火曜は朝から夜半までずっと客先で、街頭の夕刊紙などのニュースすら見られなかったけれど、一段落したところでここまでひどいアベの妄言を今ネットニュースで読んで、さすがに仰天します。


あれほどまでに教育基本法改悪や、教育三法も衆院で強行採決およびそれ相当を実施しておいて(少年法も然り)、今この期に及んで何をもって「慎重」という表現で持論を正当化しようとしているのか、教育再生なんか考えているわけなくって「私の内閣」の手柄にならない後世への支出を残したくないのだ、となぜ正直に言わないのか、ともかく慎重という言葉を繰り出したことに呆れます。

(呆れエネルギーが枯渇しそうですが、それでも意識をして呆れ続けるしかありません)

東京新聞 教育予算「別扱い」に慎重 首相、40人学級は維持
2007年5月22日 22時09分

 安倍晋三首相は22日午後の参院文教科学委員会で、政府提出の教育改革関連3法案に関連した教育予算の取り扱いについて「行政改革を聖域なく進めなければならない。単に予算を増やすのではなく何が真に必要な予算かが大切だ」と述べ、財政再建を推進する立場から「特別扱い」に慎重な姿勢を示した。
 義務教育の少人数学級化をめぐっては「全国一律に引き下げるのではなく学校の実情に合わせた柔軟な取り組みを可能にすることが効果的だ。(40人学級の)国の標準は維持する」と明言。ただ、伊吹文明文部科学相は「35人への引き下げを中央教育審議会が検討しており、その方向で努力したい」と述べ、認識のずれをのぞかせた
 首相は、政府の教育再生会議が第2次報告に向けて検討している子育てや家庭教育をめぐる提言に関し「(政府は)子育て支援はするが、子育て指南をする考えはない」と説明した。
(共同)

何が真に必要な予算か、アベには分かるわけがありません。

日本の40人学級制度についてはもはや頻出というほどに指摘されているわけで、まず教育再生の軸に据えるべきは、愛国心DVDの導入より、国歌を歌う際の口の開け方をチェックするために人を動員するより、4月実施9月発表の悉皆式学力テストをするより、費用対効果だって高いものでしょう。


「単に予算を増やすのでなく何が真に必要な予算かが大切だ」

はい、ごもっともでございますね。こと教育に限らずだということを添えて、全反射して差し上げましょう。


また、先の165国会で、教育基本法改悪の最終局面でのアベのピンチヒッターとして援護射撃をしていた伊吹の高圧的な答弁には寒気や鳥肌を覚えたものです。


ただ、このところ点数を稼ごうとしているのか、凡ミスを犯すあまりに庶民を騙す手立てをしくじりそうなアベの愚かさに同じ悪党同士としても業を煮やしているのか、国民の理解者を装ってポイントを稼ごうと試みる動きもこのところ垣間見えます。

あるいは、金の問題になったのであわてて話題をそらそうとしたのでしょうか。

Wikipedia 伊吹文明 :不祥事の欄を改めて参照。


そんな邪推ではなく、2年前の中山大臣時代の中教審の30人学級検討をそれなりに踏襲したものでしょうか。

・2005/5/10 読売 中山文科相、学級編成基準で「30人学級へ努力」

・2005/5/10分の中教審議事概要


ただもちろん中山氏といえば、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」会長(つくる会ニュースでの関連リンク )でもあります。

だから、臣民教育の徹底のために少人数を導入しようとしたということを言う方もいて、動機は不明です。


ついでに発見。文科省は2004年にはこんな↓報告も行っています。

40人学級を下回る少人数学級の約7割は国庫負担により支えられている
国庫で支えているからどうだと?

想定した人数割の予算基準に照らし合わせて過不足が出るのは当然で、この円グラフを作った意図に疑問あり、です。


こんな各国首脳(当時)のメッセージをさらについでに発見しました(リンク )。

アベがブッシュのデッドコピーであることがまた見て取れます。(クリックで拡大)


「「教育は、私の政策の最重要課題」(ブッシュ大統領)」
2004各国首脳の教育への考え方

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ともあれ、参院文教委員会の名簿最新版 (5/22付け:PDF)が教育基本法改正情報センター にアップされていたので、できるだけFAXやメールを送ろうと思います。


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