NEWS ZEROのジュゴン長時間撮影の再放送があることを直前になって知り、少しだけ視ることができました。

わたしも日テレなので…という懸念は持っていましたが、ジュゴンと一緒に泳いだことがある元猟師の仲本さんという方もインタビューされていたり、また、基地開発による赤土汚染や、普天間代替施設V型滑走路のことも話してくださったことは、スタッフの粘りがあるとは思います。

(しかし、基調として環境問題として伝え、辺野古の反対運動の自衛隊による排除のことは取り上げられていませんでしたが・・・)


*録画できていないようなので、動画が見つけられたらリンクしたいと思います。


辺野古から緊急情報 』のサイトから引用させていただきます。

(琉球新報の記事リンクは引用者によります。また強調も引用者によります)


5/31午後

琉球新報の記事です。「ジュゴン悠々泳ぐ 日テレ、海中撮影成功 」日本テレビはこのほど、沖縄本島北部東海岸の海中で、悠々と泳ぐジュゴン1頭の撮影に成功した。ジュゴンの体長は推定2・5メートルから3メートル。ジュゴンはこれまで上空から撮影されることはあったが、沖縄海域で海中から撮影されるのは極めて珍しい。絶滅の危機にひんしている沖縄のジュゴンの生息環境を取材中、21日午前8時半ごろ、水中カメラマンがシュノーケリングで船のそばに待機中、ジュゴンの方から近づいてきた。このため海中に潜り、ビデオカメラで約7分間撮影することができた。ジュゴンは当初、海底に潜ったものの、カメラマンに30メートルほどまで近づき、ゆっくり離れていったという。日本テレビの取材班は、20日にもカメと戯れるジュゴンを確認している。報道局那覇支局の上原敏彦さんは「ジュゴンは、フィンの音をカメと間違え、近づいてきたのではないか」と推測。「ジュゴンが確認された近くの海域では、前日まで(米軍普天間飛行場移設に伴う)環境現況調査(事前調査)が行われていた」と説明した。取材した内容は、31日夜の日本テレビ系列のニュース番組、6月3日の特別番組で放送される。県内民放地上波での放映はないという。

ニュース映像は沖縄で放送の無い「日本テレビ」で放送されます。「NEWS ZERO」本日31日(木)22:54~23:55。「NEWS ZERO特別版~Touch!ecoスペシャル~」6/3(日)13:25~14:55。

6/1朝

さて昨日お知らせした日本テレビのジュゴン特集ですが、取材陣はジュゴンを驚かせないように船のエンジンを切り、撮影したカメラマンは「水中で音が出てしまうから」ということでスキューバの機材をつけないという決断をして、シュノーケルとマスクだけでジュゴンに近づいていました。ジュゴンへの徹底した配慮を見ていると、施設局と自衛隊が強行した機材設置がいかに酷いものであったかという比較にはなると思います。読売新聞系の日本テレビなので取り上げ方も不満の残る部分が多いと思いますが、3日(日)13:25からの日本テレビ「NEWS ZERO特別版」も是非観てください。


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これに関係して、海上自衛隊の軍としての行為を紹介する記事を紹介します。


東京新聞の「新防人考 変ぼうする自衛隊」の第4回目に(6/1掲載)に、海上自衛隊の豪州「親善」訪問の様子が詳しく書かれています。

ちょうど1年前、2006年6月3日のことです。P3C哨戒機2機が米国以外に初めて「親善」訪問した際のこと、そして「台頭する中国に対抗する太平洋トライアングルをつくる」ことなどの方針が説明されています!


