20日(もう今日!)が「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議報告書(案)」のパブリックコメント締め切りです。


日本環境学会の坂巻先生の意見書(提出版)を後半で更新しています(20日13時)。



他人に厳しく(というよりは他人と見たら徹底して愚弄し)、自分に甘い(というよりはまったく浅薄な思考しかしていない)都の専門家会議と、「専門家」というダミーを使って、汚染地域への移転を強行しよう、あるいはもし直近に市場移転ができなくとも、大規模な湾岸開発を推し進めようとする東京都・ JAPIC・その周囲の利権者たちのために、非民主的な手段によって、健康と食の安心安全と、文化を喪失させられてしまうわけにはいきません!!

(そういえば登記簿の件はどうなっているのでしょう??)



一握りの利権を持つ者のために、暴挙の鉄槌が振り落とされる皮切りにこの「市場強制移転を導火線とする・湾岸地域地上げ・卸売市場にあてがわれた登記簿不実記載疑惑の土地は毒まみれ事件」がひとつの大きなきっかけとなり、大規模な都市と郷土の破壊が行われることが「容易化」されうる、それなのにメディアは沈黙を保つどこか積極的に嘘を垂れ流す、これは本当に恐ろしいばかりです。



想像しています。


ほんの10年20年あるいもう少し後かもしれませんが、わたし達の子どもたち孫たちが成人となり家庭を持とうかという時代に、



・野放図に都内に乱開発されたビルがかつての九龍城のように朽ち果て

・高度経済成長の負の遺産としての複合的な有害物質が罪のない一般市民とその次世代を攻撃し

・食文化の維持は徹底した効率主義でvぶち壊されて

・今この21世紀冒頭までの時代を「考えてみれば幸せだったあの頃」として悲しみと痛みで振り返り涙を流す



そんなことがあっても、もう二度と取り返しがつかないことになるという、破壊された近未来の図を。



もうさすがに豊洲への市場移転はできないだろうと安心して(それはさすがにわたしも安心したいですが)、意見を出さないと、ちょっと、いえ、だいぶまずそうだな、と思っています

パブリックコメントの送付方法のURLです。

http://www.shijou.metro.tokyo.jp/press/20/07_14.html

「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議報告書(案)」
に対する意見募集について(一部変更)
平成20年7月14日 中央卸売市場


ぜひ


◆1 ご意見の発信(20日まで!!)

および、

◆2 都とメディアに対する真実を語れの声明 (24日まで!)


への引き続きのご賛同をお願いいたします。


パブリックコメント送付に有用な、問題点を列記した日本環境学会の先生方の参考資料を後半に付記します。


なお、わたしが、まだまだ事態を楽観視していない理由ですが、これまで数え切れないほどの隠蔽や嘘でこの移転問題を強行してきた都をまったく信じられないというのが根幹にあるのは言うに及ばずです。


そして、専門家会議と都の関係が半分空中分解した後であるからこそ、何をしでかすか分からない、という得体の知れなさに対する警戒が当然のようにあります。


約束したはずの概要が紹介されず、それを隠そうとしたこと も、もともとの日程より短くしたのだから、これを速読して意見を出せと言うこと(本当に言った記録があります)も、いずれもまったく無理な話であることを書きました。

要するにこんな態度が常態化しています。


そして加えて、最近になっての具体的な不安材料もあります。


まず、その1つめ。公開された議事録がなんだかやっぱり変ですね。


議事前文のトータル70ページのPDFを読んでいて、出席者が聞いてきたという話と、公開された質疑応答(要旨)に、大いにニュアンスの違うところをとりわけ強く感じ取りました。


批判意見(質問には、批判以外の意見はなかったことも注釈しておきます)のうち、鋭く糾弾する質問の冒頭付近ほど、単なる確認や「別の見方の提示」をうかがわせる内容に印象を変えられているように思います。


とりわけ、長年にわたり、専門家会議の非合理性・科学的な不整合性・モラルの欠如を指摘し、意見書と質問状を出し続けてきた日本環境会議の重鎮の先生が熱くお話されたはずの質問内容が、どうも弱々しく見えます。


今までも、専門家会議では、およそ科学者の風上にもおけない事態に向かうやり方を採ってきて、都行政側の不誠実な有様や流言飛語を弄して日本環境学会を激怒させてきたのですが、またここでも身分不相応にも先生方を見下した態度に出ているのではないでしょうか?

