見逃せないところです。

ともあれ、2011年度予算は3月に決議されるもので、それが今期のイシハラ都知事の最後のおお仕事になるようです。徹底して大きく声をあげていく必要があります。
2010/12/15付
日本経済新聞 朝刊
築地移転反対の民主けん制 石原都知事「予算案否決なら解散探る」 法人減税、競争力強化に必要

 東京都の石原慎太郎知事は14日、日本経済新聞とのインタビューで、築地市場(東京・中央)の移転関連経費を計上した2011年度予算案が否決された場合、知事不信任議決を経て都議会の解散を模索する考えを示し、移転反対の構えをみせる都議会民主党をけん制した。政府が11年度税制改正で法人課税の実効税率の5%引き下げを決めたことには、企業の競争力強化に必要だとの認識を示した。

 ――政府が法人課税の実効税率引き…
法人税減税をあえて評価しているあたりも含め、この「と知事」のミサイル発射ボタンとしての機能を表現しているように思えます。

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