こちらが後半です。

二木
普天間、沖縄問題について、問題定義を佐藤さんから10分で。

佐藤
今回、「権力闘争」。しかし目に見えないもの。
1Q84の世界と同じで、広松渉を見ていると分かる協同主観性の問題。
間違ったエリート意識がある。国家公務員、司法試験を通った秀才は
記憶力と反射神経の能力。
慈しみ、思いやり、人の気持ちになって考えるなどの点は試験で問われない。
大使の1/3は変人だということは分かっていた。
では、国民はというと「無知蒙昧有象無象」と見ているから、ましてや
そこから選ばれた国会議員の言う事など聞く気がない。
「先生、これはサブスタンスの話」(内容の話)ですから、と。
議員には手続きだけ。
それで引き下がらないのは宗男さんだけだった、東郷さんの本にもある。
官僚は日本国憲法でなく大日本帝国憲法の下に住んでいる。
天皇なき抽象的国家に忠誠を抱いている。
6日未明に菅さんがオバマさんに電話をしている。
5日に東工大で鳩山さんが講演しはっきり牽制をかけている。総理はまだ自分と。
彼は左翼市民派、「琉球処分」という本を読んでいる、というこの話が官僚に
分かったらAmazonでも値段が上がり稀覯本になってしまった。
遅らせることができるwithout delayと書かれているが、
「遅滞なく」を「遅延なく」と誤訳した。
「遅滞なく」は決まった言葉で、合理的で正当な理由を示せれば遅らせる
ことができるというもの。
ルース大使も挙げているが官僚は分かっている。
菅さんに無意識のうちにやっていた。
菅さんは頭がいいですから「わたしは総理でなく」と官僚のトリックに
はまらないようにしている。
抽象的な形で国家に忠誠を誓っている官僚、その先に日米同盟。
外務官僚、検察官、財務官は頭がいいと勘違いしているが、日米安保体制、
形而上的にいささかでもそれが崩れたら大変なことになるという。
鳩山だけはどうもだめだと県外に固執したと。
でも実際に、官僚も案は作れるんですよ。
グアム協定は法的拘束力があるからこれで行きましょう、と。
しかし辺野古は4者間の政治合意ですきあらこれを変えられる、と。
抑止力は本当に足りなくなるなら自衛隊を増強することもできるはず。
それをサボタージュした。
「どんなに頑張ったって官僚の作った案にしかならない」というこれが集団的無意識。
2月だと思う。沖縄選出の下地議員の話があってから動き。
ジャパンハンドラーのキャンベル。
しかし鳩山さんは決断の専門家、官僚に妥協するが段階的に沖縄県外に出す、
1歩後退2歩前進。
小沢さんはそうでなかった、政権交代の意味がない。
では、鳩山さんのマルコフ保全理論は、ここで偏微分を多様してちょっと積分し
直近の最適解を出す。
「政治とカネ」を織り込んだので、そこで沖縄が小さくなってしまった、
というからくりだったと思う。
なぜ沖縄の気持ちを理解できなかったか。
2回目の訪問で対馬、修学旅行に行くつもりが対馬丸に乗っていた。
シンボリックな意味。あの時の鳩山さんの顔を見てください。
何ができるかを考えていた。それで追い込まれていた。
菅さんは、左翼的構築主義者。
ミッキー安川さんの番組に出ていた際、あの番組では国家を歌うんだけど
その時、迎合しなかったことをミッキー安川さんは評価した。
しかし今度菅さんは歌う。学校秀才。理屈のこと。
沖縄は「琉球処分」からのことを積分している。歴史的なことを考えている。
官僚は微分法の世界。

