他の人の話に聞き耳を立てる習性は持っていないつもりですが、乗りものやエレベータの中での会話がついつい気にかかるたちです。


今日(火曜)、客先を訪問した際のオフィスビルのエレベータでは、


「沖縄の人には気の毒だけど、なんであんな教科書のことで新聞とかTVは大騒ぎしてるんですかね」

「でも、子どもがいる人には教育問題ってこの頃は受ける話題なんじゃないのかなあ」

「そうなんでしょうね」


と話す2人連れがいて、もちろんわたしがしゃしゃり出る幕ではないから(見ず知らずの、しかもお客さんかもしれない方の前で)、出口のフロアに付くまでじっとしているしかありませんでしたが、驚きと、「やはり」とが交錯し、しばらく脳内がフリーズしました。

「イシハラ都知事だって十分反省しているんでしょう」、という同僚の言を聞いた時と同じくらいに・・・。


物事の後ろに広がるものの大きさを想像すると、人はときに妄想を抱いたり必要以上に疑い深くなることもあるし、連日のハードワークや、「人生を複雑にするアイテム 」を多く抱えた人が、なおかつ政治的でいなくてはならない世の中は息苦しいものだ、とは思います。


ただ、集団自決の事実を教科書から削除することの目的には、愛国心鼓舞に不都合な過去を隠蔽するという協力な意図が働いており、それもこの3月以来一層激しいものとなった沖縄の方々の怒りを無視して文部省によって削除が強行されたという、まごうかたなき政治の介入がありました。


繰り返しになりますが:

当然、ここには第一に地上戦での甚大な悲劇を背負った沖縄への蹂躙という絶対的な現実があります。

そして、第二に、次世代を育む教育行政で、教育基本法・教育三法の「改正」を経て中立性からの意図的な逸脱がやっぱりこんなにすぐに具体化した、という大きな問題があります。

さらには、第三の重要な視点として、誰にでも降りかかりうる圧政がこの段階まで来てしまった、という本質としての恐怖をも示唆している、というポイントはわたしが改める間もないことです。


それにも関わらず、もしメディアの扱いが小さければきっと多忙な人には気づかれず、大きければ大きいなりに「子どものいる人だけに訴求する、教育の世界に限定されたニュースなのに」と見なされ違和感すら抱かれてしまいます。


この状況にあって、ひとりひとりの"意識"に歯がゆい気持ちで苛立つことで何かが改善するわけでもなく、「作られた無関心」が予想以上に浸透していることにまず気づくことから始めるべきなのかもしれません。


・・・ともかく、1つ前の弊ブログエントリーのタイトル(アップしてみてどうも感情的過ぎるなと反省はしましたが)なんて怪しげで、一見しただけで「スルー」されるのだろう、とも想像しました(汗)。

そしてまた、「教育のことを考えるなら、自分の頭の上のハエを追え」とずっと言われてきたことを思い出しています。


◆参考:

毎日新聞社説 07/10/3 集団自決記述 「軍強制」 復活ですむ話ではない


(追記: このトピックは次のエントリー に微妙に続いています)


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ガソリンスタンドで働く者としては、その後、お客様がどのように油を使っても知るわけないでしょ、という開き直り答弁が、政府から江田憲司議員の質問主意書に対して挙げられました。

asahi.com 07/10/2 (魚拓

海自洋上給油、米の補給先「承知せぬ」 答弁書閣議決定
2007年10月02日13時55分

 インド洋で活動する海上自衛隊の補給艦が03年2月、イラク戦争開始直前の米空母キティホークに米補給艦を通じて間接給油していた問題に関連し、政府は2日の閣議で、「補給を受けた後に従事する活動の内容は各国が決定するもので、政府として詳細を承知する立場にない」との答弁書を決定した。間接給油後の最終的な活動内容まで政府として把握していないことを認めたもので、給油活動継続のための新法をめぐる国会での論議にも影響しそうだ。

 政府が江田憲司衆院議員(無所属)の質問主意書に答えた。
(略)


Yaoo! 国内ニュース(魚拓

<海自給油>6割強が対補給艦…政府答弁書を決定
10月2日21時48分配信 毎日新聞
 政府は2日の閣議で、テロ対策特別措置法により海上自衛隊から米軍に提供された艦船燃料のうち6割強が補給艦に対するものだったとの政府答弁書を決定した。江田憲司衆院議員の質問主意書に答えた。
 答弁書によると、01年12月2日から07年8月30日までの間、海自補給艦から米軍艦船に提供された燃料の総量は約38万5000キロリットルで、うち補給艦への提供は約23万6700キロリットル。割合は約61%を占める。駆逐艦などは活動目的が比較的明らかだが、補給艦に提供された燃料はその後の使途が原則公表されておらず、イラク戦争への「流用疑惑」の根拠となっている。
 一方、同期間の給油活動777回分それぞれの対象艦船の国籍や給油地点などについては「自衛隊や諸外国の軍隊の運用に支障を及ぼす恐れがある」として答えなかった。江田氏は「これだけ転用疑惑の状況証拠が積み上がっている中で答弁拒否されたことは極めて残念だ」と話している。【古本陽荘】

最終更新:10月2日21時51分

運用に支障、という軍事機密を匂わせる逃げを打っていますが、江田議員は米軍での情報公開の履歴をエビデンスを示した上での質問を投げかけていた以上、新法成立に不利にならないように企図しただけのふざけた回答を意図的に垂れ流した、と思えてなりません。


アベ内閣のような、日常のコミュニケーション不成立というレベルでの分かりやすい瑕疵が無いというだけで、新内閣のスタンスも衆愚主義の上に立っていることに変わりがない、と確信できるできごとです。


同じように、郵政民営化 についても、柏崎刈羽原発の7号機の炉の蓋開け作業(新潟日報の記事 )書きたいことが数多くありますが、やはり今日も時間としても気持ちとしてもいっぱいいっぱいなので、覚え書きとしてここまでアップします。


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UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA

引き続き、柏崎刈羽原発停止への署名↑をお願いいたします。


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