誰がこんなことを命令あるいは自主的に実施するのでしょう??


次に2つめ。環境対策の条例適用には都の裁量権が適用されて、なし崩しで条例適用を恣意的に解釈して、いい加減なものを民主的なやり方として擬態する恐れがある、とする市井の識者の意見があります。

聞くほどに不安が募ります。


この2つめは科学的・技術的なところに深入りするため、もうひとつ別エントリーでアップし、まず議事録がなんだかやっぱり変についてこちらのエントリーでは記載します。もうひとつもあと半日以内にアップします。


わたしがこの議事録がなんだかやっぱり変なのを確信したのは、素直に議事録を読んで覚えた直感的な不自然さと、また、新たにアップされていた音声データによるものです。


♪音声データ: 日本環境学会質問:第8回豊洲新市場予定地専門家会議音声

http://ichiba.geocities.yahoo.co.jp/gl/tokyo2016no/view/20080720


ここにある生の声をお聞きください。

「日本環境学会土壌汚染問題ワーキンググループ長・元通産省地質調査所主任研究官」の坂巻先生からの苦言に満ちた質問です。


この実録データをもとに、「議事録(要旨)での開示内容と実際に話された言葉の違い」をチェックしてみました。


赤字で★マークで囲んだのが文字に起こされていないところですが、なぜこんな重要な箇所をはずすのか、いささか謎です。


あらかじめ赤字部分を削除してある原案では、座学のにわか仕立ての知識に見て見えないわけでもなく、実際に、長年の学識経験と実務へのかかわりをされてきた学会重鎮の意見だ、という情報を、都の側がよほど伏せておきたいのだな、ということが分かります。


この「★ ★」で囲まれた内容が記載されていない、ということは、こちらのパートが辛くないトムヤンクンスープのような、炭酸の含まれていないシャンパンのような、カカオ豆成分がまったくないチョコレートのようなものにさせられていることを意味します。



~~~公開された議事内容に管理人追記(音声による。赤字は管理人追記訂正部):

(質問者E)
★先生方がご苦労なさったことは当然なんですが、まず、今の問題からして意見を言いたいと思います。★
さっき駒井先生が、とにかく水の問題と地質の問題は密接な関係があるから、これはもっときちんとやったほうがいいと。ただし、今はもう時間がないのでということをおっしゃいました。それだったら、なぜ時間を延ばしてそこをきちんとなさらないのか。

★(ここで会場拍手)★

★私も専門が地質屋ですから、この問題についてはずいぶん気にしておりました。★
特に有楽町層の粘性土の部分は、いまだに完全にブラックボックス。この部分についての安全性の評価はできていません。★先生方苦労されましたけれど★これはボーリングをおろしていない以上、当然の決定です。それで、前にも質問しましたけれども、ボーリングをおろさない理由として、上部の汚染を下に引き込まないためだということを言われました。しかし、あそこを走っている「ゆりかもめ」の橋脚は有楽町層を突き通して、その下の東京層まで行っています。★当然、★その工事に際して汚染水が流出したら、当然下まで汚染されています。
それでなくても、今先生のおっしゃった液状化対策をする。それから、矢板を打つ。建物の基盤を据える。こういう問題はみんな有楽町層の粘性土をいじらなくては済まない工事★工程★です。これについて全く評価をやらないで★「かくかくしかじかのことだけをやれば安全だ」という★結論を出す報告書は、どれだけ科学的な権威があるのか。★私はそれを申し上げたい。★

★(会場から拍手)★
そのためには、★私ども前からお願いしていますように★公開の討論会を開く開け

★(会場拍手)★

★もし討論会という言葉がお気に召さなかったら公聴会でもいいでしょう。

それを時間をとってきっちりやって、それから、今までのデータを含めて、駒井先生が疑問に持っておられたようなこともきちんとした形のレポートにして、その上でもって再度測っていただきたい。
私は、とにかく4,122カ所のボーリングをわずか2~3カ月でやって、それから後、一月、二月の間にレポートをまとめるなんていうのは、本当の意味での研究活動ではないと思っています。改めてお伺いしますが、先生方は、4,122本のボーリングのうち、何本実際ご自身の目でご覧になりましたか。それを伺いたい。こういうようなことがあるのですから、今の日程は全面的に見直して、専門家会議の方々もこのデータを本当の意味でしっかり読み込んで再解析をする、それから、住民に対しても十分説明する。そういう時間をとり直して、東京都のほうは計画を立てていただきたい。

住民の信頼を得るためにやっている委員会が、そういうような運営を都のほうで指示をされる。また、座長がそれを無批判に受け入れられるということでは、当然都民の信頼をかち得る会議とはなり得ないことは事実です。★警告も含めて質問したいと思います。以上です。★

専門家であるという質問の信頼性にかかわる部分、警告を含め、という重要なスタンスをよくまた削除できたものです。ほかにもこんなところがいくらでもあるに違いないと推察しないでいられません。ほかにも、とはあくまで私見ですが、ここまで、前提条件をはずすのは(個人が特定できてはまずいという口答えは反論はするでしょうが)、やっぱり意図があり尋常ではない、と考えたくなります。


であれば、ますます、現段階で都が安易な決着をつけようとすることの無理さを訴えなくてはならないと考えます。もちろん希望は移転差し止め、ですが、それが「暫定的な中止」つまりほとぼりが冷めたら豊洲に移転、を隠していないかどうかにも注意しなくてはならないでしょう。