二木
東郷さんへ、外務、防衛官僚はサボタージュしたか

東郷
今の質問は率直にいって分からない。34年官僚をやって辞めて10年。その間、
自分でものを考えようと努力した。
鳩山政権以降の日米関係を見ていて、思うところ。
アメリカの観点から沖縄が必要、しかし沖縄の民意があるという問題設定は
違うと思う。沖縄を含む日本全体の安全保障は、今の日本の周りで何が起こって
いるのか、何をするのか、アメリカに何をしてもらいたいのかという中で
この問題が考えられるべき。
文明史的な大きな変化が起こっている。
中国に桁違いな力がありグローバルなパワー。
初めてグローバルな海軍も持ってきた。中国の航空母艦ができてくる。
アフリカ、中南米との関係がすごい。ではわたしたちはどうしたらいいのか、
これは官僚だけでなく国民への質問。日本はこうするからアメリカさんには
ここをやってもらいましょう、というのが沖縄問題。
鳩山政権では、人心が傷ついたことにどうするかとは違う話。
わたしの父の東郷文彦、安保課長、北米局長。安保改訂で父に残念だったのは
第5条に「日本の施政の元にある時」、とあるが、それで沖縄が外れる。
何とか入れたかった。それが返還に向けた大きなことになった。
人心が傷ついたことをどうすればいいのか。分からない。
言うのも僭越だが、本土の人が一人一人の痛みとして考えること、
きれいごとに聞こえるかもしれないがそうする中で政策を考える。
その意味で橋元知事は立派だったと思う。自分の選挙区で考える唯一の人。
そうしたことを考えることが直接の知恵にはならないが。
中国が文明史的転換点にあるというが日本もまさに文明史的転換点。
今、日本は漂流している。この漂流は日本が転換していればこそ、はっきりした
形が見えていないからこそだと思う。外国の人と話をしていると、議論をしても
迫力がないのは、「日本自身として」の国作りのビジョンがないから。
自分で考えるしかない、と思って、新しい日本のビジョン、安全保障、日米関係、
中国の増強に日本がどう答えるか、そういうことを話して反発されることはない。

二木
鳩山さんにはこの国をどうしようというビジョンがないから移転先を探す話と
抑止力がごたまぜになって足もとをすくわれた?

東郷
平成20年間の漂流を打破するビジョンが出てくると思っていたが、民主党には
芽生えがあったが、残念。菅政権になってからはそういった方向でやっていって
ほしい。安全保障の問題、憲法は今のままでいいのか、米軍にどうしてほしいか、
そうしないと解決しない

佐藤
鳩山さんには明確にビジョンがあった。英文の論文を読むと分かる。
両院議員総会での発言を見てください。自主国防路線ですよ。
朝日新聞のネットに出ている。
安部内閣で言っていた戦後レジームからの脱却。
東工大の講演は産経MSNに出ているが、党があまりに非科学的だ、進めようとする
ことに抵抗(官僚)、次の首相に頑張ってほしいと。
マスコミが自分の言っていることを分かっていない。だから離任会見を拒否した。
彼の言っていることを読み解きするスタッフがいなかった(宇宙人として)。
官僚は理解しようとしなかった。

東郷
鳩山総理は理念は強い人だと思う。祖父から来たもの。対米観も。
しかし鳩山総理の理念だけでは国家ビジョンには足りなく、
内閣を挙げて、国民を挙げて考えていくべきもの

二木
田原さんがいらっしゃっているが、鳩山さん何が問題だったのか、
菅さんの課題を10分程度で。

田原
今どういう話だったか僕は分からないが菅さんがどう考えているということですか?

二木
2つの理由を挙げているが、本当の理由は何かを話していた。
それは別にして田原さんの理由を。

田原
明瞭。彼は人を疑うということがない。これが失敗。
総理大臣になって普天間を最低でも県外と言って、その時グアムを考えていた。
グアムは抑止力の問題でだめだと言ったが、具体的に言えば、去年の10月の
段階で岡田・北澤は辺野古しかないと思い込んでいた。
わたしが岡田さんになぜそういわなかったのかと聞いたら「言った」と。
Noと言ったから鳩山さんには案があると思ったので岡田さん、外務省も
その時点からノータッチとなった。今年になってから沖縄になった。
5月中に決着でなぜ5月4日にと聞いたら、2月の段階で
「総理が動くことはない、わたしたちに任せてください」と
官房長官、副官房長官が言った。
「周りが5月に決着付けると言った」
もしこれが自民党内閣なら根回しをしているが、何にもやっていない、
「なぜそんな馬鹿なことを」とわたしが言ったら、実は訪問も周囲の反対を
押し切ってやったと。
こうやりたいと言ってやれないことは銀のスプーンをくわえて生まれた彼には
なかった。徳田虎雄さんに会うなら集会の前だとわたしが言ったら、
「実は、前に会いたい、と言ったら周りが全く会う必要がないと言った」と。
理念はよく知らないが疑うことを知らなかった。
あと、菅さん、今は勢いに乗っている。
小沢さんと菅さんは裏でできている、ということはない。
小沢さんは官僚と情報、それを剥がした。
政党助成金は金庫番が小宮山洋子になった。絶対に小沢さんに渡さない。
安住議員が情報を握っている。
小沢さんから情報とカネを全部奪った。

二木
人を疑う猜疑心がないというところで、でも普通、不安になりますよね

田原
だってやってくれると思ったからやれると考えていた。
政治家は理念なんてものは口にするもんじゃない。
自民党ならこういう理念を口にするとき、段取りをつける、ね、東郷さん。
それを民主党で言った時、誰も反対しなかった。
民主党には政権与党としての認識がない。野党だ。

