※4/22 21時頃:
誤記を3箇所、訂正しました。
明け方もうろうとしてメモを起こしたためか、<業>を、どうしたことか<財>としていました。
また、4月20日を22日と(これもどうして?)書いていました。
以上、対応しましたのでお知らせします。関係者の皆様、大変申し訳ありません。


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4月20日、NPJシンポジウムに参加させていただきました。

とても興味深く受け止めただけでなく、

「けなしでもなく賛美でもなく日本の民主主義の前進という見地から現政権をいかに評価し、いかに行動すべきか熱く論ずる機会です」

とご案内があった通りの内容だったと思います。
単に現政権が「お花畑を提供してくれやしない」ということだけで(もちろんとても大きな問題ですが、あえて「だけ」と言います)、わたしたちの行動を諦めたりすべきてない、という点を再確認しています。

当日は、パネラーである、ご存知エコノミストの植草一秀さんも、東京新聞で安全保障問題や自衛隊の問題(『変わる自衛隊』を書かれた)の半田滋さんも、コーディネーターの弁護士の梓澤先生(普段そうお呼びしているため、先生とつけさせていただいています)も、日本という国が実際、民主主義国家の名のもと、どんな力の支配下にあったのか、そして、今、まさにこの瞬間が転換点としていかに重要な時代であるかを、強い思いと、重要なデータとともにお話くださいました。

市民メディア「News for the People in Japan」シンポジウム
どうなる日本?どうする日本?

政治は本当に変わったのか。経済はどうなるのか。私たちの生活は?
エコノミストの植草一秀氏、新聞記者の半田滋氏が、政治、経済、日米関係、メディアなど
鋭い視点から政権交代の「今」を解き明かします。

バックグラウンドも含めて展開していければと思うのですが、まずはメモをアップします。
音などによらず、手書きのため、間違いなどがあるかもしれません。

まず、このエントリーでは、冒頭の植草さんのお話(約20分)を掲載します。

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◆梓澤氏
政権論が世間を賑わしている。あの政権交代の高揚感は何だったか。
単なるこきおろしでも、賛美でもなく、民衆の生活から生まれた政権。政治との関係を確立する段階。
(パネラー紹介、各20分ずつ、政権交代の今、についてまずお話)

◆植草氏
(自己紹介などの後)
政権の支持率が急落している。普天間問題が5月の決着。首相進退問題の憶測すら流れている。
あの選挙から、今は空気が変わった。

政権交代にはふたつの側面がある。
(1)政策の転換
(2)構造の転換

(1)「政策の転換」について
まず、「普通の国」では、主権者が政策により、政権を選ぶ。これは議会制民主主義の基本構造。
しかし、日本では55年体制から、政権交代は(93年細川内閣からの一時期を除いて)なかった。
2001~2006年にコイズミ内閣が市場原理主義、弱肉強食、結果における格差を拡大した。製造業派遣も規制緩和で許可された。
こうした状態から、舵を切り直す意味で、多くの国民の賛同が得られ、昨年政権交代が実現した。

(2)「構造の転換」について
歴史的視点として、日本の政治構造の刷新の意味のある政権交代だった。
そもそもの(構造の)課題が大きいものである。構造として日本を支配してきたもの、それは、

・1つめに<官>官僚主権。
 これは国民主権の構造に反するもの。

・2つめに<米>米国の支配。
 GHQによる、1947年からのいわゆる「逆コース」で大きく変わった。吉田茂内閣・岸信介内閣以降である。
 これは米ソ冷戦を背景とした対日政策の逆行。
 日本に新しい民主主義国家を作るというアメリカの試みが、日本を反共の防波堤とするものとなった。

・3つめに<業>大資本。55年体制で資本が政治に、巨額の政治資金を提供することになった。
 企業献金は政治に支配的な影響を与えることになった(国民主権に反して企業の論理が横行することに)。

そして、これらを応援する形で<政>利権政治屋、<電>マスメディアが、利権複合体を形成してきた(ブログなどで「悪徳ペンタゴン」と称しているもの)。

さらに補足すると、

日本に、自らの好む政権を作り続けてきた<米>
逆コース以来、日本は対米隷属外交を続けてきた。政権交代は、「言うことは言う」への転換の機会。
吉田内閣時代に公安調査庁、内閣調査局ができて現在に至る。

警察・検察・メディアの政治利用
排除する必要がある。放送委員会が廃止され、電波三法により、権力化した。

日本郵政
■この点については、巨額の国民の資産の略奪に対して、政権交代で一定の歯止めはかかった。

メディアの「マスゴミ」化
企業の体質が劣化している。
TVタックル、太田総理、たかじんの・・・テレビ番組など含め、メディアに偏向報道がきわめて多い。
マスゴミという言葉は下品なのでは、とも言われたが、真実を言い当てているものだと考える。