~~~


坂巻先生の意見書(案)が、東京都中央区議の小坂さんのブログに掲載されています。


「中央区を、子育て日本一の区へ」 小児科医 & 中央区議 小坂和輝のblog

坂巻幸雄先生の専門家会議報告書(案)に対する意見書が提出されました。
2008-07-19

※坂巻先生ご本人をお招きし、7月22日に勉強会をなさるそうです。上のリンク先をご覧下さい。


意見書(案)のうち、ボールド体強調は管理人により、また項目・小項目ごとに改行を変更しています。

→更新しました。

****坂巻先生の意見書(提出版)****

2008/07/19
専門家会議報告書(案)に対する意見書

日本環境学会土壌汚染問題ワーキンググループ長
元 通産省地質調査所主任研究官
坂巻 幸雄


1.手続き的問題に関して

1)「予定原稿」を正規の「報告書」とすることは到底許されない
7月17日に新市場建設課と電話交信したところ、「詳細調査の報告書は契約上9月末にならないと納品されない。従って、現在現物がないので閲覧には応じられない。」とのことであった。
第8回専門家会議で配布された報告書(案)p.1-2によれば、「詳細調査結果の評価」が「専門家会議による検討の対象範囲」であることは明記されていて、現に(案)の第5
~第7章は詳細調査結果について言及している。しかし、報告書の正本が実在しない現在、これらはあくまでも、「予定原稿」でしかない。専門家会議は来る7月26日開催の第9回で終わるというが、その場合、正本に基づく技術的評価は誰が行うのか。
「予定原稿」を正規の「報告書」とみなしてオーソライズしようとする今回の専門家会議の方針は、あまりにも無定見であり、到底容認できるものではない。


2)意見を求める期間が短く、実質的な対応が不可能である
第8回会議の質疑でも問題になったが、数々の重大な内容を含む(案)に対して、都民側の実質的検討期間は、1日延長されたとはいえ正味1週間に過ぎない。これでは、内容の細部に立ち入っての検討は事実上不可能で、単に「都民の意見を聞いた」という免罪符作りのために、形式的な「意見聴取」を企てたと疑われても仕方がなかろう。
私の場合、第8回会議で液状化問題が議論になった際に、都側の説明として、「豊洲の現地の液状化問題では、平成18年度に土壌物性調査を終えており、今回の専門家会議の提言にもその資料が参照されている」という主旨の発言があった。そこで、この土壌物性調査の報告書の閲覧について新市場建設課に問い合わせたところ、「現物は存在するが、閲覧を希望するのであれば情報開示請求の手続きを取るように。現物が開示できるまでに少なくとも2週間は掛かる。今回の件に関しての特例措置は、検討していない。」とのことであった。これでは、過去のデータに即して(案)を吟味することは、事実上不可能である。強く改善を求めたい。


