UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA

引き続き、柏崎刈羽原発停止への署名をお願いいたします。


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コメントでお知らせいただいた新潟日報の9/4の記事では、東電は柏崎刈羽原発の10センチの隆起を認めておきながらもそれは「安全性に即、影響を与えるものではない」としています。強弁に愕然です。

新潟日報 07/9/4 柏崎原発直下で地盤隆起か


 中越沖地震によって東京電力柏崎刈羽原発の直下の地盤が4―10センチ程度隆起した可能性が高いことが4日、分かった。国土地理院と産業技術総合研究所(産総研)が同原発周辺で実施した独自の測量に基づき、それぞれ推定した=図参照=。これらのデータを踏まえ、3、4の両日に現地調査を行った広島工業大学の中田高教授(地形学)は「原発直下の地殻が変動したのは間違いない」と指摘した

 国の原発耐震設計審査指針では「十分な支持性能をもつ地盤に設置されなければならない」と定めている。直下の地盤が隆起した可能性が高まったことで、同原発の安全性をめぐる論議に影響を与えそうだ。

 地理院は地震発生後、同原発近くの海岸線で水準点の測量を実施。その結果、柏崎市椎谷の観音岬で24・8センチ、同宮川の北部で16・8センチ、原発敷地の北側に隣接する同大湊で7・8センチの隆起を確認した。原発南側の同荒浜2では逆に3・2センチ沈下していた。

 地理院によると、隆起は中越沖地震を引き起こした断層のずれにより発生。断層面を挟んで上側の岩盤に近いほど隆起の度合いが大きい。「周囲のデータから、原発の地盤は4、5センチ隆起したと思う」と推定している。

 また、産総研は地震発生後、海岸の岸壁に付着するカキの分布高度と海水面との高低差を測り、地盤の上下変動を割り出した。柏崎市の椎谷漁港で22センチ、宮川海岸で17センチ、荒浜漁港で5センチの隆起を確認。周囲のデータから「原発構内では10センチは隆起したのではないか」としている。

 測定結果を踏まえ、中田教授は東洋大学の渡辺満久教授(地形学)とともに隆起が確認された椎谷漁港などで現地調査をした。両教授はさらに、原発の地盤の北側が南側より高くなる形で傾いた可能性を指摘。「東電は原発直下の地盤の動きを調べ、データを公表するべきだ」と訴えた。

 これに対し、東電は「地盤全体の隆起は発電所の安全性に即、影響を与えるものではない。地下構造の確認を優先しているので、地盤全体の動きを調査する予定は今のところない」としている。

 中田教授は昨年5月、中国電力島根原発近くにあり、中電が全長10キロと評価していた活断層について、東側の延長線上に新たな活断層を発見。「これらは一体の可能性があり、全長は20キロ以上になる」と主張し、中電も調査を実施した。

2007年09月04日

TEPCOの「原発は活断層の上に建てていません」というアピールのページ原子力情報もっと詳しく原子力 >地震対策を見てみると(こちらのページも教えていただいたものです)、原発建設と稼動の前提条件として堂々と以下の5項目を謳っているわけですが、


 ・活断層の上には建てていません。 →1番目

 ・揺れの少ない強固な地盤上に建てています。 →2番目

 ・考えられる最大の地震も考慮して設計しています。 →3番目

 ・大きく揺れたときには、原子炉は安全に自動停止します。 →4番目

 ・地震発生のメカニズム地震を表す尺度と被害の大きさ (→これは説明)

 ・津波への対策 →5番目


しかし、今回の中越沖地震での中間的な検証から分かったことだけをもってしても、

すでに、


1番目(上記の記事のように隆起あり。また一体化した活断層の可能性)

2番目(想定以上の1000ガルの揺れを観測、タービン建屋上部で2000ガル以上

3番目(450ガルの揺れが考えられる最大、という判断の限界がありました)

4番目(自動停止=制御棒は挿し込まれても「暴走じゃないけどそうなる可能性」があった)


と、5つのうち4つの前提が覆されています。


そのTEPCOのページ の更新履歴を今後のために取っておきます(以下はキャプチャ画像です)。

ページを読む限り、「目視では」最近と1つ前の差分は見つかりませんがこれからどう変わるか、たしかに見ものです。


TEPCO説明ページ更新履歴


さらにこの一方で懸念されることとしては、今後、活断層の上に建てていないという宣言を断固として撤回しないこと自体が目的化して、TEPCOと原子力行政からは(以下、私的脳内イメージ)、


1番目(上記の記事のように隆起あり。また一体化した活断層の可能性)に対して:

 → いやいや、だからあれは活断層じゃありませんってば。


2番目(想定以上の1000ガルの揺れを観測、タービン建屋上部で2000ガル以上)に対して:

 → 450ガルはあくまで公称値・定格値であって、実際はもっと強度マージンがありますよ。


3番目(450ガルの揺れが考えられる最大、という判断の限界がありました)に対して:

 → 改善を重ね補強をしていたところなので、この教訓を元に改良を続けます。


4番目(自動停止=制御棒は挿し込まれても「暴走じゃないけどそうなる可能性」があった)に対して:

 → 一部の職員が動転してあんなことを言ってしまったのをNHKが・・・


などと、前総理のコイズミよろしく、サルでも分かる詭弁を弄してしらばっくれる恐れがあります。


APECで「地球温暖化」を「私の課題」として引き受けたと考える、アベ総理(現実には傀儡と化)の意向に沿った形で。

時事ドットコム 2007/09/08-19:44

省エネの数値目標設定=25%改善、温暖化で特別声明-APEC首脳会議

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先日の弊ブログエントリー、『行政・利権都合と硬直化した組織での対応限界を思う(柏崎刈羽原発NHKスペシャル視聴記録) 』は、NHKの報道の範囲での概略記録でしたが、現地の事態を詳細に記した、朝日新聞地方欄(マイタウン新潟)の連載記事を紹介します。


どのような差し迫った状況がそこにあったか、到底安全(安心)に停止したとは言えないことを理解することができます。


【原発震災】(1)烈震直撃  2007年09月01日

(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


【原発震災】(2)火災発生  2007年09月02日

(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


【原発震災】(3)炎上2時間  2007年09月04日

(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


【原発震災】(4)通信混乱  2007年09月05日
(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


【原発震災】(5)放射能水漏出  2007年09月06日
(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


【原発震災】(6)県と地元  2007年09月08日

(リンク切れの場合の上記のキャッシュ


まだこの朝日の連載は続きそうです。


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