佐藤
違う!できもしないことを言うということは自民党時代にもある。
北方領土問題でのエリツィン・橋本合意でも。

田原
外交官僚が辺野古だと思っている。

佐藤
だったらなぜ国際的な約束を…

田原
官僚なんてたいしたことないんだ。

佐藤
あんたはつまらない政治家とつるんで権力側にいる、そこに喜びを感じている人だ。

田原
僕はフリーのジャーナリストだ。それが・・・何が悪い。

佐藤
権力党で力を得ている。岡田から言われたことを額面通り受け通って、
官僚の言うことを受け取る、あなたがそうだから白紙委任状を与えてしまう。

二木
鳩山さんが最後までやってくれるとは誰のこと思ったのか?

田原
それは官房長官。

(会場笑)

二木
東郷さん、官邸には情報が入らなくて真空だと言われているが、
今も橋本・エリツィンのことなどが
あったが、自民党時代に外務省官僚、
外務大臣、官邸がどうだったか。

東郷
わたしのやっていた頃、総理が関心を持っており任にある問題の情報を
総理から隠すことはありえない。隠しても絶対にうまくいかない。
官僚は官僚で佐藤さんが言うようにベストを尽くしてそこに総理が決定する。
いつも平和で仲良くというわけにいかないが、全力を尽くすのが官僚。
すきま風ということがあるにしても、基本的にそうしたすきま風は作りたくない。
橋本内閣の頃はとんでもないことだった。

佐藤
森さんの頃まではそうだった。その後、わたしは檻の中に入っている。(笑)

二木
鳩山さんのことは外務省は知らんぷり?

田原
わたしの知る官僚は頭が良く、「民主党というのは座談会が好きなんですね」と。
普天間の問題でみんな自分の意見を言っている、詰めようという努力をしない、と
財務省のある官僚が言っていた。

佐藤
もし、そうしたことをジャーナリストに言ってばれたらぶっ殺されますよ。
そういう怖さがないんですね、今は。

田原
官僚的だよ。

佐藤
人によってはカネで買う人もいますよね。(会場拍手)

大谷
情報を買うことはないが人を殺す以外の何でもしますよ。

田原
知っていることはジャーナリストは言うことが前提。

佐藤
それはあなたの商売だ。

大谷
こういう話をしていくのは意義があること、片方で「市民目線」などがある。
しかし菅政権は全てのメディアの支持率が58~60%、メディアの情報だけ。
こういう集会をすることは意味があるが、流れは小沢さんは確実に過去の人に
なっている。なるほど佐藤さんのいうことは分かりますよ、でもじゃあここで
何ができるのか、こんなことをやっているうちにまた同じような政治が続くかも
しれない。少なくとも何もしていないのに、この国は市民目線、情緒的、官僚と
言っていても、我々がそれに対して何ができるか考えなくては一向に変わらない。
普天間の問題も。

二木
ここで結論を挙げたりスローガンを出したりしたくないが。

大谷
動かせるなら動かせるほうに持って行かなくては問題にならない。
検察の遠大な計画がやってきたことに比べれば我々ははかないもの。
そこをどうするか。

二木
何か他の大きなメディアと違うことがあるじゃないかと期待して来ていると思う。
大谷さんに対する多少の反発は大きなメディアに出ているということ、
大谷さん、ここに出てこなくても表現の場所がある。

田原
大谷さん、異論。公の場所で言えない。

二木
ぎりぎりの場所でやってきたという話を大谷さんもしていた。
ここに来てくれる人はそういう話をしている。

大谷
「受け手のプロ」には田原さんと佐藤さんの話は面白いかもしれない。
しかし、菅さんが60~70%来ている。
人の心にどう響かせるか。

田原
サンデープロジェクトは何だかんだ言って本当のことを言ったから無くなった。

佐藤
大谷さん、田原さんはとんがったことを言った。
田原さんが言い過ぎだから排除されたと。
小沢さんのことは田原さんは煙たがっていた。

田原
小沢さんの問題。小沢さんは正しいと思っている。プロの検察が起訴しようと
思っていたということは小沢さんはシロ。

大谷
だから素人に任せたんでしょ。

田原
小沢さんは限りなく白に近い

佐藤
だからどうしてこんなとんがったことを言っているかというと、
小沢さんは器を作って思想がない。そこでチルドレンやガールズがいる。
政府と党の一体化で官僚が党を支配する。
それに対する問題意識は枝野さん、千石さん、菅さんも持っていると思う。
政治とカネをきれにすると言ったら、税金で仕事をすることになる。
検察のチェックが入る、知らず知らずのうちに官僚ファシズムが、そういう
形でないように進んでいく。
大谷さんに具体的実証的でない形で小沢支持と言われる。
フォーラム神保町だってもう少し状況が厳しくなったらできなくなっている。
他の人が見えない形で活字で意見を書いている。
沖縄と本土の媒介の仕事、
吉野文六さんなどの持ち時間の限られている人の意見、
助け合うネットワークを作る。
そこで(官僚が)怖いのが市民運動、市民意識。
しかしこれは新自由主義と親和性が高い。
ファシズムを止められるのは大谷さん、田原さん。