3)これまでの提言や要望が、非礼にもことごとく無視されている
私の所属する日本環境学会は、都知事宛要望書、都知事と専門家会議座長連名の宛名の公開質問状各1通を、すでに提出しており、特に後者については専門家会議の質疑に際して、座長に対しても直接強く回答を求めた。しかしこれまでに、実質的な回答はおろか、「回答できない」という「回答」すらも、未だに寄せられていない。
このような経過に一切言及せずに、今回「意見」を求めるのは非礼である。意見を求めるのであれば、それに先だって、すでに提出されている質問や意見に対して、まず誠実に回答してからにすべきである。


4)提言--第9回専門家会議は、9月末以降に延期すべきである
冒頭述べたように、7月26日時点での報告書の確定には、大きな無理がある。9月末の調査業者からの報告書提出を待って、その内容を吟味する第9回会議を開き、その上で、専門家会議の報告書を正式に確定する、以降の会議日程を定めるべきである。現在の進行計画では、なぜ、この7月末に報告書の決定を急がなくてはならないのか、その理由が全く示されておらず、到底納得出来る内容ではない。
延期した時間を活用すれば、都と専門家会議は、公開討論会・公聴会などを設定して、それぞれの主張とその根拠を公開の場で明らかにし、広い都民との討論や対話に応じることができる。僅か40人の傍聴者と、僅か1時間程度の討論では、解明できる範囲は局限されている。市場移転問題に対する都民の関心が高まっている現在、都としてもその意志を広く周知させる場を設けることは、積極的・建設的な広報活動として評価されるであろう。


2. 技術的問題点に関して

1)「詳細調査」は羊頭狗肉だ
10mメッシュ、4,122地点のボーリングは、作業規模としては確かに大きいが、内容は空疎である。
この膨大な測点のうち、コア試料が採取され、柱状図が作成されているのは先行ボーリング62地点と、追加調査60地点の122地点に過ぎず、残りの4,000地点は、コアの採取も柱状図の作成も行っていない。掘り留めとして指示された有楽町層上端部への到達確認は、近傍の先行ボーリングの深度から推定しただけである(新市場建設課談)。採水に当たってのパージング(孔内洗浄)の徹底度を見たり、地下水の賦存状況の確認のためには、水位・水温・導電率等のその場測定が不可欠だが、少なくとも私が一般公開時に現場を見た限りでは、これらの作業は実施されていなかった。 さらに、時間間隔を置いた繰り返し測定による水質変化の吟味も、なされていない。
有楽町層の上位の地層は、浚渫土により埋め立てられた人工地層なので、均質性が非常に悪く、地下水の流況を解析するにはこれら人工地層の詳細な観察が欠かせないが、今回の詳細調査では、。必要な情報が完全に欠落してしまっている。この目的のためには、例えば(案)のp4-43,44の表4.13.4のように、地質と分析値を関連づけた対比表が、ぜひ必要なのである。
このような重大な欠陥を含む作業仕様書を承認し、不十分なデータをもとに結論を導いている都と専門家会議の責任は、小さいものではない。都は「専門家会議に任せてある」事を理由に、われわれの現地調査の要請を強硬に拒み続けてきたのであるから、なおさらである。


2)残土処理への言及がない
専門家会議の提言に従って、汚染土壌を掘削して清浄土に入れ替えるとすれば、少なくとも100万立方米の汚染残土が発生し、浄化するにしても処分場に埋め立てるにしても、膨大な費用と手間を必要とする。専門家会議は、「このような措置をすれば豊洲は安全に使える」と力説するが、それならば、当然「そのような措置」が現実に可能であるのかどうかを、具体的に検証すべきである。本来セットになっている事象の一方の利点だけを強調して、他方の問題点をあいまいにするのは、公正な態度ではない。