【クリックで別ウィンドウ拡大、別ウィンドウでの最大表示で文字が読めます】

070601新防人考(1/2)


070601新防人考(2/2)

【前略】

海上自衛隊は護衛艦や練習艦で世界各地を訪問し、各国政府や海軍と交流を深めている。豪州へは艦艇訪問を繰り返したあと、第九航空隊(那覇基地)のP3C哨戒機2機を派遣した。P3Cが米国以外を親善訪問したのは初めてだ。

 「なつかしいなあ、われわれも昔はこうだった」。豪軍幹部が海自のP3Cに乗り込み、感想を漏らした。表示画面は丸形、角形と互換性がなく、しかも白黒。一部のデータ機能は携帯電話にも劣る。

 豪軍のP3Cの場合、表示画面ですべて同型でカラー表示。カナダ軍と共通の最新機器を搭載していた。【略】

 豪軍五万二千人に対し、自衛隊は二十四万人。人数で勝るものの、日本の防衛費は高額なミサイル防衛(MD)や駐留軍経費などに回り、装備は旧式化しつつある。【略】

豪州は日本との関係強化を求めて、P3C哨戒機による訪日を五回繰り返した。ようやく実現した海自P3Cの豪州訪問は、日本が「多国間安保」へ踏み込むハラを固めたことを示すシンボルになった

 今年三月十三日、安倍晋三と豪州のハワード首相は「日豪安保共同宣言」に署名した。【略】

 この共同宣言は米国の強い後押しを受けている。【略】

 当然ながら、中国メディアは「中国けん制が狙いだ」と一斉に反発したが、安倍首相は「さらにインドとの対話を考えて行きたいと中国を挟み込む考えを表明した。【後略】

 海上自衛隊は新たな安保戦略の”水先案内人”となるのか。

この記事にあるように、イラクで精根尽き果てそうなアメリカへの「思いやり」として、海自を重要な軍隊として集団的自衛権のために差し出す意欲を明確に打ち出しています。


したがって、軍隊としての海上自衛隊を辺野古に投入したことは、環太平洋の問題には軍事力をもって真摯に(あくまでアメリカにとって)あたるという意思表明であることが明らかであると、わたしは改めて考えます。


また、これだけ陳腐な装備だという認識が現場幹部を焦らせていることは明らかでしょう…

(参考)Wikipedia P-3(航空機)  


久間氏も、中国との経済的な関係を維持するためのMDは仮想敵国を想定しないという建前を述べつつ、安保体制として、MD以外では明確に敵国の存在を前提とした議論がなされています。

そんな言い訳が外交上通用するとでも考えているのでしょうか?

わたしには理解できません。

東京新聞 MDは対テロ用』確認 日米豪が防衛相会談 中国反発を考慮
2007年6月3日 朝刊

 【シンガポール=共同】

久間章生防衛相、米国のゲーツ国防長官、オーストラリアのネルソン国防相は二日夕、三カ国による初の防衛相会談をシンガポールで開き、日米が進めているミサイル防衛(MD)について、特定の国を対象とせず、核を手にしたテロ集団への対抗手段との認識を確認した。

 日米豪の安全保障協力や日米のMD体制強化には中国が警戒感を示しており、反発を和らげる狙いがあるとみられる。オーストラリアは当初、会談でMDに関し積極的に意見交換する意向だったが、対中経済関係を重視する思惑から中国を過度に刺激することを懸念、踏み込んだ議論は見送られた。

 久間氏は会談後、記者団に、MDが「テロリストや無謀な国家のミサイル」のための防衛システムであることを中国も理解しているとの認識で一致したことを明らかにした。その上で「ロシアや中国を意識した防衛システムではない」と強調した。

 会談ではこのほか、核開発やミサイル発射で周辺国に脅威を与える北朝鮮や、軍事的に台頭する中国をにらみ、日米豪の安全保障協力の枠組みや防衛交流を強化することで一致

 北朝鮮問題では「北朝鮮が経済的に追い詰められ、ミサイルや核が拡散していくことが問題だ」(久間氏)として、六カ国協議で合意した核放棄へ向けた初期段階措置を北朝鮮に着実に実施させるよう取り組むことを確認した。

もはやこの国は戦争依存症と言ってもいい状態です。


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