田原
マスコミは検察審査会にものすごく期待している。
ばかばかしいマスコミ。

佐藤
大谷さん、田原さんの世代は金融系や官僚と就職を両方受けることはなかったですね。
夏目漱石の「それから」を読めと言っている。試験に落ちた人が記者に。
今は偏差値の高い人が官僚もマスコミも全部受けて、で、官僚はやっぱり
いい人なんじゃないかと、従軍記者の目になる。

二木
最近の若い記者は猜疑心がないと思う。ちょっと待てよ、やばい話じゃない、
ということのない素直な人たちが世論を作っている。
最近、記者達は何かかみつくためにメモをとらなかったが今はPC。
記者じゃなくて速記者だと言うんだけど。
会見が終わったら送信。自分で考えない。メモを送ることが仕事。

大谷
サンデープロジェクトをやっていたとき、記者は別室でモニタして、そこに
Pcがあって、SPと担当記者。
Tvで田原さんが質問したことを屈辱中の屈辱。質問しているのは田原さん、
それに対する答えはTVで本社が見ている。
田原さんとも「なさけねえな」と話した。

田原
PCで打って、「わたしが都内で取材したところによれば」と書く。

佐藤
指の運動にはなるし反射神経も鍛えられるが(笑)。
同時にメモも取れなくなっている。メモでここがポイントですと言えないで
デスクにポイントはどこと聞いたり。

二木
極悪非道の記者がいて、と言っても産経の乾記者くらいしか・・・

石川
誰がこの国を動かしているか。民主党は何もしていないのに普天間も
子ども手当も
暫定税率撤廃も、重大な公約違反なのに何もできていない。
小沢さんは財政を見ていたけれど。
マスメディアを動かしているのは誰ですか?
去年の総選挙で普天間の位置を正確に知っていた人がどれだけいましたか?
沖縄の問題より年金、子育て、医療、税金。
普天間がクローズアップされてきた。
官僚からすれば、俺たちが決めた普天間、という意図を持って流していたのではないか。
某新聞の話が出たが、産経を見たらわたしが3時間小沢さんに土下座して
泣きながら…というがどうすれば1面にそんな記事を書けるのか。
でも弁護士も裁判を終わるまで待てと。
TBSだけは訴えたい。現金の授受の現場と。

佐藤
あの授受は公安警察が時々カメラも持っている場所でと(笑)

石川
新聞テレビは何割くらいが・・・

郷原
小沢さんの巧妙な仕掛けが検察にあったと思わないでもないが、
わたしの現役時代を考えると、それほど緻密に計画を立てて大逆転、
といえる人ではない。(会場笑)
ただ、1人1人がやっていくことがプラスになって結果的にこうなった。
記者会見がオープンになっていないので、新聞やTVで見るしかないが、
あの時「120%の証拠でないと起訴できない」という話もあったが絶対に嘘だと思う。
会見の様子がどうだったのか、もしそんなことを特捜部長や主席検事が
言っていたら大嘘。
会見をオープンにして録音もさせればそんなことにならない。
何となくそういう方向に空気が向いていくのが恐ろしいこと。

田原
それとね、「検察」でなく「関係者によれば」とある。
あるベテラン記者に聞いたら「検察」と書いたら取材できないと。
本当なら大谷さんね、普通検察1・2社出入り禁止になるはずだが
今回はない。

大谷
個別レクも。
検察のオープンの記者経験などありえない。いろんなことをささやいていく。
本当に大物はいないと記者も思っている。
ただ、はっきり検察トップは「民主党政権にったら困る」と言っている。
ヒエラルキー、検事総長の権利。
共謀罪は法務省の悲願を、自民党が民主党案を丸呑みしようとするのを
小沢さんが半日で潰した。
検察は「これがいい空気じゃない」という気持ちがあった。

