昨日は、こちらの親孝行ということで父と会食し、まず親戚の方についての相談結果など。

それが一段落してからは、某業界とそれを囲む政界、官僚機構、関連諸学会のパワーについて父と共謀 からの四方山話で情報を入手し、いつしかダイオキシンや重金属汚染とその被害状況を偽装する御用学者の話題へ。


やはり公害は過去の問題じゃないし、いつ何が起こっても不思議ではないと思う。

公的基準の絶対視が、結局は「たかが東アジアの一国」のローカル基準の神格化につながり、いつしか基準を満たすことが目的化すると、そのためにはどんな方法でも取ることが「賢い」とされることなど。これは耐震偽装と同じ構造です。


うーん、家族の新年の気軽な会食のはずが・・・。


また、本当に多くの業界で政・官・財・学の癒着による馴れ合いと腐敗がこのところさらに強まっているかのようで驚きます。


そういえば昨年、「政権交代したら、これまでよりも官僚主導になるんだよ」と自信満々に語った中央官僚(同級生)がいました。

思い切り脳内翻訳すると、「憲法さえ変えれば戦後レジームから脱却できるという単細胞 単純な発想と同じだよ」とでも言われているんでしょうかね。

なめられたものですが、そこまで甘く見られたらより闘志が沸くじゃないですか。


総理は参院選の争点に改憲を語り、まったく正体見たり、実も蓋もありません。

景気回復を家計にも広げていく年」というメッセージにだまされる人がいないように、横に情報を広げたい。


東京新聞 2006/1/4 『憲法改正が参院選争点』首相年頭会見

 安倍晋三首相は四日午前、首相官邸で年頭の記者会見を行い、夏の参院選の戦略について「新しい時代にふさわしい憲法をつくっていく意思を明確にしていかなければならない。私の内閣として改正を目指していきたいと参院選で訴えていきたい」と述べ、改憲を争点にする考えを表明した。衆院を解散して衆参同日選に踏み切ることは「現在のところ、全く考えていない」と否定した。

 参院選の目標に関しては「自民党総裁、内閣を率いる責任者として、常に勝利を得る気概で臨んでいかなければならない」と述べ、具体的な勝敗ラインや自らの責任の取り方には触れなかった。

 一方、首相は景気対策について「成長戦略を着実に進め、景気回復を家計にも広げていく年にしていかなければならない。国民が構造改革の成果を実感できる年にしていく」と決意を強調した。


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また、昨日、父との食事の際、アフリカにおける新薬治験問題についても少し話しました。

このことは、今まで封印されていたようだけど、昨年、映画『ナイロビの蜂』の公開とともに(『ダーウィンの悪夢』でナイルパーチをめぐるグローバリズムの問題が明らかにされたように)、多くの人がその背景を知ることが可能な情報となりました。

ただ、『ナイロビの蜂』はフィクション映画で、とは言えその背景は事実に基づくものです。


検索したら、以下のレビューが背景情報を端的に要約していたので、その一部を引用させていただきます。


『ナイロビの蜂』特集 シネマトゥディより http://cinematoday.jp/page/A0001031b

第78回アカデミー賞で、『ナイロビの蜂』のレイチェル・ワイズが助演女優賞を獲得した。レイチェル・ワイズが演じたのは、アフリカで救援活動に取り組む情熱的な女性、テッサ。正義のためなら危険も顧みず行動するテッサは、物語の冒頭で何者かに殺されてしまう。先進国の製薬会社がアフリカで行っている治験の闇に迫っていたからだ。

映画『ナイロビの蜂』の中で描かれている新薬の治験は、現実世界でも問題となっている。アフリカでの治験は規制が緩く、コストも安く済むため、世界の大手製薬会社がアフリカで新薬の治験を行うようになっているのだ。アフリカは製薬会社にとって、実に魅力的な地域といえる。感染症をはじめとして病人の割合が高く、症状の出方もはっきりしている上に、保険医療制度が整っていないため困り果てている患者には治験を実施しやすい。文字の読み書きをできる人が少ないため、治験に対する説明は充分に行われておらず、被験者の中にはワクチン接種に登録したのだと思っている者もいるほどだ

こうした臨床試験がアフリカの医療問題を解決する一助になるのであれば、まだ納得できる話だが、実際にはそうではない。例えば、アフリカでエイズの予防薬の治験が行われ、それが有効であると結論づけられ商品化されたとしても、非常に高価なその薬をアフリカの人々が手に入れることは不可能に近いのだ。


【中略】


アフリカが抱える問題は一朝一夕に解決できるものではない。だが、今、アフリカも変わろうとしている。2001年、アフリカ諸国は、国際社会の援助に依存するのではなく、自らの責任において貧困撲滅、持続可能な成長と開発および世界経済への統合を目指し、「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」を開始した。NEPADは、アフリカ諸国が史上初めて、自らの手で策定した開発戦略だ。日本もNEPADを積極的に支援している。

映画『ナイロビの蜂』で、困っている人は大勢いて全員を救うことはできないのだと言う夫・ジャスティンに対し、テッサは叫ぶ。「いま、あの3人を救えるのよ!」と。アフリカという遠い土地の出来事に感じるかもしれないが、日本でも数多くの援助活動が国や民間レベルで行われている。参加しようと思えば、入り口はどこにでもあるものだ。まずは、知ること。そして、行動すること。外から眺めているのではなく、内面まで理解しようと努めることの大切さを実感して欲しい。

そう、『ナイロビの蜂』で、亡くなったテッサを理解しようとアフリカの大地を巡ったジャスティンのように…。


夜、戻ってから残っている仕事をしようとしたけれどどうも手につかず、年末購入しておいた『マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで 』 (橘玲 著)を読みました。


内容(「BOOK」データベースより)

マネーロンダリング(資金洗浄)とは、テロ資金や麻薬・武器密売・人身売買などの犯罪で得た収益を、海外の複数の金融機関を使って隠匿する行為をいう。本書ではカシオ詐欺事件、五菱会事件、ライブドア事件などの具体的な事例をもとに、初心者にもマネロンの現場が体験できるよう案内した。専門知識はなにひとつ必要ない。グローバル化、大衆化したマネロンによって、いまや世界の仕組みが変わりつつあることを読者は知るだろう。

もちろん「入門」といっても指南書ではありません(洗浄するほどの資金があるわけなし(苦笑))。


日本の大企業の資金運用がいかにして経済マフィアの騙しあいに絡め取られたのか、そしてそこに関わる経済マフィア(フリーメイソンに属する稀代の詐欺師、ジョセフ・ケルソーのことなども)、ヨハネ・パウロ1世が殺害された理由の推察とその背景(P2という組織)、アメリカによる、オンライン金融情報 の完全なる「盗聴」など。

お金の流れを軸に緻密に追っていて、思わず最後まで読んでしまいました。

(この本で取り上げられる9.11については各論あるだろうけれど)


著者は、格差社会を是正するためには、税という手段による富の再配分にも賛同ではあるものの、単純な(個人への)税率引き上げは、

「富裕層(←引用者注:海外に脱出できるので)にはなんの痛手も与えず、仕事を抱え、この国で生きていくほかない中間層を痛めつけるだけだ。それは控えめに言っても、かなり暗い社会にちがいない。」


という言葉で本を締めくくっています。


でも、もしかしたら、富裕層以外も脱出(亡命)するかもしれません。


今年も、変わらず、遠くに見えることが実は身近な問題のヒントになっています。

「分かったふりをしない」ことには気をつけていきたいと思います。

それがこちらの「争点」をつくるヒントになるかもしれません。


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