3)液状化・側方流動に対する見方が甘い
「有楽町層は不透水層だから、汚染は及んでいる可能性は低く、調べない」という専門家会議の方針には疑義があり、反対である。
有楽町層はシルト層が主体とはいえ、均質ではなく、特に上部ではレンズ状の砂層が発達している。これらの砂層は容易に汚染され、強い地震の際には液状化・側方流動を引き起こす。砂杭の設置で液状化を防止できるというが、実際にどれだけの効果があるかは、現実に地震が起こって見なければ判らない。
(案)では、「万が一液状化が起こったら、噴出した土壌や水を速やかに回収(する)」と述べられているが、実際に液状化の被害現場を知らない人の発言である。大震災被災直後の現場に、そのような余裕はない。
液状化の評価には、地表下20mまでの地質調査が必要だと、一般に言われている。専門家会議は、表層部の汚染の引き込みを極度に懸念するが、すでに、ゆりかもめ線の橋脚施工などで、有楽町層は各所で貫かれているし、もし仮に市場が移転するとすれば、構造物の基礎杭は、疑いもなく有楽町層を貫通するのであるから、この際は汚染状況をまず確認して、きちんと評価に加味するのが先決である。


4)地下水流動に対する基礎的な認識を欠いている
地下水問題に対する意見は、日本環境学会の畑 明郎会長による意見書中に詳述されているので、ここでは重複を避けるが、私も全く同様な懸念は共有していることを、ここに表明しておく。
全般に、(案)に示された地下水に対する専門家会議の見解は、粗雑である。例えば、毛細管現象防止のために、入れ替え土壌中に砕石層を設ける事を提案しているが、その場合は、この砕石層が絶好の汚染水の流路となりうることを、メンバーは見落としている。シルト層の中に揚水井を設けても、思うように周辺水位の低下に繋がらずに苦労した経験は、多くの土木技術者が持ち合わせているものである。地下水位をA.P.+2mに維持し続けることに必要な揚水井のレイアウトや、ポンプの常時運転のためのコスト等が試算されていなければ、この技術的提案に対する評価は出来ないが、現状では何も示されていないのである。


5)いわゆる「環境基準の10倍」問題は違法である
(案)は、対策工事施工後も、A.P.+2m以深に環境基準の10倍以下の汚染地下水が残ることを認めている。この場合、果たして汚染物質が10倍以下に維持されているかどうか、常時検証が難しいという問題に合わせて、「10倍以下」という基準の決め方についての法的な妥当性の問題が残る。
端的に言って、現在の環境基準が法的に生きている限り、今回の(案)の想定する汚染物質濃度は違法となる。工場排水基準を準用して、環境基準の10倍までは良しとする法律的な妥当性はない。少なくとも工場排水の場合は、直ちに希釈されるという性格のほかに、操業過程で人為的に制御できる、すなわち、不都合が発生した場合には直ちに放流を止められるという特性がある。汚染地下水の場合は、そんなわけには行かない。
これらの点を考慮しないまま、「10倍基準」を持ち出すのは違法である。環境基準に則って、全体の評価をやりなおすのが、この際、都と専門家会議が取るべき方策である。


6)PPP原則を、なぜ、守らないのか
豊洲地区の汚染原因者は東京ガス(株)であるから、当然、今回の調査費用を含めて、土壌浄化に関する費用は、いかに巨額であろうとも、東京ガス(株)がまず負担し、都は浄化の完了を確認した上で売買契約を交わすのが筋である。いくら都が切望したからと言っても、浄化完了前に売買契約を交わし、浄化費用や専門家会議の費用をを都民の血税でまかなうのは、PPP原則に違背する。これを都民の側から見れば、都政責任者の背任行為に当たる。
このような無理を即刻改め、大方の都民の納得が得られるような方策を、都は至急構築すべきである。そのためには「ボタンを掛け違えた」現行計画を一旦白紙に戻し、改めて開かれた場での民主的な討議を積み重ねる事を、強く主張する。
<以上>