佐藤
細川連立政権の際、今カナダ大使の西田恒夫さん、
「小沢は傲慢であり、とんでもない」「可愛くない」。
可愛いとは、顔でなく官僚の言うことを理解してきちんとやるやつ。
理解していない、理解しないで逆をするのが可愛くない。
この感覚は霞ヶ関特有のもの。この意識から抜けるのは5年はかかる。
わたしと東郷さんの大失敗は。
「西側関係筋」をどう書いたらいいか。
「日ロ関係筋」と書けと。
東郷さんは今だから言えるけど「Mr.X氏は語る」と産経に書いて
世論誘導をしていましたよ。
悪事であるという意識はなかった。
わたしも檻に入ってみてわかったこと。
民主主義国家で、この手続きは官僚の言うことを忖度しすぎてはならない。
鳩山さんは友愛を官僚に向けた。
平野さんがどうしてああいう人になったか。
伊沢さんという人がいるが、ネオコン的な人だが、大変評判がいい。
最初は平野さんが嫌がったが、途中から平野さんを本気で守って、その辺から
一体化した。課長クラスの中堅官僚がキーだった。
そういう話から官僚が一所懸命やっても視野の広さがある。
民主主義であれば監視。
善意があってやってきたことがこういうことになっている。

田原
小沢さんのことが問題になって郷原さんを出したが、あらゆるTV局が
「郷原を出すな」と。郷原さんを出すと主要記者が検察から意地悪される。
むちゃくちゃだ。

佐藤
外務省はおおらかで東郷さんが出ても圧力をかけなかったですが。

大谷
逮捕許諾の件で記者は皆怒ったがそうしたら、
「ここで石川がクビ括ったらどうなるんだ、だからパクった」と言った。


会場からの質問
Q 小沢さんはなぜメディアで批判に応じないのか?
A 石川 司法の手に委ねられているから。プロが調べてきちんと不起訴になって
 いれば問題ないと
二木
なんでもっと丁寧に説明をしないんだろうと。
記者は犬みたいなもんだから逃げれば
おっかけると。田原さんどうですか

田原
小沢さんの大側近の中西氏がいる。
みな側近が途中で逃げるが、なぜかというと、
「こういうことをしたい」と
普通1から説明する、小沢さんは10をいきなり説明して、1から9は自分で考えろ、
失敗したらお前はだめだと言う。

石川
いきなり10を言うのはあるが・・・

佐藤
それは上司だった東郷さんと同じだなと。

石川
政治は小沢・反小沢で動いているが、今回の閣僚もそう。
わたしも9年間使えてきたが、今の民主党は2回小沢さんを頼りにしている。
1回目は合併。2回目はメール事件。
今後小沢さんの力に頼ることは、まだ必要とするのではと思った

佐藤
小沢革命政権で副島さんと本を出す。
南北朝、北朝が官僚、南朝は鳩山、となると小沢は平成の悪党、楠木正成に
なって内側から影響を与えて、気にくわない小沢がいるということが健全化する
ような、システムを生き残らせるようなことを書くのが物書きの役目。

二木
中国大使になった丹羽さんはどう見る?

東郷さん
特定の人にどうこうとは言わないが、中国の一番の問題は軍事力の拡大。
海軍の増え方は半端なものでなく、日本に影響がある。やり方次第。
そこをちゃんと押さえる人が政権にも現場にもいてほしい

二木?
東郷さんが密約の問題を出した時、左翼的な枠組。
東郷さんは非核三原則を辞めさせようとしたのでは

東郷
20年で徒労のエネルギーを使った。
また、密約の問題から出てくる結論は、難しい。国民の反核感情は強い。
アメリカと両立させなくてはならないがそれを曖昧にやってきたことを教えにしていく。
主として中国を踏まえた安全保障のことを言いたい

田原
東郷さんにサンデープロジェクトに出てもらって核持ち込みのことを話した。
非核三原則を守るのか、アメリカに持ち込まないというのかと
岡田外相は「アメリカに対して持ち込むなと言わない」と。
だから一歩前進だ(??)

東郷
それはちょっと知らない話もあるが、方向としていい方向に行っている。

宮崎<まとめ>
今回は、結論を出すためにやったわけでない。
佐藤さんの言葉を借りれば「悪党」の話をしたい。
小沢一郎という大悪党を排除したというふうに見えるが、その後に小悪党の
政治家が出てくるのがこの国の特徴。菅政権はその小悪党の可能性がある。
共産党は宮本がいなくなったら変わるという考え方があったが悪い方に変わった。
創価学会にも池田大作があるから、という意見があるが、悪く変わることが
あっても、今の政権も同様で、たいしたものではない、というのが本当の姿
ではないかと僕は思っている。
こういう議論はフォーラム神保町ではやっていきたい。