豊洲新市場予定地購入にあたって、4/1に出されたイシハラ都知事らに対する住民監査請求(160億円の損害賠償)についての解説を補足します。

まず、すでに汚染がわかっているのに、出血大サービスで「時価」(=高い坪単価)土地を購入してしまった分の明らかな差額分が160億円。本来はまったく最初から買うべきものではないので数千億円の損害ですが、もっとも最小に見積もっても、この分は、ヘドロの沼地にお金を投げ捨てた確実に主張できる実害ということになります。

なお、この決着がつかずして、同じように、汚染がわかっているのに、大盤振る舞いで「時価」(=高い坪単価)で1260億円で土地を買うという今年度の予算執行ができるはずがありません。

住民監査請求の進み方を、東京都監査事務局のお話を聞いた方から知らせていただいています。
受理されなければ、また、監査で却下されれば、裁判、つまり住民訴訟を起こすことになります。
住民監査請求の今後の流れですが、監査事務局から聞いたところによりますと、4月1日に受付をされました請求は「受理」するかどうか約1ヶ月(30日)かけて審査し、「受理」か「却下」かが決まります。

提出はできましたが、受理されず却下(管理人:要するに30日かけての門前払いということです!)されれば、裁判を起こすことになります。

「受理」されれば、通常監査は60日、今回は、外部監査を要求しているので90日を経て、結論がでます。
「不受理」でも「受理」でも「却下」の結論となる可能性があります。
いずれの場合も、もし、「却下」が出れば、その日から30日以内に裁判を起こすことになります。

東京都の住民監査請求に対する監査実績(判明した4年分)を紹介します。
     住民監査請求数 監査数 うち却下 監査せず 取り下げ
平成17年    14         3       3          11       0
平成18年    16         6       6           9        1
平成19年    13         4       4           9        0
平成20年    23         5       5          18       0

請求数と却下数を見ると、受理される率が異常に低いことにすぐ気づきます。
また、受理され監査されても、この4年間での却下率は100%です。
「請求人の主張には理由が無い」と言われるそうです。監査委員は自らの自治体の非は絶対に認めないということでしょうけれど、それにしてもめちゃくちゃです。

こうした監査請求や、またその後の裁判については、勝てるなら乗ろう、ということでなく、旧政権そのままの利権と体質のまま、4期目を目指そうとすらいわれているイシハラ都知事に、徹底した異議申し立てをすることに他なりません。
それは、都民の権利と責任においてうねりを 作ることであり、イシハラリコール運動と等価の意味をもつものです。応援して、大きな動きにしていかなくてはならないと考えます。

では、4月1日の監査請求で、報道各社に配布されたプレスリリースを転記します。

報道関係各位

東京都知事石原慎太郎ほか職員5名に対する住民監査請求について

 1月5日の朝日新聞報道を確認するために都庁の関連部署に事情聴取に通い、裏付けとなる証拠を情報開示請求によって集めて分析してきた結果、東京都は築地市場の移転候補地とされる東京ガス豊洲工場跡地を「汚染が無い」という前提で不当に高く評価し購入していたことがあきらかになりました。土地の購入価格を審査する都の財産価格審議会は汚染対策を前提にして、汚染は無いものとして価格を評価していたのです。

 本来ならば、土壌が汚染された土地の売買においては、売り主が汚染を綺麗にしてから販売するか、汚染を除去する費用を購入価格から割り引いて取引されます。ところが東京都は、東京ガスの調査報告から都が指示した対策の後も汚染が残ることを知りながら、汚染を看過し、そのまま対策完了と認めて「汚染無し」と評価した価格で土地を購入していました。

 その後の東京都の調査で続々と深刻な汚染が明らかになりましたが、東京都は自らの責任でこの汚染を処理するとして対策費用586億円を予算に計上しています。既に購入済みの土地3筆(購入予定地全体の27.27%)に対して、都の汚染対策費を按分してあてはめると、159億8千万円になります。

 本来であれば、購入価格はこの汚染対策費を割り引いた額にとどまり、しかもこの汚染対策費は東京ガスが負担するべき費用です。それをまるごと都が負担するというのは、都民の税金を使って、東京ガスに不当に莫大な利益を供与する背任的な行為であり、極めて悪質で違法性が高いといわざるを得ません。

このような条件で土地購入を決定した石原都知事ほか幹部職員5名に対し、既に購入した土地にかかる汚染対策費159億8千万円について、都民に莫大な損害を与えたとして、すみやかに賠償するよう、監査委員に住民監査請求を行いました。監査には汚染地の不動産価格評価や土壌汚染対策の評価などさまざまな専門家の判断を要することから、監査委員の監査に代えて外部の専門家による個別外部監査を求めました。

 都の新年度予算に計上された土地取得費用1270億円も、この「汚染無し」と評価した不当な価格で計算されています。執行されれば、新たな背任的行為、東京ガスへのさらなる不当かつ莫大な利益供与に繋がります。

私たちは築地市場の豊洲ガス工場跡地への移転問題を初めとする石原都知事の暴政に反対する都民有志です。移転問題を調べていくうちに人の輪が拡がり、様々な市民運動に係わる人々がこの監査請求に集いました。移転反対の声が上がらなければ、都は総てを隠ぺいしたままで、隠された汚染も発覚することはありませんでした。都は市場で働く人の命も健康も蔑にしてきたのです。市場を経由する食物を口にする都民に対しても同様に...

住民監査請求提出者一同
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だから、もう、汚染物質大量投棄のヘドロの埋立地で生鮮品市場操業なんて到底無理です。
Like a rolling bean (new) 出来事録-100218経済港湾委員会資料から

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柏崎刈羽原発の運転再開は危険です。(こちらも署名続行中)
Like a 
rolling bean (new) 出来事録-UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA

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築地移転問題の全体を記した、英文のB4版チラシです。

表(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_collage

裏(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_document

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掘っただけで液状化する豊洲新市場予定地土壌(ここにたっぷり汚染)。
Like a rolling bean (new) 出来事録-5街区_液状化顕著な部分_コントラスト補正

スライム(いわゆるヘドロ)をなぜか土壌サンプルケースに素手で詰める様子。

Like a rolling bean (new) 出来事録-090523東京ガス跡地豊洲新市場予定地にて


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英文解説へのリンク↓です。


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