官僚主権<官>
 明治から官僚制度があるが、さかのぼれば、太政官制度、律令制度に基づく日本の古来からの構造。
 戦後の改革でも上級職制度を残したため、支配者としての官僚が残った。

大資本<業>
自然人、労働者に主権が与えられている。しかし献金を通じて法人が、政策を資本の論理優先のものに変えてしまっている。
コイズミ時代に、タケナカが「がんばった人が報われる」と言ったが、実際にそうならばよいが、まったくの詭弁だった。
分配の不公平が進み、いまや年収200万円以下1/3となった。
企業献金については、1970年、八幡製鉄事件の裁判で違法でないという判例があるとされる。しかし、現実には、岡原昌男・元最高裁長官が、のちに「やむにやまれず、国を助けた判決」という言葉を残している。
しかし、企業献金は、自然人に帰属する参政権を侵害するもの。
鳩山内閣はこのことを取り上げた。きわめて重要であり、実現の必要性が高い。

対米隷属<米>
戦後1947年、片山内閣が発足したが(アメリカの好まない)社会党政権であった。
ここでトルーマン・ドクトリンが出され、対日占領政策が急転回した。
まず、そこで社会党を左右に分断し、さらに芦田内閣はGHQの反民政局派であるG2により作られたが、それも潰れた。そして吉田茂内閣で日本の現在の仕組みが作られた。
吉田茂とCIAの関係は知られている。前出のように、公安調査庁、内閣調査局の設立が今に続いている。
その後の鳩山一郎総理は、一度も渡米せず、石橋湛山内閣は、英国の外交文書に「我々が非常に不運でない限り長続きしない」といった趣旨の言葉のとおり、2ヶ月で終焉。
そして、岸内閣で安保体制が作られた。
さらに反米政治家が受けた仕打ちについて(田中角栄首相・・・鈴木宗男議員、辻元清美議員・・・)が遭遇してきたことは今も続いている。

こうした、日本に対する私物化の援護射撃をしてきたのが、メディアの偏向である。
市民が真実を伝える必要がある。
しかし、これは言われるように、マスメディアで、たとえばTVが10%の視聴率を取れば、1000万人の人がそれを見ることになる。市民が1000人の集会を開いたとすると、1万回が必要となる。
対向する難しさがある。

そして、日本での政権選択は、単なる左右の選択でない、特定の権力が握っている構造を変える意味がある。

初めて市民の力で選んだ政権。
今の状況が期待はずれだから、たしかにそうした部分が多いが、期待はずれだからと言って捨ててしまえば、刷新は永久に失われると言っていい。

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ここまでです。この後、半田滋さんのお話、そしてディスカッション、さらにまとめがありました。
追って、半田さんのお話、梓澤弁護士のお話、パネラーのお二人によるまとめの部分について、メモをアップしていきたいと思います。

日本が民主主義国家であるのかどうか、本質的な疑いを持つとができたのは、「構造の転換」であり、政権交代による大きな一歩を歩みだした、でも、これから が本当に、真実を求め、広め、できる形での共闘を進める時代だ、ということは共通の認識だったと思います。

戦後と比べても、さらによちよち歩きの(あるいは弱められた)わたしたち、そしておそらくは同じくらいにおぼつかない現政権(持っている情報量が圧倒的に 違います)。その足元をすくうことなど、守旧派から見れば容易に見えるのでしょう。また、彼らが、政治家の、「頼りになると思ったのに役に立たない」など として、嘲り笑ったり蔑むことが一種上等に感じられる、というような、誰でも持ってしまいがちな心情を巧みに利用してくることにも、注意を払わなくてはな らないと思います。

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だから、もう、汚染物質大量投棄のヘドロの埋立地で生鮮品市場操業なんて到底無理です。
Like a rolling bean (new) 出来事録-100218経済港湾委員会資料から

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柏崎刈羽原発の運転再開は危険です。(こちらも署名続行中)
Like a rolling bean (new) 出来事録-UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA

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築地移転問題の全体を記した、英文のB4版チラシです。

表(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_collage

裏(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_document

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掘っただけで液状化する豊洲新市場予定地土壌(ここにたっぷり汚染)。
Like a rolling bean (new) 出来事録-5街区_液状化顕著な部分_コントラスト補正

スライム(いわゆるヘドロ)をなぜか土壌サンプルケースに素手で詰める様子。

Like a rolling bean (new) 出来事録-090523東京ガス跡地豊洲新市場予定地にて


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英文解説へのリンク↓です。


Like a rolling bean-Tsukiji_SOS_logo4_small


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