付記:この意見書は公開しています。筆者名と引用元を明記する事を条件に、任意に利 用して頂いてかまいません。


*****意見書(提出版)終わり*****


~~~


前回も紹介した、

『日本環境学会会長、大阪市立大学大学院教授 畑明郎氏の意見書が提出されました。』

http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/a7a85903287eed898ea72717461fdb2e


で取り上げてくださっている、日本環境学会の畑先生の意見書も同じく全文引用します。

*****畑先生の専門家会議への意見書 掲載*****

専門家会議報告書(案)に対する意見書
2008.7.14
日本環境学会会長・大阪市立大学大学院教授:畑 明郎

1. 有楽町層調査の必要性
絞込調査の土壌採取深度は有楽町層までとなっているが、汚染物質は地層の境界付近に滞留することが多いので、有楽町層上部までボーリングすべきである。
また、有楽町層に近づくに従って、ベンゼンやシアンの濃度が下がっているからといって、汚染が有楽町層まで達していないとは結論できない。

2. 地下水位管理の困難性
有楽町層の深度差により、地下水位は5街区で高く、6街区と7街区で低くなっており、このように水位勾配のある地下水位を全体でAP+2mに保つことは技術的に困難である。したがって、旧地盤面(AP+4m)から-2mの土壌を入れ替えても、地下水位の鉛直上昇や毛細管現象により再汚染される危険性がある。

3. 地下水遮水の困難性
止水矢板で街区周縁部や建物周囲の地下水を遮水するとしているが、矢板で完全に遮水することはできなず、漏水が生じる。ちなみに、平田座長も係わった大阪アメニティパーク(OAP)土壌・地下水汚染事件では、厚さ50cmのコンクリート地下連続壁やSMW遮水壁でも建物下部の湧水を遮水できず、建設当初から約10㎥/日、5年後には約30㎥/日もの湧水が遮水壁内に流入したのである。

4. 地下水浄化の困難性
平田座長自身が、「膨大な金をかけるなら別だが、環境基準まで浄化するのは到底無理…」(『週刊金曜日』2008年3月14日号p.57)、「特に汚染地下水の修復には、長い時間とこれに比例して多額の経費が必要になってきます」(『環境時代』2008年5・6月号p.4)としており、現在の汚染地下水を環境基準以下にすることは非常に困難と考えられ、できもしない空約束である。

5. 東京都環境確保条例による土壌汚染状況調査と対策の問題点
東京ガスの豊洲工場廃止時に東京都環境確保条例に基づく土壌汚染状況調査と対策を東京ガスが実施し、東京都はその結果を承認していた。しかし、土地改変時だからと同じ土地を対象に調査と対策を実施することは、東京ガスの調査と対策が不十分だつたことを東京都が認めることになる。したがって、東京都が調査や対策を実施するのではなく、東京ガスの費用でやらせるべきである。
また、1,000箇所以上のボーリング調査を実施するのならば、その結果が出るのを待って報告書(案)をまとめるべきであり、すべての調査が終わっていない段階で対策を決定することは問題がある。

以上

*****ここまで*****



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UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA
中越沖地震から1年がたちました。

引き続き、柏崎刈羽原発停止への署名↑をお願いいたします。

被災された方々の不安と風説被害に心よりお見舞い申し上げます。

「運転再開は白紙」と所長が年頭会見で強調し、その後、来年稼動とする内部資料がリークされました。08年6月発表の電力値上げの理由にも原発稼動停止が持ち出されています。

洞爺湖「原子力」サミットに対して、柏崎刈羽の安全アピールや六ヶ所村再開目処の発表などがリンクされました。

原発しか当面のエネルギー問題の現実策がないという原子力バブルの欺瞞をまかり通らせるわけにはいきません。引き続き動向を見守ります。


「壊すな築地 7.12東京大行進」(雨天決行)

→好天のうちに今回終了です。ありがとうございます。またよろしくお願いします。
http://tsukiji-iten.org/
江戸街初夏示威行歌舞伎座引幕版
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