こちらでも何回か書いてきたことのひとつに、新市場予定地の豊洲6丁目の地質を東京都がやたら粘土がある嘘を真実のように主張している点がありました。


2008-10-29
『【重要】 豊洲新市場の地質調査捏造の証拠(東京都自身の「平成18年地盤解析報告書」から)』
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10157581149.html


この問題が、違う観点からのアプローチですが朝日新聞の夕刊に掲載されていて、それに対しても怒りに震える東京都の答弁がありました。


「有楽町層」が連続していない、汚染を止める作用などないということは市場関係者からも科学者からも市民からも、またたびたび都議会でも野党質問で問題になっていたのに、完全に一般の人々や議会を欺いてきたわけです。

さらにそれをどうとも思っていないというような東京都の答弁があることを記事から知ることができました。


徹底的に責任を追及されるべきです。

計画の抜本的な見直しを図る必要があります。


~~~



朝日 2009/1/26夕刊
築地市場移転先 汚水遮る地層一部未確認、データ非公表
2009年1月26日15時0分
http://www.asahi.com/national/update/0126/TKY200901260131.html

 東京都中央区にある築地市場の移転先とされている江東区豊洲の予定地の土壌汚染問題で、「市場予定地全体に連続している」と都が説明していた粘性土層が一部で確認できていなかったことがわかった。都は汚染対策を話し合う公開の会議や都議会で「粘性土層は水をほとんど通さず、その下に汚染が進む可能性は低い」と繰り返し、粘性土層の有無が不明な場所があることを公表してこなかった。


 移転予定地の土壌汚染をめぐっては、極めて強い発がん性物質「ベンゾ(a)ピレン」が都公表の115倍の濃度で検出されていたことも判明。都の情報開示のあり方への疑問の声が高まりそうだ。


 問題の地層は、土壌汚染が検出された埋め土の下の「有楽町層」と呼ばれる沖積層。都は06年に予定地で行った8本のボーリング調査などから、有楽町層の最上部に水をほとんど通さない粘性土が2~20メートルの厚さで連続しており、法令などで定められた不透水層にあたると判断。汚染がその上端面より深くに進む可能性は低いとしている。


 ところが、都が昨年3月から6月末まで実施した深さ方向の汚染状況調査の報告書によると、市場予定地内の441地点のうち、青果卸売場・仲卸売場を予定している地区の2地点で粘性土が確認できていなかった。


 うち1地点では、都の想定より約2メートル下まで調査しても粘性土層が見つからず、もう1地点でも5メートルほど深く調べたが確認できなかった。この地点はベンゼンが地下水から環境基準の1300倍の濃度で検出された場所だった


 都側によると、昨年6月末にはこの情報を調査委託業者から聞いていたという。しかし、都は専門家会議が昨年7月に終了するまで、委員や参加者らに情報を伝えなかった。昨年11月の都議会経済・港湾委員会でも明らかにせず、「不透水層が敷地全域に連続して分布している。汚染が下に広がる可能性が低く、その下の調査は必要ない」と新たな結果の入手前と同じ答弁をしていた。


 都側は「441地点のうち2地点で確認できなかっただけで、不透水層は全体的に連続しており、汚染が下に広がる可能性は低いと考えている。公表の必要はないと判断している」と説明。これに対し、専門家会議座長を務めた平田健正・和歌山大教授は「部分的に粘性土層が連続していない可能性はある。汚染対策をするのなら、その際によく調べ、汚染を処理すべきだ。信頼関係を築くのはデータしかない。都は不信感を持たれない情報の出し方をしてほしい」と指摘している。


 問題の報告書には、ガソリンや軽油など全石油系炭化水素(TPH)について、公表された土壌1キログラムあたり最大2800ミリグラムの60倍の17万ミリが検出されたことも記されていた。TPHの新濃度もベンゾピレンと同様、都は専門家会議終了後4カ月近く後に、元委員らにメールで報告したという。(香川直樹)




~~~


この件についても市民運動からの情報を別途ご紹介させていただければと思います。